掲載日
2025年8月19日
ジョン・ルイスが美容にさらに深入りするというニュースからわずか1週間後、ジョン・ルイスはもうひとつの重要なカテゴリーであるファッションの分野でも勝負を強めています。再建を続けるジョン・ルイスは、36の実店舗に100の新ブランドを加え、ネクストやM&Sといった大手企業との争いを激化させています。
Mulberry
新たに加わるブランドは、レディース、メンズウェアともに、国内外の有名ブランドから、注目の新進気鋭ブランドまで。
新たに加わるのは、マルベリーのエクスクルーシブ・コレクションに加え、アキン、バイ マレーネ ビルガー、イロ、スノーピーク、ナイジェル・ケーボン。マルベリーとの契約は、経営再建を目指すマルベリーにとっても朗報となるはず。
現在、ジョン・ルイスは約650のブランドを取り扱っています。
この百貨店/ウェブストアの運営会社は、ジェイソン・タリー現会長のもとで再建に取り組んできました。前会長のシャロン・ホワイトの時代には、小売業に直接携わった経験のある上級幹部の多くが更迭され、賃貸住宅の建設など小売業以外の分野にも進出していました。しかし、2024年1月に百貨店事業の経営者としてピーター・ルイス氏が着任したことで、ジョン・ルイスやM&S、テッド・ベイカー、リーバイ・ストラウスでバイイングやブランド担当を務めていた元ジグソーCEOである彼は、経営の焦点をより鮮明にしました。
彼は、8億ポンドを投じた店舗への投資を監督しています。先週、ジョン・ルイスは、「店舗をビューティー・ディスカバリー・デスティネーション(美の発見ができる場所)に変身させる」ために数百万ポンドを投じ、「没入型、多感覚型」ビューティー・ホールの全国展開を開始したと発表したばかり。
ジョン・ルイスは、この5年間でビューティー部門の売上が40%伸びたことを受けての取り組みだと述べています。
ルイス氏はテレグラフ紙に対し、顧客に「私たちの素晴らしい店舗で買い物をする理由をさらに増やす」ことが目的であり、ライバルのネクストとM&Sが、その歴史の大半で主力であった自社ブランドに加え、より多くのレーベルを販売することで、ファッション市場のシェアを拡大する中で、この最新のファッションの動きは生まれたと語っています。
GlobalData社が同紙に伝えたところによると、ネクストは英国の衣料品と靴の市場シェアが5%を超え、M&Sも5%に近づきつつあるとのこと。ジョン・ルイスのシェアは1.5%で、しばらく横ばいですが、ルイス氏は、この小売業者のファッション売上は、年間12億ポンドから25億ポンドに倍増する可能性があると見ています。
新しいレーベルが加わるという最新のニュースは、AWAKE ModeやSS Daley、そして今秋のRejina Pyoとのコラボといったブランドとの提携に続くもの。
しかし、この動きはサードパーティ・レーベルだけに頼るものではなく、同社は新しいコレクションを通じて自社ブランドを強化する予定。また、買い物客に店舗に足を運ぶ理由を与えるため、プレミアムで入念なキュレーションに重点を置いているため、何が何でも成長を目指すというわけでもないでしょう。
