【朗読】「市井小説 短編」旅籠の女主人と奉行所与力の弟の恋を縦糸に、江戸で起こる様々な事件を横糸に描く捕物帳!【人情捕物帳・時代小説・歴史小説/平岩弓枝】
[音楽] 今回は平和弓の視線小説の単粉を朗読し ます 3日ばかり鋭い換気が襲ったかと思うと不 に大川の水もぬるむような日もある春で あった ひぐれから悪友の集まりに顔を出して宴が 果てたのがもう夜ふけ 南町業の銀味型よりを務めている兄の屋敷 はとっくに門の閉まっている時刻であった 屋敷を出る時から心のどこかで今夜は 大川町の累の元へ行くつもりがある 上林 統れると自然酔った足をそちらへ向けてい た 豊橋の多元から少し外れて恩宿かと小さな 安が途切りの中に浮かんで見える 星も月も見えないしっとりとした晩である 川セミの表ども塔に閉まっていると思って いた東でしたが近づいてみると中から人の 声がしていました ルイの声も聞こえています 慣れたくぐり道をして統が中に入ると女中 の沖地が男女の客を2階の部屋に案内して いるところでした あら東様上がりがまちに立っていたが向人の手前嬉しさをわずかに抑えた声を立てました 随分遅くついた客だな と東郷が言うと累宿を頼みに来た時は女1 人だったと言います 若い娘さんだし何か事情がありそうだとは 思ったんですけれどうちで突き離したら それこそ飛んだことになると思って場合に よっては一晩話し相手にもなろうお切かも 焼いてみようってそのつもりでお引き受け したんですよ そしたら女は一度外へ出て待ってたらしい大男を伴って入ってきたということでした今更困りますとも言えませんでしょ累は細い舞をちょっと寄せました るにもの野望を言うじゃないか男じゃけないのか そうじゃありませんけど 東様ご覧になったでしょズキをすっぽり かぶって目しか見えないんですよあの男 ルイは東郷より1つ年上の22今でこそ宿 の女主人ですが少し前までは八丁堀りで鬼 同身と言われた男の1人でした その父親が3年前ちょっとした事件が元で 失客し室位のうちに心臓の発作で倒れると 累は家得を相続せずに役宅を返上し 町アぐらしを半年ほどしてからこの宿を 始めたのでした 今川セミの老島をしているかも助頭の沖地 も八丁堀からの使用人でごとも古い 顔馴染みです お嬢さん 2階へ客を送ったお父地が戻ってくると声 を低くして言います その方の方は部屋へ入っても図金を取ら ないんですよひどい火傷があって人に見 られたくないのだとかお連れさんが おっしゃってましたけど もその晩はおきちとかカスケがすることに なりました 東がようやくの部屋へ通るとイ酒の とっくりを長日のど庫へ入れます 酒はもういい番ちゃんが飲みたいな じゃあ真似だけ年が開けてから初めてですもの上遣いに睨んで見せる 正月は兄貴が屋敷にいる出にくかったんだ お姉様のお釈で鼻の下を長くしていらしたんでしょ バカ 八丁堀り時代は気真面目で冗談も言えなかったである 累は変わったな アず連れになったとおっしゃりたいんでしょ 生き生きして色っぽくなった でしたらどなたのせい?が引き寄せるとルイは大林の花のように崩れた藤色の正月の晴れぎに累の好きなの匂いが染みている ちょうど1年だな 唇を離して呟いた 2人が他人で亡くなったのがこの前の正月 やはりこの部屋のこたつで酒を飲んでいた ルイがお飽きになったらいつでも捨てて くださいまし 目を閉じたままルイが背投げに行った 言葉が終わった途端に目尻からすっと涙が落ちる 赤ん坊の時から惚れてたんだ今更飽きてたまるものか 東が目を覚ましたのは何かの物音のせいだったようでした寄り添って眠っていたがかに見動きしました 起きてたのか いえ今物音がまだ開けておらず部屋は暗いまでしたすると再びかな音がしました部屋の屋根の上を人が忍びやかに歩いている感じです 統が聞き耳を立てているとした中に男の声が聞こえてきました何番号 統はその独特の発音に記憶がありました3 年ほど前長崎に半年ほど滞在したオランダ屋敷と呼ばれる南人巨流地で耳にした異国語に似ていたのです トが起き上がり累が身宅を手伝っていると 屋根から人の飛び降りる音がしました 東後が庭に向いた小窓を細く開けると夜が 白く開けようとしている中を大男が女を 背負って逃げていくのがちらと見えました トイが2階に上がると調場でネの番をして いたカスケが飛んできます 昨晩2人を通した部屋に行くと窓が半分 開いていましたきちんと畳まれた布団の上 