<第27回参院選投開票>笑顔で話をする参政党の神谷代表(撮影・河野 光希)
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参政党の神谷宗幣代表(47)が参院選投開票日の20日、TBSの参院選特番「選挙の日2025」に中継で出演し、同局「報道特集」への抗議について言及する場面があった。
スペシャルキャスターのお笑いコンビ「爆笑問題」太田光が同党が問題視した12日放送の「報道特集」の内容に触れ、「出演者の1人が、神谷さんの言葉が独り歩きして先鋭化してしまうことが恐ろしいっていう、僕にとっては優しい日本人らしい言葉だと思うんですよね。神谷さんは個人攻撃をしようと思ったわけではないと思うが、そういう言葉を切り取ってその人に対する個人攻撃、それも道徳のかけらもない人格否定のようなものがもし行われてるとしたら、それはやめていただきたいということは…あなたは今権力者になりつつある、だとすればその言葉は非常に重要だと思っている。それは参政党にとってもマイナスですから」と熱弁した。
12日の「報道特集」ではメインキャスターの同局・山本恵里伽アナウンサーが「自分の1票が身近な人たちの暮らしを脅やかすものになるかもしれない」などと発言し話題となった。
神谷代表は「女性の方だと思うんですけど、その方に対して私があおったとか許せないと言ったことは一切ない。個人攻撃はしていない」と山本アナに対する個人攻撃を否定。「個人の、じゃなくて番組の編成自体が問題あるということだったので、私はあの女性の方も台本読んだだけじゃないかぐらいに思っていたので、個人的に彼女どうこうではない」と続けた。神谷代表の「台本読んだだけ」発言に対し、太田は「そういうことはないと思いますけど」と返した。
そして神谷氏は「太田さん、これは分かってください」と呼び掛け、「私もですね、あの女性も凄くやられたのかもしれないが、私はそれ以上に攻撃されたので。権力者でもキャスターでも目立つ人を公人だからという理由で、人格や心を踏みにじるような、そういう発言は一切許してはいけない」と主張。「メディアの皆さんは政治家に対する誹謗中傷ももう少し何とかしてもらうように呼び掛けてもらわないと。それは公平性を欠くと思う」と話した。
同党は13日、12日放送の「報道特集」の内容が「偏向報道」だと主張。「選挙報道として著しく公平性・中立性を欠く内容が放送されたことを受け、番組の構成・表現・登場人物の選定等が放送倫理に反するものである」とし、同局に抗議し訂正等を求める申入書を提出した。同局からの回答を受けて、14日には放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会へ申し立てを行うと発表した。
番組側は公式サイトで「今回の特集は、参政党が支持を伸ばす中、各党も次々と外国人を対象とした政策や公約を打ち出し、参院選の争点に急浮上していることを踏まえ、排外主義の高まりへの懸念が強まっていることを、客観的な統計も示しながら、様々な当事者や人権問題に取り組む団体や専門家などの声を中心に問題提起したものです。この報道には、有権者に判断材料を示すという高い公共性、公益性があると考えております」と見解を発表している。
12日の「報道特集」は、参院選を前に「争点に急浮上“外国人政策”に不安の声」と題して特集。「日本人ファースト」を掲げる参政党が支持を伸ばしていることを伝え、神谷宗幣代表の演説の映像とともに「“外国人が優遇されている”などと訴え、犯罪や生活保護について強硬な主張を繰り返す」とナレーションを流した。
山本アナは「外国人政策が争点に急浮上する中で、これまではそこまで注目されていなかった強硬な主張が急に支持を得るとか、社会が決して受け入れてはこなかった排外的な差別的な言葉がSNSで拡散していく。そういった現実に正直凄く戸惑いを感じています」とコメント。「実際、外国籍の人と全く関わらずに生活をしている人って実はほとんどいないと思うんです。学校の友達だったり職場の同僚だったり」とし、「自分の1票がひょっとしたらそういった身近な人たちの暮らしを脅やかすものになるかもしれない。これまで以上に想像力を持って投票しなければいけないなと感じています」と自身の考えを語った。
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