映画やドラマ、舞台などあらゆるジャンルで可能性の翼を広げ、快進撃を続けている橋本環奈。2022年に公開されたホラー映画でNo.1のヒットを記録したシリーズの最新作『カラダ探し THE LAST NIGHT』(9月5日公開)では、ヒロインの明日香として帰還。ゾクゾクするような「カラダ探し」の世界へと再び足を踏み入れている。3年ぶりの「カラダ探し」はどのような経験になったのか、橋本が笑顔いっぱいに語った。

■「制服に袖を通したら、明日香に戻ることができた」
ホラー、青春感、ドラマ性もパワーアップ!『カラダ探し』最新作がスクリーンに登場ホラー、青春感、ドラマ性もパワーアップ!『カラダ探し』最新作がスクリーンに登場 / [c]2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会

深夜0時。バラバラになった体を見つけ出すまでは、同じ日を繰り返す恐怖のループ「カラダ探し」。前作において、明日香たち6人の高校生たちは「カラダ探し」を終わらせたが、その直後に明日香の存在がこの世から消えてしまう。明日香の幼なじみの高広(眞栄田郷敦)は、彼女を助け出すために、新たな参加者と共に真夜中の遊園地での「カラダ探し」をはじめ、明日香は迷い込んだ“死者の世界”で呪いの連鎖を断ち切ろうと奮闘する。

仲間と絆を育みながら、“赤い人”と呼ばれる全身が血で染まった少女と対決し、まさに死に物狂いで「カラダ探し」を終わらせたはずだった。それだけに橋本は、「最新作ができるなんて思ってもみなかったです!」と率直な感想を吐露。どんな展開になるのか気になりながら脚本を読んだところ、「最新作ができるのが決まっていたかのように、見事な繋がり方をしていて。ネクタイピンなどのアイテムも伏線になっていたり、制作陣は『すごい!』と驚きました」と舌を巻く。

【写真を見る】橋本環奈の弾ける笑顔!あらゆる魅力をとらえた撮り下ろし写真【写真を見る】橋本環奈の弾ける笑顔!あらゆる魅力をとらえた撮り下ろし写真 / 撮影/木村篤史 スタイリング/滝沢真奈 ヘアメイク/NAYA 
3年ぶりに本シリーズに帰還したが、橋本は「明日香に戻れるかな?」という不安もあったという。しかし「制服に袖を通したら、戻ることができた」と安堵の表情を見せる。

「明日香は今回、“死者の世界”でボロボロになって戦うので、制服も傷ついていたり、血糊がついていたりもします。そういったところも『カラダ探し』らしく、『この世界に戻ってきたんだな』と感じました。また今回、私の撮影シーンは前作と同じ北九州で行われたんですが北九州での撮影ということも、『カラダ探し』に戻ってきた感じがありました。前作ではみんなと泊まり込みで毎日を過ごして、どんどん仲良くなっていって。それが劇中と重なるなと思いながら撮影をしていたんですが、北九州に行ったらそういったことも思い出したりしました」。

新たな参加者も招き、「カラダ探し」の呪いの秘密に迫っていく新たな参加者も招き、「カラダ探し」の呪いの秘密に迫っていく / [c]2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会
そして「カラダ探し」の世界に入るためには、前作で学んだ経験も注ぎ込み、覚悟をして臨んだと振り返る。「ホラー映画では、少しオーバーかもしれないと思うくらいのお芝居を求められることも多くて。CGや音楽で足されていくものもあるので、想像力を働かせることが必要になります。そして生きるか死ぬかの戦いをしている、死の淵に立っているという感情をリアルに表現することは難しくもありますが、観客のみなさんがその世界に浸れるためにも、ある程度ホラー映画だというベクトルを意識したり、テンションを上げて挑みました」と撮影は、アドレナリン全開の日々となった様子だ。

■「サバサバしていて、カッコよくて…。木村佳乃さんは人を惹きつける魅力にあふれている!」

高広は、櫻井海音、安斉星来、鈴木福、本田真凜、吉田剛明らフレッシュな面々が演じる新メンバーと、遊園地で「カラダ探し」を始める。その一方、明日香は「カラダ探し」の呪いによって“死者の世界”に引き入れられ、恐ろしい“謎の女”と対峙することになる。

“死者の世界”に迷い込んでしまった明日香“死者の世界”に迷い込んでしまった明日香 / [c]2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会
“死者の世界”は、本シリーズにまた新たな魅力と興奮を加えるようなファンタジックな世界としてお目見え。橋本は「“死者の世界”は恐ろしさと共に、荘厳な雰囲気がありました」とセットの印象を口にし、「一つひとつのパーツにこだわりを込めた、美術チームのお仕事が本当にすばらしくて。壁面にはたくさんの顔が埋められていて、赤い人に殺された仲間たちの血で作られた石があるという説得力を感じることができました。どうすれば儀式を止められるのかという気持ちや、高広と一緒に戦えないもどかしさなど、明日香としてのお芝居をするうえでも大きな助けになりました」としみじみ。

