2025年8月17日
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鑑賞方法:映画館
まずこの映画の良かったところはなんといっても俳優陣の名演技である。セリフだけではなく表情の機微でも戦争に対する複雑な思いであったり味方をなんとしてでも助け出すという覚悟が伝わってきた。また銃後の女性たちも魅力的であり、家族の無事を祈り、家族の帰りを待ち、家族を守る、そういった強さを持つ人物像が描かれていた。
ただ戦争映画としては戦闘シーンがあまりにも少なく、あったとしてもチープなものだった。
戦闘描写自体は真珠湾、ミッドウェイ、マリアナ、レイテ、そして坊ノ岬と豊富なのだが、そのいずれも数十隻の艦隊の全貌が描かれることはなく、大破炎上した艦隊が2、3隻描かれる程度であった。戦闘シーンの大部分は艦橋で司令官と参謀(らしき軍人)の会話シーンで占められており、背景で聞こえる砲撃の音だけがかろうじて戦闘をしていることを視聴者に伝えているに過ぎなかった。
この映画のメインとなる雪風も対空機銃のアングルはどの戦いも固定で機銃員の表情も同じで使い回しなのかと感じた。また駆逐艦の醍醐味である魚雷戦や爆雷戦も俯瞰した画角が出てこないのでイマイチ臨場感が足りなかった。
【総評】
終戦80周年記念の映画として、雪風を通して太平洋戦争を知り興味を持ってもらうという意味では良かった。
しかし戦争映画として見た時、やはり戦闘シーンの安っぽさが足を引っ張ってしまい、「途中から予算足りなかったのかな」「画角全部同じだけど使い回しなのかな」などと余計なことを考えてしまい内容が頭に入ってこなくなってしまった。
なので海外の戦争映画のような派手な戦闘シーンを求めている方にはお勧めできない。
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雪風 YUKIKAZE