シネマーク・ホールディングスやリーガル、マーカスなど米国の一部大手映画館チェーンが、大型スクリーンを備えた自社劇場の共同宣伝を巡り予備的協議を進めている。カナダの映画テクノロジー企業アイマックスの影響力拡大に歯止めをかけるのが狙いだ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。 

Regal IMAX Theater

アイマックスを導入しているリーガルの映画館(カリフォルニア州ダブリン) 

Photographer: Smith Collection/Gado/Getty Images

  足元の協議では、アイマックスへの対抗を目指す各チェーンが、画質や音響効果などが優れたPLF(プレミアム・ラージ・フォーマット)劇場に共通基準を設けることが焦点となっている。関係者が非公開の協議を理由に匿名で語った。

  協議には複数の選択肢があるとされている。例えば、各社がPLFに共通の新ブランド名を導入する案や、従来のプレミアムブランドを維持しつつ、業界共通の認証マークなどを導入する案だ。一方、特に措置を講じず、アイマックスとの現在の関係を維持する可能性もあるという。

  一部のチェーンは、映画の宣伝活動でアイマックスの存在感が拡大していることに危機感を強めている。劇場のロビーに掲示するポスターでは、アイマックスのブランド名が映画タイトルと並ぶほど目立つ形で表示される場合もある。

  アイマックスは劇場に自社技術をライセンス提供。米国内で導入されている映画館数は372程度と、全体のごく一部に過ぎないが、大作映画の興行収入に占める割合は1割以上を安定して維持している。

  シネマーク・ホールディングス、マーカス、リーガル・シネワールド、アイマックスの担当者はいずれもコメントを控えた。

原題:Cinemas Weigh Launching New Large Screen Brand to Challenge Imax(抜粋)

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