に はお金がないのでこれを代わりに置いて いきますと細い女文字で書かれた紙辺と 平打ちの缶差しが置いてありました こんなことうちは別にお題なんかいただか なくたってよかったのに が窓から下を見た白く霧が流れていて人の姿は見えない遠くで犬の声がした あの男棒かもしれないぞ 東の言葉にかけが目を丸くしたは ちょっと様子を見てくる と言って宿を出ていきました 足に任せて走り回っているうちに世が開け たので統後は八丁堀りの上回り同身うげ 原座の屋敷に足を向けました 原座もまた1人 とは子供の時から学毛も現術も動門の親友 で身分は違っても気けない間柄です 滅方早いですな と言いながら現ブ郎は火バを挟んで統と迎え合いました 宇げ原ザブ郎が今頃まで朝をしているところを見ると八丁堀りも暇らしいな 昨夜は街回りでしてね誰かさんのように朝帰りでした 昨夜町回りかそいつはすごがいい何があったか話してくれないか 原座ブ郎は昨夜は酔っ払いの喧嘩論食い逃げ飲み逃げのミくらいでろなことはなかったが実はというと苦して続けました 役になればお名前は明かせませんが去るお方のお忍びがありましてね お忍び小梅の某人の量でレガの模しがあったそうでその道中の敬語にそれとなく なるほど城回りも飛んだところに借り出されるものだな やがて方向人が火を運んでくると原げ座ブ郎は そういえば向こう島の方の量の女中が黒い犬を連れて逃げたとい いう話がありましたよ と言います 黒い犬はあんでも長崎の方から来た女中で 東が橋を置いた その話詳しく知りたい教えてくれ 原座ブ郎が東郷を連れて行ったのは向こう島界隈を縄張りにしているキスというおか匹ぴの家でした キスケの本業は船宿です おかっぴきというのは大抵が商売を持ち 何かあると町の長方を集めて同身の手先と して活躍するのです 昨夜や女中と黒い犬が逃げたという量は 大川に面していました キスの話ではこの量は以前暗前の札差しの 持ち物だったが今はお役人が借りていると かで滅たに人は来ず周りをこだちが囲んで いるため中の様子は全くわからないと言い ます キスがその女中が逃げたことを知ったのは 昨夜4つ頃 今日から人が出て何か探しているようなので尋ねてみると中と黒い犬がいなくなったと言います逃げた中というのが長崎の女だそうだが 原座ブ郎が互の代わりに聞いた へえですがね少し頭のおかしい女でよくおキツネさんがつくんだそうですよキツネつき 狐がつくとフラフラ家を出ていっちまうんだそうだ ところがキスはその女中はもう帰ってきていると言います 何?帰っている?さっきうちの若野が量の近くを通りますと昨夜の男が挨拶してご心配をかけたがキ付きの助中はキが落ちたかして帰ってきたからって言ったそうです 黒い犬の方はどうしたかわからないということでしたその量を後が見たいと言い出し行ってみると裏気戸から男が 1人出てきました男はキ助を見ると 昨夜はどうも親分には大変手数を患らわせまして と挨拶して行きすぎようとします そこにすかさずが 黒い犬はどうした?黒い犬は帰ってきたのかい と声をかけると男の足はと止まりましたが男はその声が聞こえなかったかのようにそのまま背を丸めて走り去ってしまいました よほど黒い犬が気がかりな様子ですな キスケと別れて王川を戻りながらげザブ郎が東郷の横顔を見たげさんはどう思う 東は向こう島から川向こうの街並へ目をやった 咲夜霧の深いこの辺りから船が出た船をこいだのは雲つくような大男だ女が 1人乗っている その2 人がやがて大川端町の川セミに現れた川セミ 原ザブ郎が繰り返す 夜明け前その2 人は逃げ出したんだ宿線の代わりに缶ざ差しを 1本置いてな なるほどそれであんな時刻においでになったんですな げさんは何番号を知っているか?