歌手の中島美嘉と、俳優の宮﨑あおいが主演を務めた映画『NANA』。同作は2025年で公開から20周年を迎え、渋谷パルコ8階のミニシアター「WHITE CINE QUINTO」でのリバイバル上映も決定している。
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●矢沢あいが描く繊細かつリアルなストーリー
「天使なんかじゃない」や「ご近所物語」など、多くのヒット作を生み出してきた矢沢あいによる原作漫画「NANA」は、2000年から漫画誌「Cookie」で連載がスタート。東京にいる彼氏を追いかけてきた小松奈々と、プロミュージシャンを目指して上京してきた大崎ナナが、偶然電車内で隣り合わせるところから物語は始まる。
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見た目は正反対でありながら同じ「なな」の名前を持ち、さらに歳も同じということで意気投合した2人はルームシェアをすることに。そこから奈々の友人たちや、ナナのバンド仲間を交えた人間模様が描かれている。
中でも矢沢の美麗なタッチで描かれるキャラクターたちが魅力的で、作中のファッションに影響を受けた読者も多いのではないだろうか。少女漫画ならではの友情や恋も描かれているが、同作内では浮気や奈々の妊娠など生々しくシビアな展開も。それらを通して各キャラが人間的に成長していく様はリアリティがあり、幅広い層の読者から支持されている。
2005年に公開された映画版では中島がナナ役を、宮﨑が奈々役を好演。とくに中島は原作から飛び出してきたようなビジュアルで、本人も戸惑うほどの反響があったという。また中島は主題歌『GLAMOROUS SKY』の歌唱も担当。同曲はL’Arc～en～CielのHYDEが作曲を手掛け、作詞は矢沢が書き下ろしており、2005年度オリコン年間シングルランキングで女性唯一のトップ10入りを果たすなど大ヒットを記録した。
コミックス第1巻は2人の「なな」の出会いとともに、仲間たちとの新たな青春ストーリーが幕を開ける始まりの1冊。原作は現在連載休止中だが、2025年は矢沢のデビュー40周年でもある記念の年。この機会にぜひ原作漫画を振り返ってみてはいかがだろうか。
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●矢沢あい 著書
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