特殊メイクにもトライしたが、「あの特殊メイク、意外と剥がしやすいんですよ!」と声を弾ませ、「血のりのほうが落とすのが大変。前作では、(山本)舞香や(横田)真悠と一緒に大浴場に行って、一緒にお風呂で落としていました。ホテルのフロントの方は、血だらけの女子高生が帰ってくるのでびっくりしたと思います」と楽しそうに回想する。

 特殊メイクも楽しんだという橋本環奈 特殊メイクも楽しんだという橋本環奈 / 撮影/木村篤史 スタイリング/滝沢真奈 ヘアメイク/NAYA 
“謎の女”を迫力たっぷりに演じたのは、木村佳乃だ。橋本は、「佳乃さんのことはもともと大好きで、お会いできるのを楽しみにしていました」とにっこり。
「サバサバしていて、カッコよくて、イメージどおり。もともとファンではいたんですが一層大好きになりました!人を惹きつける魅力にあふれているんです。佳乃さんは特殊メイクに時間がかかる役どころなので、朝早くから現場に入って特殊メイクをしていて。一定の姿勢を保って壁に張り付いていなければいけないので、身体も痛くなっているはずなんです。それでも佳乃さんは現場でずっと明るく元気な声を響かせていました」と尊敬の念をにじませながら、「それでいてお芝居で対峙させていただくと、話し方や視線からも謎の女としてのすごみがたっぷりと感じられて。本当に感動しました」と熱を込める。

■「いろいろな挑戦をしながら明日香を演じてきた」

高広と明日香は、お互いへの存在を力にしながら勇気を振り絞っていく。前作以上に、2人の関係性がより深く、感動的なものとして描かれている点も大きな見どころだ。

幼なじみの高広と明日香は、お互いに想いを寄せ合っていた幼なじみの高広と明日香は、お互いに想いを寄せ合っていた / [c]2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会
橋本と眞栄田との初共演は、2019年公開の映画『午前0時、キスしに来てよ』だった。橋本は、「『午前0時、キスしに来てよ』で会った時から、郷敦はずっと、本当にまじめ」と吐露。「お芝居も丁寧に積み上げていきます。体づくりにも打ち込んだり、そういった一途さが高広役にぴったりだなと感じています」とストイックな姿勢を称えつつ、「それにカッコいいだけではなく、かわいいんですよ。会うたびに『本当にいい子だな、こういう息子がいたらいいな、こういう孫がいたらいいな』とおばあちゃんのような目で見てしまいます」と目尻を下げる。

前作から3年が経ち、その間にも映画やドラマ、舞台、MC業など八面六臂の活躍をしてきた。「もう3年も経つんだ!あっという間です…」と時の流れに驚きながら、「その間に朝ドラをやらせていただいたり、舞台で海外に行ったり、いろいろな経験をさせていただきました。そんななか、今回、また明日香として学生役を演じられたことはとても新鮮な気持ちもしました」と貴重な機会になった様子。「明日香は前作の『カラダ探し』を経て、誰かのために動ける強さを身につけた。本作でもそういった明日香の強さ、成長を感じることができてうれしかったです」とキャラクターに愛情を傾ける。

「明日香の強さ、成長を感じることができてうれしかった」としみじみ「明日香の強さ、成長を感じることができてうれしかった」としみじみ / 撮影/木村篤史 スタイリング/滝沢真奈 ヘアメイク/NAYA 
強さを身につけた明日香にちなみ「この3年で強くなったことはあるか?」と尋ねてみると、「もともと強いので!強さの秘訣は、なんだろう…。根性、気合い、パッションとかが好きなんです。昭和的!」と気持ちよく笑う姿も、なんとも魅力的だ。

「もし自分が『カラダ探し』に巻き込まれたとしても、戦うし、立ち向かうと思います」とまっすぐな瞳で語った橋本。「前作は、明日香という自分とはまったく違うキャラクターへの挑戦でもありました。そして今回は、みんなにとって大人気となった前作を越えなければいけないというプレッシャーへの挑戦でもありました。いろいろな挑戦をしながら明日香を演じつつ、ドキドキ感やゾクゾク感、そしていまを生きる力強さを伝えられる作品に参加できたことがとてもうれしいです」と輝くような笑顔を見せ、「ホラーの醍醐味である映像や音楽もたくさん詰まっているので、ぜひスクリーンでその迫力を体感してほしいです」と願っていた。

取材・文/成田おり枝

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