実話を基にした邦画ホラー史上最大級ヒット作の最新作『事故物件ゾク 恐い間取り』(7月25日公開)の完成披露試写会が丸の内ピカデリーで6月18日に開催。映画単独初主演となった渡辺翔太(Snow Man)、共演の畑芽育、加藤諒、吉田鋼太郎、中田秀夫監督が登壇した。MCは本作にも出演するなすなかにしの那須と中西が務めた。
映画『事故物件ゾク 恐い間取り』完成披露試写会が開催 / [c]2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会
ひょんなことから“事故物件住みますタレント”を始めることになる桑田ヤヒロを演じた主演の渡辺は、挨拶しつつ、「ちょっといいですか?登場したら黄色い歓声が上がると思って、舞台袖で気持ちよくスタンバイしていたんですが、登場したら割と静寂だった。なすなかにしさんの登場の時と変わらなかった。皆さんどうしたんですか?」とファンの反応を心配する素振りを見せ、会場の笑いを誘う。「皆さん映画どうでしたか?恐かったですか?」という渡辺の呼びかけに会場から大きな拍手が起こり、これには渡辺も「よかったです〜」と安堵した。
春原花鈴役の畑芽育 / [c]2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会
ヤヒロと惹かれ合う春原花鈴役の畑は、「無事に完成して、ひと足早く皆さんにお届けすることができてすごくうれしい気持ち」と初お披露目の場を喜び、「本編も拝見したんですが、すごくゾクゾクして、自分で自分の姿を見て恐く感じることが初めての経験でした。すごく自信をもって届けられる作品になったと思います」とホラー作品に初めて出演した喜びを述べた。
小山拓巳役の加藤諒 / [c]2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会
ヤヒロと3軒目の事故物件「降霊するシェアハウス」に同居する、小山拓巳役の加藤は、前作『事故物件 恐い間取り』(20)にも出演しており、続編となる本作のオファーについて、「どういうこと?前作と同じ役なのかな?と戸惑ったんですが、役名が違い、今回は拓巳役としてホラーシーンにも参加させていただきました」と再オファーに驚きつつ、新たな気持ちで挑んだ様子。「中田監督から撮影前にホラー映画でのリアクションを教わって、このようになりました」と、自身の背後のパネルに写る場面写真を指しながら撮影を振り返った。
藤吉清役の吉田鋼太郎 / [c]2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会
ヤヒロに「事故物件住みますタレント」になることを薦める芸能事務所社長、藤吉清役の吉田は、「少し話を戻しますが…」としつつ、「渡辺さんがいるので、すさまじいしょっぴー(渡辺の愛称)コールを自分たちも経験できると思って楽しみにしていたが、皆さんお静かだったので、監督が『本作はジーンとなるシーンもあるので、皆さん余韻に浸っているのでは』と。だとすればこの映画は成功成功!今日のお客さんもすばらしい。本当にありがとうございます」と渡辺とファンへのフォローも交えて感謝の気持ちを表した。これには渡辺も感嘆した様子で「もやもやが取れました」とコメント。
メガホンをとった中田秀夫監督 / [c]2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会
前作同様メガホンをとった中田監督も「ホラー描写含めストレートに表現しました。楽しんでいただけていたら幸いです」と初お披露目の場を迎えられたことをしみじみ噛みしめていた。16日に自身のInstagramでも本作を鑑賞したことを報告していた渡辺は、「温かみもあり、感情が交錯するジェットコースターのような要素もあって、恐いけど最後まで楽しめる作品になっているので、ぜひ恐がっているお友達を連れて観に行ってほしいです」と本作の魅力を語った。
「デートにもいいんじゃない?」という加藤の相槌に「いいよね〜、ドキドキしちゃって」と渡辺と畑も同意し、仲良しな3人のトークが盛り上がると、MCのなすなかにしから、すかさずツッコミが入った。加藤が登場する3軒目の撮影は和やかに進んだそうで、「恐くなっているのか不安だったけど、観てみたら、こわいじゃん、ゾクゾクすんじゃん」と改めてホラー映画の名手、中田監督の演出に感服した。吉田も、「ワンカット、ワンカットじっと観ていたいような作品。中田監督は進行がすごく速いのに、これだけ密度が濃い作品が撮れるのは、本当に職人だと思った。ホラーという枠に留まらない名作」と大絶賛した。
ヤバすぎる事故物件に隠された謎に迫っていくというストーリーにちなみ、“人生で遭遇した謎”を告白することに。渡辺は「洗濯をすると靴下の数が揃わないという謎があります」と話し始めるも、洗濯機の淵やズボンのポケットに紛れ込んでいるのを発見したことを報告。「もう解決済みなんですね」と畑がすかさずフォローを入れると、渡辺自身も「このトークが謎ですね」と苦笑いし、会場の笑いを誘った。
【写真を見る】原作者の“事故物件住みます芸人”松原タニシが、実際に住む事故物件から生中継で登場! / [c]2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会
会場が和やかなムードに包まれるなか、登壇者と観客に“実話に基づく本物の恐怖”を体感してもらうべく、原作者の“事故物件住みます芸人”松原タニシが、実際に住む事故物件から生中継で登場。「24軒目の事故物件です。夜中になると誰かの歌声が聞こえます」と、物件を紹介すると会場からは悲鳴が上がった。
MCなすなかにしから「なぜ事故物件に住むの?」と問われると、松原は「憑りつかれています」と堂々宣言。興味津々な渡辺、畑、加藤からいくつか質問を受け、新しい出会いを求めて物件を移り住み、事故物件の情報は、劇中に登場する“浄仏不動産”のような不動産から仕入れていることを明かした。また、「同居人を紹介させてください」と、人形たちを床下収納やキッチン収納から取り出し紹介し、さらに会場をゾクゾクさせた。
最後に松原は「渡辺さん演じるヤヒロの性格が事故物件に住むセンス抜群。畑さんのシーンもすごく恐くてゾクッとしました。小道具や装飾とかもスタッフがこだわっていらっしゃったので細かいところも見ていただいて、何度でもゾクッとしていただきたいです」と、原作者である松原も本編を楽しんだ様子で、本作の魅力を存分に語ったのち、「それではみなさまありがとうございました」と挨拶があった瞬間、映像にノイズが走り、会場が突如暗転!
MCを務めたなすなかにし / [c]2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会
ざわめきのなか、明転すると渡辺の左肩になにやら“白い手”が…!真っ先に気づいた畑から悲鳴が上がり、スクリーンに白い手がアップで映し出されると、会場がさらに悲鳴に包まれた。渡辺当人はニヤケ顔をみせ、「スタッフさんが僕の肩に手をのせるのをてこずっていたので暗転が長くなった」とネタバラシ。作中のワンシーンを模した演出をすべく、本イベントのために特注で作成したという白い手に、最初は恐がっていた畑も「すごーい」とリアルな仕上がりに感心した。
最後に主演の渡辺は、「この映画は楽しい映画でもあり、恐い映画でもあり、いろんなジャンルに染まれる作品なので、ぜひ皆さんの楽しい夏の思い出の一つとして寄り添えればいいなと思いますので、引き続き『事故物件ゾク 恐い間取り』をよろしくお願いします」とアピール。監督は、「各物件、何体もの幽霊がひそんでおりますので、暑い夏を乗り切るためにも、何度でもお楽しみいただけると嬉しいです。これからもホラー映画を作っていこうと思わせてくれるような作品になりましたので、どうぞよろしくお願いします」と呼び掛けつつ、前作よりスケールアップした本作に確かな自信をのぞかせた。
文/山崎伸子