いや長崎には難蛮を喋る黒棒というのがいたよオランダ人など皮膚の白い連中からひどい扱いを受けている 原ザブロは東郷が黒い犬と言っているのはクロボのことだと気づきましたしかし異国人が江戸へ入ることは星です 長崎でも異国人は偉人屋敷の外へは一切 出歩けないようになっているという話です がその通りしかし何事にも裏と表があるの ではないか江戸へ入れぬものが入っている としたらそも何のために何者 が東 さんどうも表則が合いすぎるのだ 黒い犬と中と 東が原げ原ブ郎の耳に口を寄せた女も気になる俺はひょっとしてあの女が混血児じゃないかと思い出したんだ 船が川セミの近く豊富豊橋の元に着いたところで原ブ郎は東互と別れました 珍しいことがあるものだな明日あたり大雪 になるのではないか 当が数日を屋敷で過ごしていると兄の道の が妻の金に墓の紐を結ばせながらわざとに 聞こえるように言います 東はこの屋敷で兄夫婦と同居しているの です 兄の道の神は銀味方よりきよりも一回り 以上も年が違い父親が早く死んでから兄は 東にとって父親のような存在でもありまし た 道の心の妻の金は幼馴染みで 恋房2人は目の槍り場がなくなるほど仲の いい夫婦なのですがまだ子供はいません でした そのためか道の心は家を統に譲りたいと いう腹があり統に容姿の話があっても道 の心は承知しませんでした 統後も別にたへ用姿に行きたいとは思って いませんでした 言っても良いと思ったのはルイの家でした がルイの父が死に累が家得相続を放棄して 町しを始めてしまったので自然消滅してい たのです と言っての呑キで物にこだわらないの 統神の家をどうしても都合うという野心 もまるないのです 島のなんとやら両の留スバンの男が殺されたそうだ首を閉められて咲夜のことらしいな 東が寝ている間現からの使いが道の心にそう言い置いていったと言います藤郷はそれを菊くや稲や敷を飛び出しキスの船宿へ向かいました そこには現座も来ていました 殺された量の留守番の男というのは 先日が向こう島に来た時にあった男でよと ユ名でした 死体はものすごい力で喉仏の辺りの骨を 砕かれています 殺害場所は量の裏口を出て2散歩のところ でした や裏口からすぐの家の谷で吉町交え3人で 酒を飲んでいたという風の男の話によれば 牛の黒近く裏木戸の辺りで人の呼ぶ声がし たのでよが長賃をつけて表に出ていくと すぐにギャというような声がし飛び出して みるとそこによしが倒れていたと言います また中介という 海鮮や五兵の店の手代によればこの量は 普段はほとんど使っていないものの友屋の 持ち物だというのです お役人が借りているというキ助の話と 食い違っています それに先ほどのナー風の男はよったものの 後ろ姿さえ見ていないと言っていますが この話も辻妻がいません ザブロートは小部屋の中を改めひまず量を出ようとしましたがその帰りがけこれはお清めでございます と介助が原ブ郎の元へ金を入れようとするのでげザブ郎はそれを拒ばみました両から出ると東郷はげザブ郎に言います おそらくはげさんも気がついていたようだ が2人いたゲナンはゲナンじゃねえヤザか ブライカか金で集めてきた用人だな あの家は普段使っていないと言っていまし たがそんなことはありません10人以上の 人間が寝泊まりしていたようですな台所の 鍋もカも大きいしよく使い込んでありまし たよ よしが殺された時も小部屋にいたのは2 人だけではないな見ていますね黒い犬を 東とげザブ郎が船宿へ帰るとキスケが戻ってきましたキスケは黒い犬を連れて逃げていた中のことを調べていました 女中の名はおと言い咲夜からまたなくなったのだがやではもう左を投げたと言っていると言います東郷は 今度は探しもしないのになぜこの前の夜は大騒ぎをして探していたのだ とげ座ブ郎に言います 女を隠しましたね どこへ?それが分かれば苦労しません げザブ郎が笑った向こう島の帰り現在座ブ郎が誘って東の 2階で酒を飲みました この間の夜もそうですがお尚方が続々と やれレガのカだ脳の模しだと金銀かわせき や金座銀座のったりの招きに応じてお忍び で出かけられているようです 近いうちに火兵懐があるという話と 結びつきそうだな 新しい金銀が発行されればそれに伴って うまい汁を吸うご用承人が出てくる 差し詰め 金座銀座金銀か為せ御用機などが直接 あるいは関節に莫大な離得を独占すること になります らの大金度が老樹を招待して何をたらむのか東具は さかしベラボなワ路が動いているのだろうな と現ブ郎に言いますここ数年ロシア線がしばしばカラフトを犯し幕府は仙代合津両班に江地警備を命じていました 世の中がかつてない大きな力でゆぶら れかけている中私服をこやす1年しかない ご用人とその手に操される抜格の諸行が あることに若い2人は立服し通印するの でした が屋敷に帰ると兄の道のがとしぶりに酒を 飲もうと待っていました 御用商人という奴らが役人に舞内を送るとしたらどのようなものですか?