公開から30周年を迎える映画『学校の怪談』。一定の年代以上の人にとっては夏休みの映画としてお馴染みだったホラー作品が、1日限りの特別上映会として帰ってきます。
日時は7月6日(日)13時から。場所は東京・豊島区の池袋HUMAXシネマズ シネマ1。当日は主演をつとめた野村宏伸さん、平山秀幸監督、脚本・奥寺佐渡子さんを迎えたトークイベントも開催されます。
【画像】『学校の怪談』お馴染みの学校の写真小学生を楽しませ、震え上がらせた名作『学校の怪談』
1990年代、小学生の間で学校にまつわる怪談や怖い話がブームとなっていました。そうした状況を受けて1995年に公開されたのが映画『学校の怪談』。のちに4作続く人気シリーズとなりました。
基本的なストーリーは、夏休みや春休み前後に少年少女たちが学校に閉じ込められたり怪奇現象に襲われたりするという内容。ホラー映画ではあるものの、ひと夏の冒険といったジュブナイル的な要素も強く、ノスタルジックな作風も特徴です。
子供向けではありますが、薄暗い学校のセットやクリーチャーや怪異/妖怪の造形は迫力十分。ホラー映画として、大人が観ても楽しめる作品に仕上がっています。
学校の怪談 Blu-ray 7月16日発売 6,050円(税込) 発売元:東宝
今回の特別上映は、映画『学校の怪談』4作品のBlu-ray発売を記念して開催。第1作・第2作で主演をつとめた野村宏伸さん、シリーズ3作品を監督した平山秀幸、シリーズ3作品で脚本を担当した奥寺佐渡子さんが登壇し、当時の貴重なエピソードが披露されるようです。
イベントのチケットは、6月17日(火)0時から池袋HUMAXシネマズの公式サイトで販売(外部リンク)。同劇場オープン時からは、劇場窓口でも販売されます(※オンライン販売で完売した場合、窓口販売はなし)。
『学校の怪談』原作は教え子から聞いた怪談から制作
ちなみに映画『学校の怪談』には原作があります。
常光徹さんによる小説『学校の怪談』(講談社KK文庫)と日本民話の会によるコミック『学校の階段』(ポプラ社)です。
原作と言いつつも、映画の内容は基本的にオリジナル。ただ、小説コミック共に、1990年代当時の学校の怪談ブームを担った作品です。
どこか懐かしくて不気味──そんな楢喜八さんによるイラストが特徴の講談社KK文庫の小説は、民俗学者であり教員でもあった常光徹さんが、教え子から聞いた怪談を基に発表したシリーズ。実は2014年まで刊行されていました。
『学校の怪談』(講談社KK文庫)/画像はAmazonより
近年、雨穴さんの『変な家』や背筋さんの『近畿地方のある場所について』といった小説のヒットや映画化に象徴されるように、ファウンド・フッテージやモキュメンタリー(フェイクドキュメンタリー)といった手法と結びついた様々なホラー作品が発表されています。
現在進行形で生まれる新作(映画だけでもこの夏はたくさんありますね)を楽しむのもいいですが、かつて小学生たちを虜にした古の名作に触れてみると、新たな発見や現代ホラーブームとの共通点が見つかるかもしれません。
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KAI-YOU編集部_音楽・映像部門
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