俳優でモデルの紺野彩夏(26)が、放送中のMBS・TBS系連続ドラマ『極道上司に愛されたら』(MBS:火曜深夜0時59分、TBS:火曜深夜1時28分)でA.B.C-Zの戸塚祥太とダブル主演を務めている。コミック原作のラブストーリーで、紺野は、極道の若頭という裏の顔を持つ上司と危険な恋に身を投じるヒロインを熱演中だ。今年は本作を含め、すでに連続ドラマのヒロインを3作経験。“深夜ドラマの女王”ともいえる活躍が続いている。(取材・文=大宮高史)
「1000人の中の1人に選ばれた」 成金イメージが先行する有名社長の“本当の顔”
紺野の存在がまぶしい。今年は2月スタートの『キスでふさいで、バレないで。』(読売テレビ)、同『復讐カレシ~溺愛社長の顔にはウラがある~』(MBS)と、いずれも深夜帯の恋愛ドラマでヒロインを好演。この『極道上司に愛されたら』でも波乱な展開に巻き込まれるヒロインに挑んでいる。
「私の中ではあまり意識していなかったんですが、気づけば今年だけで3回もヒロインをさせていただいていますね。しかもまた恋人に浮気されるところからはじまる役です(笑)」
本作は、真霜ナオ氏原作(原画:@R氏)のコミック『極道上司に愛されたら~冷徹カレと甘すぎる同居~』を実写ドラマ化。紺野は、広告代理店に勤める菅原真琴(29)を演じている。仕事熱心で同僚からも慕われている真琴だが、ある日、部内の飲み会で恋人の石崎勇人と後輩の川谷愛菜(星乃夢奈)の浮気現場を目撃してしまう。失意の中、真琴に手を差し伸べてくれたのが、社内で極道上司と呼ばれ恐れられていた小田切蓮(戸塚祥太)。彼は極道の若頭という裏の顔を持っていた。真琴はそんな蓮に惹かれていき――という展開だ。真琴の感情の揺れ幅など、紺野がどう演じるか注目される。
「真琴は、浮気はされるし、母がいわゆる毒親で暗さを抱えて生きている人。私自身は、そんな陰のある人は似合うかな? と思うのですが、こういう役はお芝居を突き詰めるのが面白いです。母親や勇人の束縛から逃れようと変わっていくので、性格の変化をしっかり見せたくて。難しいなとは思いつつ、試行錯誤を楽しんでいます」
劇中では気持ちが上下し、感情をあらわにする場面も描かれるが、芝居には手応えを感じている様子だ。
「1話で、愛菜と勇人の浮気を目撃するシーンがありますが、今までドラマで経験した『浮気の目撃場面』って、遠くからのぞき見るような状況が多かったんです。今回は居酒屋で近距離でキスシーンを見てしまった上に、愛菜に目の前で宣戦布告されました(笑)。演じる夢奈ちゃんはかわいいし仲も良いから現場ではよくしゃべるんですが、彼女のかわいさに触発されて、素直にショックを受ける真琴の気持ちになって演じられました」
そう話すと、やさしくほほ笑んだ。表現力に磨きがかかる紺野。現在26歳だが、キャリアはすでに10年を超す。0歳で現在の芸能事務所に所属し、3歳で子役デビュー。16歳から21歳までファッション誌『Seventeen』の専属モデルを務めた一方、俳優活動も。19歳で初めてつかんだ連続ドラマのレギュラー『仮面ライダージオウ』(テレビ朝日系)でクールな敵役・オーラを演じ、強い印象を残した。
「今でも『オーラ役の子』で覚えてくれている方が多くて。1年かけて演じた役なので愛着もありますし、6年経っても『オーラの子だ!』って見つけてもらえるので、出会えてよかったです」