【興収レポート】お盆休みがあり夏興行が盛り上がりを見せる8月、7月18日から公開された『劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来』が絶好調だ。週末興行ランキングでは8月31日まで7週連続1位を獲得し、公開45日間の興収は299.8億円。歴代興収ランキング2位『千と千尋の神隠し』(316.8億円)超えが見えてきた。20年公開『劇場版『鬼滅の刃』無限列車編』は公開45日間で275.1億円だったので、上回っている。『無限列車編』の最終興収404億3000万円に向けて、快調に興収を伸ばしている

・『TOKYO MER~走る緊急救命室~』劇場版の第3弾公開決定!

8月の月間興収1位は『劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 南海ミッション』。

オペ室搭載の大型車両で事故や災害現場に駆けつける救命医療チーム(モバイル・エマージェンシー・ルーム=MER)の活躍を描いたテレビドラマ『TOKYO MER 走る緊急救命室』の劇場版第2作。31日時点の興収は43.7億円。23年公開の1作目の最終興収45.3億円まで、あとわずかだ。

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』『ジュラシック・ワールド/復活の大地』

2位は『ジュラシック・ワールド 復活の大地』。スカーレット・ヨハンソンら新たな顔ぶれのキャストで、前作『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』から5年後を舞台にした物語が繰り広げられる。8月8日から公開され31日までの24日間で43.4億円。前作『新たなる支配者』(最終63.2億円)が24日間で49.9億円だったので、87%。このままのペースで興収を伸ばせば、55億円程度になりそう。50億円超えとなれば、今年の洋画実写では『ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング』に次いで2本目。昨年は50億円超えが1本もなかったので、洋画実写の復調ぶりを印象づけそう。

3位は『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』。劇場版第32作。インドを舞台に、しんのすけたちカスカベ防衛隊が、暴君と化したボーちゃんの暴走を止めようと奮闘する。

『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』

『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2025

・二宮和也主演『8番出口』が公開3日で9.5億円突破! 2025年公開の実写映画で堂々第1位を記録

なお、『8番出口』が8月29日から公開。8番出口を探す無限ループゲームを二宮和也で実写映画化したもので、31日までの3日間で興収9.6億円をあげた(先行上映分を含む)。夏映画のオープニング興収と比較すると、『ジュラシック・ワールド 復活の大地』11.3億円、『劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 南海ミッション』9.1億円の間に位置する大ヒットとなった。

『8番出口』『8番出口』

『8番出口』(C)2025 映画「8番出口」製作委員会

ちなみに、『国宝』は8月に入ってからも着実に興収を伸ばし、8月31日時点で124.9億円。邦画実写の興行収入ランキングでは『南極物語』(110億円)を上回り歴代2位。

1位『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(173.5 億円)にどこまで迫れるだろうか。(文:相良智弘/フリーライター)

[2025年8月の公開作ランキング]

1位『劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 南海ミッション』43.7億円
2位『ジュラシック・ワールド 復活の大地』43.4億円
3位『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』20億円
(ムビコレ調べ。8月31日時点)

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