「ベルサイユのばら」の千秋楽の日に退団を決意したという宝塚歌劇団雪組トップ娘役夢白あや
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来年2月22日の東京公演千秋楽を最後に退団する宝塚歌劇団雪組トップ娘役・夢白あや(ゆめしろ・あや)が24日、兵庫・宝塚歌劇団で会見した。
卒業を決意したのは昨年10月。相手役を務めていた前トップスター・彩風咲奈のサヨナラ公演「ベルサイユのばら」の千秋楽の日だった。「たくさんの方から退団を決めるタイミングで“鐘が鳴る”と聞いてきたんですけど、それが分からないまま過ごしてきて。でも、私は彩風さんが袴姿で大階段を下りて来られた時“次、そこに立つのは自分だな”と確信しました」と明かした。
現在、コンビを組むトップスター朝美絢(あさみ・じゅん)には「愛の不時着」の稽古中、デュエットダンスの振り付けの日に伝えたという。お互い組替えを経験した身で「私が(宙組から)雪組に組替えした時、実は組替えした者にしか分からないこともたくさんあった中、真っ先にご相談させて頂いたのが朝美さんでした。退団を伝えた時には“後悔はない?あやちゃんが決めたことは全力で応援するよ”と言って頂いた」と感謝した。
彩風には公演を終えたばかりの「ROBIN THE HERO」を観劇してもらったタイミングで直接伝えることができ「“その決断ができる日がきて良かったね”と言って頂きました」と笑顔を浮かべた。
入団して約9年。印象に残っているのは、トップ娘役として初めて舞台に立った「BONNIE&CLYDE」。「私、すごく緊張しいなんですけど、初日でもあの時は役とマッチした感覚でした。役になりきること、舞台に立つことがどれだけ幸せなのか、というのを感じた瞬間だったので、すごく記憶に残っております」と振り返った。
劇団は改革のまっただ中。夢白は「劇団も生徒の気持ちにすごく寄り添って改革を進めてくださっている。日々変化しているのも感じています。劇団と生徒が一致団結して、進んでいかなければ。宝塚歌劇団がここまで111年続いてきたのを途切れさせないためにも団結する力が大切だなと、私は思います」と、劇団への愛をきっぱりした口調で話した。
夢白は2017年入団。宙組に配属当初からその華やかさで将来を嘱望され、翌年には「異人たちのルネサンス」で新人公演初ヒロインを務めた。20年9月に雪組に組替えとなり22年12月に彩風の相手役としてトップ娘役に。退団公演は11月1日、兵庫・宝塚大劇場で開幕する「ボー・ブランメル」「Prayer」(12月14日まで。東京公演は来年1月10日~2月22日)
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