こういう席で嫌な話はするまいと思いながら暑いぶち負けた 舞いないか わずかに目の淵を染めて兄は笑っている 相手によろ 金の欲しいやつには金地位の欲しいやには 地位骨董を好むものまた滅多に手に入らぬ 異国の 品子 女父上から伺ったが長崎滞在中オランダと の根の女を取りようと言ったやがそうな 翌日統は酔いのうちから川見へ出かけまし た 統は累に女はワイ路として黒人は物珍しさ のために連れてこられたのではない かとやといえば幕府のご用を賜わる海線 ドヤ長崎から髪型へ髪型から江戸へ船に 隠して連れてくることもできると言います そんなひどいこと人間に変わりはないん でしょ 累は眉を寄せた で もはどうしてそんな危いこと を国の金星を犯して異国人を江戸に入れた のである発覚すればただでは済まない 依頼人はおそらくやと親しい金座銀座あたりのものではないか俺の当て随料だが あの夜確か金座銀座の正体に覚の誰かが小梅の量へお忍びで出かけたはず根血女とクロン棒の逃亡はそれに繋がりがあるのではないかとは考えていました どこでどうしているんでしょう そうな人たち に抱かれたまま累がしんみりと呟いた その夜後は川セミに止まり翌日累を連れて 浅草の観能様へ猛出ました 2人が戻ってきた頃には雪が降っていまし た ルイと統が川セミ近くまで来ると小さな 天人様の祠の縁の下に子供たちが小石を 投げ込んだりして騒いていました 物もいが円の下に潜んでいるのだというの です 子供たちを書き分けて円の下を覗いてみる とそこには大きな男がうずくまっていまし た ルイとは小銭を与えて子供たちを追い払うと男に出てくるようかけましたおい出てこないかもう誰もいないよ 出ていらっしゃい私はあなたが止まった宿のものです決して悪いようにはしない早くしないとまた人が来るから おずおずとい出してきたのは紛れもなく例 の大男でした 東後と累が男を川セミの裏庭から座敷へ 入れるとかカスケは原ザブロを呼びに走り ました 大男はたどたどしいながら日本語を話せ ました 汚れ放題で寒さに歯の根を振わせている男 を風呂に入れ食事を出すとその親切に彼の 警戒心もすっかり溶けたようでこれまでの ことを話し始めました 彼の名前は半風機年は25で5年前に長崎 へ連れて来られオランダ召喚の館長の奴隷 になっていたと言います 彼と一緒だった女はオランダ人との根結で 長崎の丸山では千代菊という名の友女でし た 千代菊は半風機の主人の日本人妻として オランダ屋敷に通ってくるようになり2人 はいつとはなく惹かれ合うようになったの です 手を握り合ったことすらなかった2人でし たがその後日本の商人の手で別々に 買い取られ偶然同じ江戸行きの船に乗せ られた時半風機の千代菊に対する連場は 本流のように突っ走しりました 江戸につけばやがて千代木区が誰かの おもちゃにされることを察していた半風機 は向こう島の両へ南金されて2日目甲子窓 を 叩き壊し千代菊と共に両から脱走したの です それがあの番だったのね 塩区と半風機にとってあれがしやであった 2人は死ぬつもりで川セミを出て品川へ 行こうとしていましたがその途中探し回っ ていた友やの若いに発見され千代ぎ区は 連れ去られ半風機は川に飛び込んで逃げた のだということでした バ鹿な人たちあの時ここを出て行か なけりゃせっかく思いが叶ったっていうの に 累が 泣き半風機も泣いていた その後半風機は千ぎ区の行方を尋ねて夜中 歩き回り昼は社代や寺の円の下に隠れて心 の休まる時もなかったと言います とりあえず疲れきっている風機を開いていた客に寝かせますが半風機は死んでも千ぎ菊さん探します千木さん と布団へ入っても泣きじくっていましたげザブ郎が買わせに来たのは風機がようやく寝気を立て始めた時でした 女の居場所が分かりましたザブ郎が言うには千は倉の札差し大口や門の別卓に隠されているということでしたそこから銀座大黒やざ財門の別卓は目と鼻の先ですそして明日大国やざ財門の別卓で雪見の模様されると現在座部郎から聞いた は雪の会などはなばかり千木区はその会で 客のモテなしに使われるため今夜のうちに 海の見える大黒屋の別定へ運び込まれる だろうと言います しかし原ザブ郎は途方にくれていました これは本来大取り者になるべき筋のこと だったのです 悪徳商人が天下の法を犯し異国人を江戸に 入れ主憶のための共に使おうとしているの です しかもその共を受けようとしているのは 抜格の大物 1同身が現場に踏み込んで証拠を握ったと しても事件は闇から闇へ葬られる危険が