1990年代前半、グラビアアイドルや歌手、タレントとして活躍した緒方かな子(当時・中條かな子)。23歳で芸能界引退、プロ野球選手と結婚、のちに夫は広島カープ3連覇の名将に……その激動の半生をNumberWebのロングインタビューで語った。第2回は「カープの選手だった緒方孝市と結婚を決めた日」。【全4回の2回目/3回目へ】
――タレントとして人気絶頂だった23歳で芸能界をいちど引退されます。当時カープの主力選手だった緒方孝市さんと結婚を発表されました。どのように出会ったのでしょうか。
緒方かな子(以下、緒方) 出会ったのはわたしが22歳のとき。当時プロ野球のシーズンオフに、12球団対抗で競うクイズ番組があったんです。広島チームの一員としてわたしも出演していて、そこに緒方もいました。番組では正田(耕三)さんと話したことは覚えているのですが、主人とはほとんど会話を交わさず。その夜、共通の知り合いの金石(昭人)さんに誘われた飲み会に主人もいたんです。そこで連絡先を交換しました。
――番組で共演する前、緒方孝市さんのことは知っていたのですか。
緒方 地元の球団なので名前は知ってました。あとは「足が速い」ということも(笑)。
――そうして交際がスタートしたと。かな子さんが23歳で結婚しているということは、そこはスピードスターの緒方孝市さん。結婚までも早かったですね。
緒方 そう、すごく早いですよね。デートは主人がカープの試合で東京遠征のときとか、近いので名古屋の試合も応援にいきましたね。交際して半年くらいが経った夏頃だったと思います。ディナー中に「結婚しよう」といわれて。本気かどうかわからず、「うんうん、いいね!」みたいな感じで返答したんです。そしたら、「えっ、本気でわかってる?」「いつご両親に会わせてくれる?」と。だって付き合って半年ですよ? 心のどこかで、カップルが盛り上がってるときにある“戯言”かと思っていたんです(笑)。でも主人は本気でした。すぐに親に会い、10月には「じゃあ結納しましょう!」という話になって……。着実かつスピーディーにコトが進んでいって12月に結婚しました。
――とはいえタレントとして仕事が順調だった時期ですよね。事務所は結婚に難色を示さなかったんですか。