「何気なく目にした風景でも、その時の印象や感情が長く心に残り続けることがあります。
時代、生活、環境は日々変化していきますが、絵の中の景色やこどもたちは不変であってほしいと思っています。」(吉田涼香)
吉田涼香は、アクリル絵具の特性を活かした色彩構成、豊かな階調で、自然の中一人で過ごす子どもや物思いに耽ける子どもを描く抒情画家です。
その情景はリアリティを帯びながら、決して写真的写実に収まらない温度を持った風景表現です。
鑑賞者は画中の少年と重なるように自然と感情移入し、作品世界を通じて自己との対話に導かれます。
本展のタイトルは「ずっと」です。様々なものが目まぐるしく変化するこの時代において、いつの時代もずっと変わらない何か、作家がずっと不変であってほしいと願う何かを是非作品から感じ取っていただければ幸いです。
この機会に是非ご高覧ください。