2025年8月15日

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鑑賞方法:映画館

良くも悪くも現代に生きる人たちが作った戦争映画になってました。
実際に、戦艦で機銃を撃っていた祖母の弟や満州から命からがら復員船で帰ってきた祖母の妹からとんでもない話をしこたま聞かされた者からすると、登場人物たちからは「余裕」まで感じるほどでした。

「日本全土が焼け野原」という台詞は家族同士だから良かったものの、艦内で「駅馬車」という発言が出た瞬間には凍り付きました。
当然、仲間の船員から「非国民」と怒号があがり、艦内では集団リンチが始まると思ったからです。
ところが怒鳴る者が出ないばかりか、みんなで笑いながら作品の話を始めてしまいました。
他にも上官に向かって「(戦争を)やめるわけにはいかんのでしょうか」といった提言が飛び出す始末。
しまいには精魂尽き果てて喋る事すらままならないはずの人々を乗せた復員船で「笑いながら飯を喰う」シーンまで…。
もはや冗談にしか思えませんでした。
戦争の「悲惨さ」や「不条理」を説いている訳ではないので「あり」なのかもしれませんが、現実離れした描写の数々に「生きた物語」が感じられず、登場人物からは切羽詰まった感じがまるで伝わって来ませんでした。

当然、悲劇的なシーンにも心が揺さぶられる事はなく「まぁ、あれだけ余裕ぶっこいてれば、そりゃなぁ」と思ってしまうほどでした。

「飯」は我先、「怪我人」は二の次、敵は「必殺」という世界で生き抜いてきた人たちから学ぶべき事を学んだ上で後世にも大きな影響を与えてしまう映画という媒体を「作るべきなのでは」とまで考えてしまいました。
そういう意味では非常に考えさせられる映画だったと思います。

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雪風 YUKIKAZE

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