ドイツ文学者・森貴史さんの著書『ナチスドイツ文献ガイド 一次史料から最新研究、サブカルチャー受容まで』が、星海社新書から9月18日(木)に刊行される。

ナチスドイツを巡って出版された過去数千冊以上の本から、読むべき古典や歴史をつくったベストセラー、知られざる文献を森貴史さんが厳選し、その核心部分をレビュー。

ナチスの歴史、功罪、反省、さらにはカルチャーへの影響などを考えるための必読書を紹介している。

アイドルオタクとしても知られる独文学研究者・森貴史

著者である森貴史さんは、ドイツ文学を専門とする研究者/大学教授。主な著書に『旅行の世界史 人類はどのように旅をしてきたのか』『ドイツの自然療法 水治療・断食・サナトリウム』『裸のヘッセ ドイツ生活改革運動と芸術家たち』などがある。

ゼミ生の卒業論文がきっかけで、ハロー!プロジェクトのアイドルグループ・Juice=Juiceのファンになったというエピソードを持つ。

2020年に刊行された『〈現場〉のアイドル文化論―大学教授、ハロプロアイドルに逢いにゆく。』(関西大学出版部)では、アイドル現場を社会学の観点から論じている。

『〈現場〉のアイドル文化論 大学教授、ハロプロアイドルに逢いにゆく。』/画像はAmazonより

ナチスドイツの歴史やサブカルチャーへの影響を紐解く

そんな森貴史さんの新刊『ナチスドイツ文献ガイド』は、アドルフ・ヒトラーの著書として知られる『わが闘争』の現代ならではの読み方を紹介。

ほかにも、正史だけではわからない文化史や思想史などのナチス裏面史、ナチスの思想的源流となった先行する諸動向を解説する。

また、日本や世界のサブカルチャーに与えた「ナチカル」の影響、真偽定かではないナチス・オカルト伝説までのトピックも総覧。ナチスドイツ研究史および文化史を凝縮したブックガイドとなっている。

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タナカハルカ

武蔵野美術大学中退後、フリーのゲームライターとして執筆業を開始し、自身でもインディーゲームを開発。アイドルグループの運営スタッフやオーガナイザーとしても活動。2025年8月からKAI-YOUで編集/ライターとして従事。得意ジャンルは地下アイドル、インディーゲーム、モダンカートゥーンなど。著書に『海外ゲーム音楽ガイドブック ビデオゲームからたどる古今東西の音楽』(DU BOOKS)、『楽曲派アイドル・ガイドブック ももクロ以降のアイドルソング再考』(双葉社)がある。

ナチスドイツの文献を読み解く書籍刊行 『わが闘争』の現代的読み方を解説

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