『君の名は。』(16)、『天気の子』(19)、『すずめの戸締まり』(22)などの新海誠の劇場アニメーション『秒速5センチメートル(2007)』(07)を松村北斗の主演で実写化する『秒速5センチメートル』が10月10日(金)に公開となる。このたび、本作の本ポスターと共に新キャスト9名が解禁。さらに、YouTube鼎談配信が決定した。

【写真を見る】それぞれ別の方向を向く遠野(松村)と篠原明里を切り取った本ポスター【写真を見る】それぞれ別の方向を向く遠野(松村)と篠原明里を切り取った本ポスター[c]2025「秒速5センチメートル」製作委員会

映像美、音楽、特徴的なセリフで編まれた詩的な世界観が、センチメンタリズムが凝縮された新海ワールドの原点との呼び声も高く、公開から18年たったいまもなお、日本のみならず世界中で愛されている『秒速5センチメートル(2007)』。主人公、遠野貴樹の18年間にわたる人生の旅を描いた本作が、松村主演で実写映画が公開されることが発表されると大きな話題となった。さらに、松村演じる主人公、貴樹の幼少期を本作がデビューとなる上田悠斗、ヒロインの篠原明里を高畑充希、その幼少期を東宝シンデレラオーディションでグランプリを受賞した白山乃愛が演じる。メガホンをとるのは、米津玄師、星野源らのミュージックビデオを監督し、映像監督、写真家として活動する奥山由之。昨年公開されたオムニバス長編映画『アット・ザ・ベンチ』(24)で大きな注目を集めていた。

今回解禁となった本ポスターに写されているのは、ビルや街の灯りがともる月夜に、どこか遠くを見つめる遠野(松村)と、篠原(高畑)。2人の視線はそれぞれ別の方向を向き、「いつか、どこかで、その人に―」と篠原との過去の思い出に想いを馳せる貴樹と、「いつも、どこかに、その人は―」と過去の思い出とともにいまを生きる篠原が、対照的なビジュアルとなっている。その間には、2人の思い出の原点とも言える、雪のなかに立つ桜の木の下で、約束を交わした日の忘れられない記憶が。周囲には、本作で象徴的な桜と雪がちりばめられ、夜の闇を照らす「アカリ」となっている。ポスターやチラシは8月22日(金)から全国の劇場に掲出予定だ。

また、豪華新キャスト9名も一挙解禁に。松村演じる貴樹と同じソフトウェア開発会社に勤める上司の窪田邦彦役に岡部たかし、同僚の金子あさみ役に中田青渚、戸田宗次郎役に田村健太郎、酒井直役に戸塚純貴、大野泰士役に蓮見翔(ダウ90000)が決定。そして、新宿紀伊國屋書店の店長である柴田治役を又吉直樹、店員の田村四季子役を堀内敬子、アルバイト店員の大橋純透役を佐藤緋美が演じる。高畑演じる篠原が勤める職場であり、宮﨑演じる輿水美鳥がワークショップを開催するなど、たくさんのキャラクターが訪れる重要な場所となっている。また、種子島の高校生で森演じる花苗の親友、砂坂翔子役に白本彩奈。貴樹に想いを寄せる花苗の、恋愛や進路についての良き相談相手となり、親友として寄り添う等身大の高校生を演じている。

さらに、主演の松村、奥山監督、原作の新海によるスペシャルな鼎談がYouTubeにて配信されることが決定。ティザー映像も公開されている。鼎談では、実写化の話が来た時に思ったこと、実写ならではのエッセンスや制作秘話など、本編制作に関する話はもちろん、映画の時代設定である2000年代についてや、主人公の貴樹の年齢30歳の時に自分が何を考えていたか、など価値観、考え方にも言及され、実に幅広いトークテーマが展開される。3人が持つ本作への真剣で切実な想いが垣間見えるファン必見の貴重なコンテンツとなりそうだ。鼎談動画は9月26日(金)、10月3日(金)、10月10日(金)の3週にわたって、各日18時よりYouTube(東宝MOVIEチャンネル)にて公開予定だ。

大切な人との巡り合わせを描く淡く、静かな物語はどのように実写化されたのだろうか?ぜひ特別な鼎談映像を楽しんで、本作の公開を楽しみに待ってほしい。

文/鈴木レイヤ

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