お金を稼ぎ続けられる人は何が違うか。医師の和田秀樹さんは「東京大学の医学部に入ってからのバイトで、中高6年間で貯めたお金をすぐに稼げた体験から、私は常に入る金を増やそうという金銭感覚が培われた。若い頃より『使いたいから稼ぐ』という生き方は濃くなっている」という――。


※本稿は、和田秀樹『どうせあの世にゃ持ってけないんだから 後悔せずに死にたいならお金を使い切れ!』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。


財布からお金を払う男性医師

写真=iStock.com/bee32

※写真はイメージです



食うに困ることはないだろうと高を括っていた

「ああ、あんなに本が売れたのに、なんでこんなに金がないのかな」


2022年に出版した『80歳の壁』(幻冬舎新書)は「2022年で一番売れた本」となり、その後も売れ続けてロングセラーとなりました。この本をきっかけに注文が殺到し、この3年間で200冊ほどの書籍を出しています。それなのに最近もローンの返済に困った私は、思わずそうつぶやきました。


はっきり言えば、私自身がお金に関していい加減なところがあるからでしょう。とにかく、あればあるだけ使うという生活になってしまっていますから。それで問題なく暮らしていた時期もありましたし、一応、医者をやっていて、本は少ない年でも20冊ぐらいは出していますから、まあ、食うに困ることはないだろうと高を括っていたわけです。


ところが、コロナ禍で収入が激減してしまい、それ以来、住宅ローンの返済が時々、苦しくなります。


20年ほど前、通信教育の塾「緑鐵りょくてつ受験指導ゼミナール」や個人医院の「和田秀樹こころと体のクリニック」、そして家族の住まいを兼ねて、東京の本郷にある土地を妻と共同名義で購入してビルを建てました。それぞれの家賃をこのまま払い続けるよりもいいだろう、と考えたからです。


買った当初は、月に300万円以上のローンを払っていました。それでもやっていけるくらい、当時は会社が儲かっていました。まとまったお金ができると妻がバンバン早期返済してくれていたので、半分くらいはすでに返しました。


私だけだったら、たぶん早期返済なんかしないで、ずっと同額のローンを払い続けていたところですが、いまは月にその半分くらいの額を払っています。


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