『魔物(마물)』(テレビ朝日系)が、第7話より最終章に突入する。前週の第6話ではあやめ(麻生久美子)と妻・夏音(北香那)に暴力を振るっていた凍也(塩野瑛久)のDV問題が一旦の決着を迎え、さらに名田(佐野史郎)の死の真相が明らかになった。

 頭では別れた方がいいと思っていたはずなのに、再び凍也を受け入れたあやめ。ますます優しくなっていく凍也だったが、その分、嫉妬と暴力はエスカレートしていく一方だった。凍也からの執拗なプッシュ通知に、止まない着信。そのことが法律事務所でのポジションを取り戻したいあやめを邪魔するだけでなく、身体的にも精神的にも彼女を疲弊させていた。

塩野瑛久が体現した究極の“メロ”と暴力 『魔物(마물)』は視聴者に「愛とは何か?」問う

不倫、DV、殺人事件……。過激なテーマとともに、満たされない人たちの、歪んだ人間模様を描き話題となっている金曜ナイトドラマ『魔物…

リアルサウンド 映画部

 あやめの帰りを待ちきれず、ついに凍也は法律事務所にまで姿を現す。待ち受けた今野(大倉孝二)が、「疲れてるようです、心当たりありますか」と凍也を焚き付ける。まさに、一触即発。帰宅した凍也は、着信に気づかなかったと言い訳をするあやめに、激しいビンタを食らわす。そして、凍也の口から発せられる「俺にはあやめしかいない」。その言葉にあやめは我を取り戻し、初めてビンタで反旗を翻す。それは凍也があやめに隠れて失踪した夏音を捜し続けているにも関わらず、あやめの前では自分勝手な束縛をしてくるからだ。感情が溢れ出し、さらに凍也の顔面を拳で思い切り殴りつけるあやめ。

 「煮立った鍋の中で既に半分茹でられたカエル」――第1話のDV被害セミナーのプレゼンであやめが言っていた言葉が自分自身に跳ね返ってくる。あやめは、凍也から逃げ惑いながら、ようやく気づく。必死にしがみついていたのは自分の方だったのだと。あやめは夏音と結託し、被害届けを警察に出すことを決め、凍也は警察に連行されていった。

Leave A Reply
Exit mobile version