映画『F1/エフワン』とは?
ワーナーブラザースジャパンは、映画「F1/エフワン」を6月27日に日本公開する。
映画「F1/エフワン」は、Formula 1の全面協力により、世界各国のサーキットで撮影を実現。主演のブラッド・ピットは数か月の厳しいトレーニングを積み、撮影時は実際にマシンのステアリングを握るなど限界までリアルを追求した。
プロデューサーには現役F1ドライバーのルイス・ハミルトン選手も名を連ね、映画「トップガン マーヴェリック」のジョセフ・コシンスキー監督とジェリー・ブラッカイマープロデューサーによる“地上版の「トップガン」”とも言われている。
ストーリーは、かつて“天才”と呼ばれた元F1ドライバーのソニー(ブラッド・ピット)が、最弱チームのドライバーとしてF1に復帰。しかし、型にとらわれないソニーの振る舞いに、ルーキードライバーのジョシュア(ダムソン・イドリス)やチームメイトたちは困惑し、度々衝突を繰り返してしまう。そんなバラバラのチームで最強のライバルたちに挑むとき、ソニーは“常識破りの作戦”を提案。まるでギャンブルのような無謀な作戦でポイントは、勝利はつかめるのか? それぞれの情熱と誇りを胸に、命がけで夢である“スピードの頂点”へ挑むというもの。
映画のワンシーン。ダムソン・イドリス演じるルーキードライバーのジョシュア(左)とブラッド・ピット演じるソニー(右)は衝突を繰り返す
映画『F1/エフワン』は2D上映に加えて、日本語吹替版、IMAX、4D、Dolby Cinema(ドルビーシネマ)、ScreenXのラージフォーマットでの同時上映も決定。まるで目の前でF1レースが繰り広げられるような“リアル”を感じられる。
先行試写会で圧倒的リアルな臨場感を体感!
公開前の6月19日にはワーナーによる先行試写会が行なわれ、一足先にIMAXで観ることができた。わずかではあるが内容に触れる部分もあるので、「前知識ゼロで映画を観たい!」という方は、以下は半目で読んでいただければと思う。
映画『F1/エフワン』はIMAX認証デジタルカメラで撮影された「FILMED FOR IMAX」作品であり、大画面に映し出されるレースシーンは迫力満点。コクピットからの視点の映像は、まるで自分が本当にステアリングを握っているのではないかと思うほどの臨場感で、思わず息を飲む場面も少なくなかった。
ただでさえ迫力あるレースシーンが、IMAXの大画面になることでさらに迫力を増す
また、レース中継ではあまりお目にかかる機会のない風洞でのマシン開発やチーム会議といった場面を垣間見ることができるのも、ファンにとってはうれしいところではないだろうか。そして、レースシーンやピット作業の慌ただしさ、エンジニアとドライバーの無線がリアルであればあるだけ、ソニーが考える荒唐無稽な戦略も「現実のF1でもそうなのでは?」と思えてくる。加えて、「不仲なチームメイト」「目をおおいたくなるようなクラッシュ」など、F1ファンなら「もしかして……?」と現実とリンクしそうなできごとが盛り込まれているのも憎い演出だと思った(気にしすぎかもしれないけど)。
サーキットの観客席が多く登場するのもリアルさを演出する一助になっていると思う。日本GPとして鈴鹿の観客席も、角田選手も映画内に登場する
それだけリアルさを追求しているものの、レッドブル・レーシングにセルジオ・ペレス選手がいたり、ハミルトン選手がまだメルセデスに在籍していたり、ケビン・マグヌッセン選手の名前が連呼されたりと、2025年の公開時とはドライバーラインアップが異なっている。それにより、「そうか、これはフィクションなのか。ブラピはライセンス持ってないもんね」とわれに返ることもあった。
そのほかにも、FPや予選の描写がほぼなく、決勝レースしか取り上げられなかたったことが少し残念な部分。普段からF1中継を見ている人だと、「最近の決勝レースはこんなんじゃない」と思うこともあるだろう。
とはいえ、上映時間は155分(2時間35分)というF1の決勝レースよりも長い(!)ものだったが、とにかくリアルなレースシーン、F1という舞台で繰り広げられる人間ドラマは、最後まで熱を持ったまま飽きることなく楽しめた。F1ファンのみならず、レース好き、クルマ好きの方はぜひ劇場に足を運んでみてほしい。そこではきっと唯一無二のサーキット体験ができるはずだ。
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