NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』、『ウソ婚』(カンテレ)、『366日』(フジテレビ)、『アンサンブル』(日本テレビ系)、『いつか、ヒーロー』(テレビ朝日系)など話題作に出演し続ける長濱ねるさん。俳優としてだけでなく、日本テレビ系報道番組『news zero』では火曜日パートナーを務め、エッセイ集『たゆたう』の一編が2026年から高校1年生の国語教科書に掲載されることも決定。ジャンルを横断しながらも、彼女らしい穏やかな存在感で、活動の幅を着実に広げている。
2022年からはFRaU webで約3年間 (withからの連載を含めると約4年間)にわたってSDGsをテーマにした連載も担当。どんな社会課題にも否定や断定ではなく、自分の感覚で丁寧に向き合う姿勢が印象的だ。最終回で話していた「自己受容」という言葉には、悩みや迷いを抱えつつも、自分を受け入れようとする彼女の姿勢が表れていた。
◇FRaU web連載を読む→tsuNagERU(つなげる)SDGs
そんな長濱さんが2025年7月15日に、写真集『長濱ねる』(講談社)を発売する。「25歳の自分の姿を、大好きな場所で大好きな写真家さんに撮っていただきたい」という思いのもと、写真家・高橋ヨーコさんにオファーした珠玉の1冊だ。撮影地は、彼女が愛してやまないアイスランドとフィンランド。夏の北欧のやわらかな光のなか、すっぴんに近い長濱さんがリラックスした表情を見せている。子供のように屈託のない姿、ふと見せる大人の女性の表情――。25歳の彼女をナチュラルに切り取った、私小説のような写真集が完成した。
1st写真集を発売した2017年当時、アイドルグループ「欅坂46」に在籍していた長濱さん。あれから8年、何が変わり、何が変わらなかったのか。今の彼女が考える「自分らしさ」についてや、仕事への向き合い方について語ってもらった。
見えている私を好きに判断してもらって構わない
芸能活動を始めて10年。今の自分を「肩の力が抜けてきた」と評する長濱ねるさん。見る側の受け取り方に固執しなくなったことを、大きな変化だと感じている。
「以前は、『自分はこう見せたい』『本当の自分を知ってほしい』といった気持ちが強くありました。インタビューやバラエティー出演時はもちろん、執筆活動でも同様です。
最近は『皆さんが見ているものが自分の姿なんだ』と思えるようになりました。いい意味で見る人の受け取り方に固執しなくなり、すごく大きな変化だなと思っています。
撮影/水野昭子
まだ少し自意識はあるものの、昔より肩の力が抜けた気もします。特にお芝居の仕事を始めてから、より受け取り手に“受け取り方”を委ねられるようになりました。
ここ数年お芝居の現場に行かせていただくことが続いていて、同世代の方と話す機会がすごく増えました。これまでも同世代の方たちとは仲良く話していたのですが、最近は別の志を持っていたり、まったく違う人生を歩んできた人たちと『これから』について話すことで、すごく刺激を受けています。『この人と出会えてよかった』と思うことが多く、日々ありがたいことだなあと感じています」