映画「リンダ リンダ リンダ 4K」の前夜祭舞台挨拶が本日8月21日に東京・丸の内ピカデリーで行われ、キャストのペ・ドゥナ、前田亜季、香椎由宇、関根史織(Base Ball Bear)、監督の山下敦弘が登壇した。
「リンダ リンダ リンダ 4K」前夜祭舞台挨拶の様子。左から関根史織、前田亜季、ペ・ドゥナ、香椎由宇
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映画「リンダ リンダ リンダ 4K」ポスタービジュアル[拡大]
2005年7月23日に封切られた「リンダ リンダ リンダ」は、文化祭直前にバンドを組んだ高校生たちが、THE BLUE HEARTSの楽曲をコピーすると決め、3日後の本番に向けて猛練習する様子を描く青春映画。ペ・ドゥナが韓国からの留学生でボーカルのソン、前田がドラムの山田響子、香椎がギターの立花恵、関根がベースの白河望を演じた。
ペ・ドゥナ[拡大]
大きな拍手に迎えられて登場した5人。ペ・ドゥナは「『リンダ リンダ リンダ』が4Kで上映されると聞いて、本当にうれしかったです。去年聞いたお知らせの中で1番うれしいものでした」と笑みをこぼし、「この作品は私が心から愛する映画であり、私たちの若く輝く頃が収められています。私にとってとても大切な映画です。満席にしてくださった皆さん、本当にありがとうございます」と思い入れたっぷりに伝えた。
前田亜季[拡大]
前田は「20年ぶりにこうして4人で再会できたことが本当にうれしくて。信じられなくて、夢のような気持ちです。皆さんに愛される作品に出会えたことは、とても幸せなことだと思っています」と挨拶。香椎は「上映されるというお話は去年聞いたんですけど、ドゥナが来るってわりと最近聞いて、本当にうれしくて! またこのPARANMAUM(パーランマウム / 韓国語で青い心=BLUE HEARTS)のメンバー4人で会えてうれしいです」と口にする。
関根史織[拡大]
関根は「本職はバンドマンなので、映画に出るっていうこと自体が私の人生の中でレアなこと。それだけでも信じられないことなんですが、その作品が20年間愛されて、またこうやって4人で集まって、スクリーンで観られるなんて、本当に信じられないことなんです。本当に胸がいっぱいです」と感激した様子を見せる。山下は「本当に4人が集まるって、なかなか珍しいことなので、僕の挨拶はすぐ終わらせます(笑)」とすぐに切り上げて、会場の笑いを誘った。
ペ・ドゥナ[拡大]
香椎由宇[拡大]
本作への出演が自身にとてもいい影響をもたらしたと話すペ・ドゥナ。「(キャスト・スタッフが)私のことを家族のように受け入れてくださって。群馬県の前橋で1カ月ぐらい過ごしたんですが、海外に滞在して、撮影することは怖くないんだと思ったんです」と振り返り、「皆さんと再会するのは緊張していたんですが、20代の頃に戻ったような気分になって、とても感動しています」と述べる。前田、香椎、関根は撮影後も交流が続いているそうで、香椎は「(2人が)家に来てくれたり。でもドゥナともドライブに行ったりしましたね」と裏話を明かした。
山下敦弘[拡大]
本作にインスピレーションを受け、リンダ・リンダズというバンドがアメリカで結成されたことに触れ、山下は「コロナ禍にリンダ・リンダズというバンドがアメリカにいるよって聞いて、ああいう時期だったんですごいうれしかったですね。本当にびっくりしました」と回想。関根は「いろんなところでいろんな人から『リンダ リンダ リンダの人だ!』『映画好きなんです!』って声を掛けられるんです。上白石萌歌ちゃんには『邦画の中で一番好きな映画なんです!』って言ってもらってうれしかったですね」と報告する。これを横で聞いていた前田は「こんなこと話していいかわからないんですけど、この映画を撮った当時、私に付いてくれていたマネージャーさんが、その後、萌歌さんのマネージメントをやっていたんです。そのときに『これ観たほうがいいよ!』って萌歌さんに薦めてくれたそうで。その方は早くに亡くなってしまって、もう会えないんですが、彼がいなかったら私はこの作品に出会えていないんです。4Kが上映されるということで、直接萌歌さんにお会いできて、本当にうれしかったです」と涙で声を振るわせながら伝えた。
香椎は「取材を受ける際に、最初に『リンダ リンダ リンダが好きなんです』って言われることがすごく多くて。それ言われると、もうなんでも答えます!という気になっちゃう。なんというか魔法の言葉ですね。人と人をつなげる作品だと思います」と述懐。ペ・ドゥナは「世界各国の作品ファンにお会いしました。芸術の分野で活動されている方もこの映画が好きでインスピレーションを受けたと言ってくださる。大きな褒め言葉だと思っています」と胸を張った。
松山ケンイチの登場に驚く登壇者たち[拡大]
左から関根史織、前田亜季、松山ケンイチ、ペ・ドゥナ[拡大]
イベント中盤には、キャストの松山ケンイチがサプライズで登場。彼は、焼却炉で見かけたソンに一目惚れし、彼女に告白するマッキーこと槙原裕作を演じており、20年ぶりに再び韓国語で思いを伝えた。これにペ・ドゥナは劇中と同じように「嫌いじゃないけど、好きじゃない」と返し、松山は「すっごいうれしい!」と大喜び。前田、香椎、関根も再び告白シーンを間近で見れたことを喜んでいた。
ペ・ドゥナ(中央)に告白する松山ケンイチ(左)。それを見守る香椎由宇(右)[拡大]
告白シーンのネタバレに気付き笑うペ・ドゥナ[拡大]
松山は「作品を観ても全然懐かしい感じじゃないんです。ずっと続いている感じ。何も終わっていないというか。あの青春がずっと続いているように感じました」と語る。なお、「まだ作品を観たことがない人?」という問いかけに会場からは多数手が上がり、告白シーンのネタバレになってしまったことに登壇者たちは慌てつつも、楽しそうに笑っていた。
「リンダ リンダ リンダ 4K」前夜祭舞台挨拶の様子。左から松山ケンイチ、関根史織、前田亜季、ペ・ドゥナ、香椎由宇、山下敦弘[拡大]
最後に香椎は「想像以上に初めて観る方がいる中でいろんな話をしてしまったんですが(笑)、答え合わせをするつもりで楽しんでください」と、関根は「20年愛してもらってうれしいんですが、これからもまだまだ好きでいてほしいのでよろしくお願いします」とアピール。前田は「久々にスクリーンで観たときに、すごく新鮮に感じる部分があったり、今までと違う部分でグッときたりすごく面白い体験をしました。初めての方にとっても、愛する1本になったらうれしいです」と呼びかける。そして、ペ・ドゥナは「先ほどはかなりネタバレをしてしまい申し訳ありませんでした(笑)。この作品は20年前に撮った作品なんですが、松山さんがおっしゃっていたように、昔の映画という感じがまったくしないんです。私はあの当時の感性で『リンダ リンダ リンダ』のソンとして生きているような気がします。そんなふうにこの作品は永遠の映画になっている。『リンダ リンダ リンダ』ファミリーといい時間を過ごして、観客の皆さんにもご挨拶できて、光栄です」と語りかけた。
「リンダ リンダ リンダ 4K」は明日8月22日より東京・新宿ピカデリーほかでロードショー。三村恭代、湯川潮音、山崎優子(新月灯花 / RABIRABI)、甲本雅裕、小林且弥らも出演した。
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映画「リンダ リンダ リンダ 4K」予告編
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