ベネチア国際映画祭のレッドカーペッドに登場した(左から)岡田将生、芦田愛菜、細田守監督(C)KAZUKO WAKAYAMA
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 細田守監督(57)の長編アニメ「果てしなきスカーレット」(11月21日公開)が第82回ベネチア国際映画祭の「アウト・オブ・コンペティション部門」に選出された。細田監督と、声優を務めた女優の芦田愛菜(21)と俳優の岡田将生(36)が現地時間4日、イタリア・ベネチアでレッドカーペットに登場。公式上映会のチケットはわずか20分で“即完”。上映後は10分越えのスタンディングオベーションを受けた。

 公式上映に先立ち、レッドカーペットに登場した3人。芦田は洗練されたブルーのワンショルダードレスを、岡田は襟から裾にかけてラメ生地があしらわれた、少し遊び心のあるオールブラックのタキシードを身にまとい、リムレスグラス姿を披露でレッドカーペットを歩いた。

 カーペットを歩いた感想を聞かれると芦田は「作品を楽しみにしてくださっていたお客様がたくさんいらっしゃって、スカーレットや聖や監督の写真を持って、サインをお願いされる方もいて、その気持ちが嬉しかったです!」と感謝。岡田は「映画を愛する人たちが集まっていて、心から映画というものに関われる仕事ができてよかったなと思いながら歩きました」とかみしめた。

 公式上映会場となる「Sala Grande(サラ・グランデ)」の1032席は、チケット発売開始後わずか20分間で完売するという異例の事態となった。3人は、観客と共に本作を鑑賞。ストーリーが進むにつれ、鼻をすする音や涙をぬぐう人の姿も多く見られた。

 本編が終了すると、エンドロールの最中から拍手と歓声が巻き起こり、10分間を超えるスタンディングオベーション。惜しみない拍手が鳴り響いた。

 細田監督は、芦田・岡田とガッチリと握手を交わし、一緒に作品を鑑賞した関係者へは一人一人感謝の握手を求め、その姿に会場からはさらに大きな拍手が起こった。

 芦田は「皆さんと一緒に、同じ場面で同じ瞬間に見ることが出来て、すごく楽しかったですし、上映後に笑顔で拍手をしてくださったその笑顔が嬉しかったです」と笑顔。岡田は「この空間が幸せ過ぎて、ダイレクトに観てくださった方々の映画に対する想いが伝わってきたので、すごく嬉しかったです。一生忘れない時間になったと思います」と語った。

 主人公の王女・スカーレットが父の復讐に失敗するも、≪死者の国≫で再び、宿敵に復讐を果たそうとする物語。スカーレットの声を芦田、芦田演じるスカーレットと共に旅をする現代の日本人看護師・聖(ひじり)を岡田が演じる。

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