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ただ、2人だけだった―
Netflix初の韓国アニメーション作品『あの星に君がいる』の監督としても記憶に新しい、韓国の新鋭アニメーション監督ハン・ジウォン。彼女による長編映画『The Summer／あの夏』がこの夏、劇場公開されることが決定した。2015年に手掛けた映画『思ったより晴れ』（原題：생각보다 맑은）が高く評価され、「天才アニメーター」「韓国の新海誠」とも呼ばれたハン監督。「宮崎駿監督の『もののけ姫』が好きで、アニメーションへの道を歩み始めた」という彼女が映像化したのは、第51回韓国日報文学賞を受賞した「わたしに無害なひと」に収録された、チェ・ウニョンによる短編小説「あの夏」。とある地方の高校で出会った少女2人、イギョンとスイ。彼女たちの運命的な出会いから、近付く距離に震える喜び、一見ささいにも思えるすれ違い、そして避けられなかった結末までを、主人公イギョンのモノローグと共に61分で描き切っている。瑞々しい映像と同時代的な感性に彩られた、彼女たち２人のかけがえのない時間を、スクリーンで見守って欲しい。
監督：ハン・ジウォン
原作：「あの夏」（チェ・ウニョン著、古川綾子訳／亜紀書房／『わたしに無害なひと』収録）