8月19日(火)夕刻都内ホールにて『火喰鳥を、喰う』(10月3日全国公開)の完成披露試写会を行いました。
登壇したのは、主演の水上恒司、共演の山下美月、宮舘涼太(Snow Man)、森田望智、豊田裕大、そして本木克英監督。
夏にピッタリ且つ作品の雰囲気をまとったシックで雰囲気のある浴衣姿でステージに登場した一同に、満席の会場からは歓声が上がりました。
この浴衣姿について、山下は「皆で浴衣の色を揃えて、火喰鳥を表現しました。集団技!6人揃ってヒクイドリですッ!(笑)」と紹介。

本木監督は「いくつかの世界を観客の皆さんに感じていただかなくてはいけないのでその描き分けと、さらに今ここに並ぶ第一線で活躍されている才能ある若手俳優さんたちをどのように描きわけていくのか、そこにこだわりました」と映画化にあたって気を付けたポイントについて語りました。

大学で化学を教える助教である主人公・久喜雄司を演じた水上は「僕自身はバリバリの文系。数学が嫌いで嫌いで避けてきた人生なのに」と演じた役柄の理系設定を嘆きつつ、
「それぞれのキャラクターを立たせていくためにも僕がひたすらどんなリアクションをしていくかというのが大事だと考えていたので、僕は野球もやっていましたし、どんな“キャッチャー”になれるのかというのも楽しみながら、とても刺激的な時間をキャスト&スタッフの皆さまと過ごさせていただくことができました」と野球経験者ならではの例えで撮影を回想。

さらに「私がではなく、夕里子という役がの話ですよと前置きしながら、一言で表すならば、“ミステリアス美女”」と自身の役を紹介したのは、雄司の妻・久喜夕里子役を演じた山下。夕里子は夫の雄司とかつて交流のあった北斗との間で揺れる役どころでもあり「久喜雄司と北斗総一郎を演じるお二人が、お芝居のアプローチが異なっていたので、私はその中間をいけばいいと思いました。二人に引っ張られる役だからこそ、お二人のお芝居を見て日々刺激を受けていました。不思議な世界観のお話なので、自然体で、考え過ぎずに演じていました」と語りました。

映画単独初出演にして、久喜夫婦の敵か味方か分からない超常現象専門家・北斗総一郎役を演じた宮舘は「皆さんがクランクインした2週間後に現場に入ったので、すでにチームが出来上がっていて、僕は夏休み明けの転校生のような気持ちでやらせていただきました」と笑わせながら、「カフェでの長セリフの場面は僕から『ひと回しでやらせてください』というお願いを監督にさせていただき、撮影しました。難しい役であり、挑戦させてもらう役柄だったので光栄に思っています」としみじみ。北斗としてのうさん臭さと説得力を両立すべく「眉毛の演技にも挑戦しています。その様子をご覧いただけたら。でも、その場面で笑わないでくださいね!」と自身の注目ポイントを伝えました。

死者の日記を届ける地元記者・与沢一香役を演じた森田は、新聞記者役を演じるのは本作が初。演じるにあたり「あまり色がつきすぎないようにとは思いつつも、記者として真実を見極める志みたいなものは恐怖に打ち勝つくらいの力の強さがあったので、そこは大事にさせていただきました」と意識した点について明かしました。
そんな森田は自身も本作で記者として他のキャラクターに説明するセリフが多かった点もふまえ、「説明する長いセリフはその作品の色を決めてしまうこともあってとても難しいと思うのですがそれを一連で撮って欲しいとオーダーしたのはすごいと思って、どうしてですか!?」と宮舘に質問。
それに対して宮舘は「質問有難うございます!僕は演技の技術があまりないので全部音でセリフを覚えるようにしていて、自分のリズムや間合いを監督と相談させていただいて、一連で撮らせてくださいとお願いすることになりました」と説明。
本木監督からも「どうやってあの長いセリフを覚えるんですか?」と振られると、宮舘は「ここでやりましょうか?家での様子を」と言い、「台本を右手で持ちますでしょう?それを持ったまま、セリフを言いながら回ってまた同じところに戻ってくる、そうすると自然と覚えられるんです。現場からは以上です!」と同じところをグルグル回ってセリフを覚えるという動作を実演しながら独自メソッドを解説。

また夕里子の弟の大学生・瀧田亮役を演じた豊田は「登場人物が怪異に巻き込まれていく話なんですが、観ながら皆さんも巻き込まれていくようなパワーのある作品になっています」と作品について語りつつ、実年齢は水上と山下と同い年でもあるため「お二人ともがドシッと構えたお芝居をしてくださったので、懐に入ってニコニコしていれば弟に見えるかなと思いました」と振り返りました。

さらに、本作のキャッチコピー「この恐怖、美味ナリ」にちなんで、それぞれの「美味ナリ」なことやもの(ハマっているものやことなど)を発表!
水上は「鯣の下足、美味ナリ」と明かし「スルメのゲソです。昔から好きでよく食べる。ただそれだけです。この難しい漢字にしたのは…知識のひけらかしです」とニヤリ。

山下は「キムチマヨ牛丼、美味ナリ」と明かし「今まではネギ玉ラー油牛丼しか頼まなかったものが、最近キムチマヨ牛丼に乗り換えました。常にバッグの中に牛丼屋さんのトッピング無料券を5枚ほど持ち歩いています。街中で私を見つけて声をかけてくださったら、トッピング券を差し上げます」と予告して笑わせた。

森田は「お清めグッズ美味ナリ」といい、「自分の住んでいる場所以外の撮影地に行くことが多いので、スプレー、塩、お香を持ち歩いてばら撒いてます。霊感がないからこそやっています」と報告。これに水上は「たまにありますからね、ロケ地で『ここは出るらしいぞ』とかね」と反応。一方、豊田は昔から好きだという「鉱物」を美味ナリと発表。すると山下は「え?鉱物を食べる、という事ですか…?」と天然を炸裂させ、豊田から「違うよ、ハマっているものとかを発表するんだよ!」と趣旨説明を受けていた。

一方、宮舘は「わさび、美味ナリ」と言い、「ご縁なのか、僕が本当に大好きなわさびの会社がこの映画のロケ地・長野県にありまして、いつもお取り寄せをしていました。皆さん、調べて買ったりしないでくださいね。僕の分がなくなるから!」と注意喚起した。

そんな中、さらなるスペシャルゲストが登場!運び込まれたのは大きな卵型の真っ白な巨大バルーン!?これに水上と宮舘は「白玉か?」と冗談めかすも、観客を巻き込んだ「ヒクイドリ、美味ナリ~!」のコール&レスポンスで卵型バルーンがはじけると、中から出現したのは原寸大の火喰鳥(※模型)だった。リアルな作りながらも、大掛かりな演出で御披露目というシュールな展開に登壇者たちは耐えきれず大笑い。水上は「どこにお金をかけているんですか!?スゲー!」と大はしゃぎだった。

最後はそんな火喰鳥を囲んで、うちわを手にして涼やかに写真撮影。水上は「本作は“執着”が非常に重要なキーワードになっています。言葉で説明や表現するのは難しい映画ですが、執着がある人もないと思っている人も、楽しんでいただける作品になっていると思いますので楽しんでください」とPRした。

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