あります 死を覚悟してやってのけるにしてもそれが 犬じになることを分かっていた原ザ ブロート党は腹の底から込み上げてくる 怒りをどうしようもありませんでした お 願いが統にすがりついた やめてください私中さんには済まない けれど2度と大事な人を失いたくないん です 聞けばの父が失客したのは長根に渡り 金座銀座の商人の不正的発に挑んでいたの が理由だったというのです 結局それが父の命取りとなりましたといは 強い力で統にしがみつきました どんな身てか自分勝ってか分かります自分 さえ良ければ人様はどうなっても良い そんな癒しい根性が情けないと思うんです でも犬には嫌もう犬には嫌なんです その時不印に女中のお父地が廊下を走って きました お嬢さんいないんですよハ風さんがいない んですよ 東郷がタを掴んで立ち上がった 大川沿いの道は雪が白く待っていました風 が強くなってまともでは目も開けられない くらいです 東後も現座も必死で走り続けました この道を千木を乗せたかが走り半風機が 走っているはずです 半風機に追いつき何にせよ千木区だけを 奪い取ろうと統は考えていました しかし半時近く続けて2人が見たのは雪の 大地を染めている帯びた正しい地と虫の息 になっている数人の男たちでした 東後とけザブ郎は前方に続いている足跡を 追いました 2人がはるかに一影を認めたのは世が 開けかけた品川の浜でした が呼び原座も叫びます 浜辺には半風機が背に千木らしい女を おぶっています 半風機が統へ向かって手をあげ何か叫んだ ようでしたが聞き取ることはできません と次の瞬間半風機が海へ向かって突進して いきました 冬の海の雪の中それは狂器のです 荒くれた波の彼たを沖へ向かって泳いで いく風背に千菊が帯で結びつけられてでも いるのか2つの頭が波間に見えつ隠裂し ます 半風機がいかに強人な生命力を持っていた としても半時と泳ぎ続けることは不可能 です だが半風機は泳いでいた波にモて遊ばれ ながら必死に泳ぎ続けている 感動が激しく統合を襲った 愛する女を背負って半風機は真しぐらに 泳いでいる その海の果てには彼の母国が横たわって いるに違いなかった 少なくとも泳いでいるハ風機のまぶには くっきりと緑の美しい故郷のサガが浮かん でいるにそういない 原座ブ郎が声をあげた 暗い会場 に反風機の姿 はもうなかった ا 今回の朗読はいかがでしたかそれではまた 次回お楽しみに [音楽] [音楽]
💬時代は、江戸時代末期の江戸大川端。
腕利きの町奉行所定廻り同心だった父を亡くした庄司るいは、家督を親戚に譲り、大川端町に旅籠を開く。
幼なじみでひとつ年下の恋人の神林東吾、東吾の友人で八丁堀の定廻り同心の畝源三郎とともに
市井の事件を解決していく人気の人情捕物帖―。
【主な登場人物】
庄司るい ------ 旅籠「かわせみ」の女主人。元同心の娘。22歳。
嘉助 -------- かすけ。旅籠「かわせみ」の番頭。
お吉 -------- 旅籠「かわせみ」の女中頭。
神林東吾 ------ 通之進の弟。るいの恋人。21歳。
通之進 ------- みちのしん。南町奉行所吟味方与力。東吾の兄。
香苗 -------- 通之進の妻。麻生家の長女。七重の姉。
畝源三郎 ------ うねげんざぶろう。八丁堀定廻り同心。東吾の友人。
女中 -------- ❓
黒い犬 ------- ❓
喜助 -------- 船宿の主人。向島の岡っ引。
弥七 -------- 向島にある寮の留守番役の男。
忠助 -------- 廻船問屋「苫屋」の手代。
大口屋小右衛門 --- 蔵前の札差(ふださし)。
大黒屋長左衛門 --- 銀座。
【用語解説】
💰貨幣改鋳(かへいかいちゅう)
市場に流通している貨幣を回収してそれらを鋳潰し、金や銀の含有率や形を改訂した新たな貨幣を鋳造し、それらを改めて市場に流通させること。
経済政策の1つとして行われることもある。
🏡金座(きんざ)
江戸幕府において金貨鋳造あるいは鑑定・検印を行った場所あるいは組織。
🏡銀座(ぎんざ)
中近世の日本の政権において銀地金の買売、および銀地金への極印打つまり貨幣の鋳造を担った場所に与えられた呼称。
江戸時代の銀貨鋳造所「銀座役所」が由来。
🎁賂(まいない)
お礼として物をおくること。その贈物。
自分の利益のため、その筋の人にひそかに物をおくること。その物。賄賂(わいろ)。
🍙札差(ふださし)
