ドリームワークス・アニメーションが手掛けた同名の長編アニメーションを実写化した『ヒックとドラゴン』(9月5日公開)。本作より、主人公ヒックの父ストイックをアニメーション版から続投したジェラルド・バトラーが“ヒクドラ”愛を語る特別映像が解禁となった。
【写真を見る】息子ヒックとの関係に思い悩む誇り高きバイキングの長、ストイック[c]2025 UNIVERSAL PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.
世界中に熱狂的ファンを持つアニメーションシリーズを15年の時を経て最新技術のすべてを注ぎ、新次元での実写化を果たした本作。キャスティングにも注目が集まるなか、2010年に始まったシリーズと歩みを共にしてきたジェラルド・バトラーが、ファンの期待を一身に背負いながらアニメーション三部作の声優に続き、ヒックの父である誇り高きバイキングの長、ストイックを実写版でも演じる。
そんなバトラーが実写化されたストイックとシリーズへのあふれる愛を熱く語る特別映像が解禁に。シリーズファンはもちろん、『オペラ座の怪人』(04)、『300 〈スリーハンドレッド〉』(06)、『エンド・オブ・ホワイトハウス』(13)を始めとする数々の作品で世界中を虜にしてきたバトラーが、ドラゴンが息づく世界に生きるバイキング役を熱い情熱をもって体現している映像となっている。
勝ち抜くために鍛え上げられた逞しい肉体と鬼気迫る闘志で観る者を大熱狂させた『300 〈スリーハンドレッド〉』で“闘う男”の地位を確立させたバトラー。そんな彼が「この作品が嫌いな人に出会ったことがない」と語るように、俳優人生における「ヒックとドラゴン」シリーズへの想いの強さを感じさせる熱い姿から映像は始まる。アニメ版ではアクションスターとしての力強さと生来の愛情深さで、仲間たちと暮らすバーク島を治める最強のバイキング、ストイックに息を吹き込んだバトラーだが、「ストイックとして生きる機会を得た」という言葉を裏付けるように、アニメで描かれた立派なあご髭と強靭な肉体はそのままに、幾多の試練をその腕っぷしで乗り越えてきたことを風格から漂わせるなどまさにバイキングそのままの出で立ちで撮影に挑む彼の姿が確認できる。
その逞しい体を包む“ドラゴンと戦うための衣装”は、当人であっても「とてつもなく大きかった」と言わしめるほどで、重さは40kgもあったことを明かす。屈強揃いのバイキングの中にあっても圧倒的な威厳と存在感を放つ実写版ストイックの姿に、バトラーも「気分はまさに勇敢なバイキングです」と胸を張っている。
「ヒックとドラゴン」シリーズが人々から愛され続ける理由の一つである、“父と息子が織りなすドラマ”にもバトラーは言及。勇敢こそが一人前の証であるバイキング一族とは対極的な、ひ弱で失敗ばかりの息子ヒック(メイソン・テムズ)との関係に悩む父としての想いも「感情移入して演じられた」と、役柄そのままに目に深い愛情を湛えながら伝え、最後は「新しいやり方でこの物語を作り上げた。魔法の要素が高まった『ヒックとドラゴン』を世界に届けたい」と、新次元の進化を遂げたシリーズへのあふれて止まらない愛を込めたメッセージで締めくくる。
バトラーが本作にひと際熱い想いを抱くのには理由があり、「ヒックとドラゴン」シリーズは彼が築き上げた俳優としてのキャリアとそう変わらない時間をともにしているという、何物にも代えがたい背景がある。バトラーは「このシリーズを愛しています。深くかかわってきましたからね」とこれまでの日々を振り返り、「この作品がまだ種だった頃からこんなに愛されるシリーズに成長するまで、役者人生を通してずっとかかわってきた。この作品の持つ感情の複雑さ、美しさ、感動、心の痛み、そしてスリルは、世代を超えて人々を魅了してきた。私はまるで家族の一員のように、このシリーズと共に歩んできた気がする。そして私は自分が物語の番人だという意識でずっと演じてきた。だからディーンに『実写版を作るんだけど、君も参加してくれる?』と、聞かれた時は感慨深かった。再びここに戻ってくるということは、とても光栄であると同時に責任も重大だった。原作の真髄を新たな形でしっかり伝えないといけないから」と、並々ならない覚悟と責任、そして深い愛によって実写化への参加を決めたことを明かしている。
その想いをより強固にさせているのは、アニメ版1作目から共にシリーズを作ってきたディーン・デュボア監督の存在が大きく、「ディーンのような監督や脚本家はほかにいない。彼の全ての作品には、彼の知性と創造性、そして感情的な深み、それらがうまく織り込まれています。再びストイックを演じてくれと彼に言われた時は、またこの役を演じられることと同じくらい、再び彼と仕事ができることにワクワクしましたよ」と、デュボア監督との再会を心から喜んだという。
デュボア監督も同じ思いで、「バトラーはまさにストイックそのものです。アニメーション版ではこのキャラクターをバトラーと二人三脚で作り上げた。その彼がこの作品に戻って来る意思があると知れたことは、私にとって大きな自信につながった。彼が外見も内面もストイックになりきる姿は圧巻でした」と、バトラーがストイックを演じることで実写化を一層特別なものにしていることに確信を持ったと語っている。
アニメーション版から続投した『ヒックとドラゴン』のジェラルド・バトラー[c]2025 UNIVERSAL PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.
世界中で愛されるアニメーションの実写化を異次元のクオリティで実現させたバトラーのストイックは、観る者を「ヒックとドラゴン」シリーズの世界へと没入させ、再び一生ものの感動をその胸に刻むことになるだろう。再び、世界中を熱狂させている『ヒックとドラゴン』を劇場で体感してほしい。
文/平尾嘉浩