江戸時代に幕府から旗本・御家人に支給される米の仲介を業とした者。
📌目次
00:00:00『オープニング』
00:00:28『メイン』
00:36:48『エンディング』
👩🏻平岩弓枝(ひらいわ ゆみえ, 1932年 – 2023年)
日本の小説家、脚本家。
【主な代表作】
1959年『鏨師(たがねし)』
1969年 – 1970年『女の顔』
1974年 – 2006年『御宿かわせみ』シリーズ
1990年『花影の花』
2007年『西遊記』
【ドラマの脚本】
1970年 – 1973年『ありがとう』シリーズ
1968年 – 1972年『肝っ玉かあさん』シリーズ
1965年 – 1980年『女と味噌汁』シリーズ
1970年 – 1974年『下町の女』
1972年『新・平家物語』
【主な受賞歴】
1959年 直木三十五賞。
1979年 NHK放送文化賞。
1991年 吉川英治文学賞。
1997年 紫綬褒章。
1998年 菊池寛賞。
2004年 文化功労者。
2008年 毎日芸術賞。
2016年 文化勲章。
2023年 叙従三位(没時叙位)。
【関連ワード】
藤沢周平, 邪剣竜尾返し, 臆病剣松風, 暗殺剣虎ノ眼, 必死剣鳥刺し, 隠し剣鬼ノ爪, 女人剣さざ波, 悲運剣芦刈り, 宿命剣鬼走り, 酒乱剣石割り, 汚名剣双燕, 女難剣雷切り, 陽狂剣かげろう, 偏屈剣蟇ノ舌, 好色剣流水, 暗黒剣千鳥, 孤立剣残月, 盲目剣谺返し, たそがれ清兵衛, 山本周五郎, 宮部みゆき, 池波正太郎, 鬼平犯科帳, 司馬遼太郎, 竜馬がゆく, 向田邦子, 岸田今日子, 松本清張, 横溝正史, 江戸川乱歩, 赤川次郎, 西村京太郎, 夏樹静子, 村上春樹, 東野圭吾, 綾辻行人, 湊かなえ, 角田光代, 小野不由美, 浅田次郎, 阿刀田高, 宮本輝, 時代劇, 時代小説, 歴史小説, 推理小説, ミステリー, サスペンス, フィクション, ノンフィクション, sf, 恋愛, ロマンス, 童話, 絵本, ドラマ, ラジオドラマ, 作業用, 睡眠用, bgm
【関連リスト】
🖊️藤沢周平
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🖊️山本周五郎
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🖊️宮部みゆき
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🖊️司馬遼太郎
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🖊️柴田錬三郎
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🖊️岡本綺堂
👉https://youtube.com/playlist?list=PLSr72dsO_usWTovWp2IQ3dLBvMOPuq6-B
🖊️野村胡堂
👉https://youtube.com/playlist?list=PLSr72dsO_usXVg1P0oy931SUey2wZvm4O
🖊️谷崎潤一郎
👉https://youtube.com/playlist?list=PLSr72dsO_usVbXrRSxyfMTTvwdZAEHZDz
🖊️井上ひさし
👉https://youtube.com/playlist?list=PLSr72dsO_usWStNzbQ6QzDaqCLhXs7rup
🖊️中島敦
👉https://youtube.com/playlist?list=PLSr72dsO_usWX3kcxOBUbofW0-mj-kK94
🖊️菊池寛
👉https://youtube.com/playlist?list=PLSr72dsO_usVEWAmYwiw_55cinmwes3l_
🖊️水上勉
👉https://youtube.com/playlist?list=PLSr72dsO_usXKqcx0tKKVs7Sp-UXUvJNN
🖊️宮本武蔵
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🖊️山田風太郎
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#朗読 #市井小説 #平岩弓枝
