ポーズを決める神田聖司(撮影・小海途 良幹)
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 テレビ朝日「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー」(日曜前9・30)に出演中の俳優の神田聖司(31)が注目されている。イエロー戦士役を演じるイケメンで、放送が進むにつれて役名の「暴神竜儀」がSNSでトレンド入りすることもあり、グッズも売り切れ続出。「友人からの連絡も増え、反響を実感してます」と笑顔を見せた。

 戦隊シリーズはこれまで松坂桃李(36)、横浜流星(28)などを輩出した「若手俳優の登竜門」。戦士役5人の出演者は10、20代が多いが、神田は今作唯一の30代。昨年11月までアルバイトをしていた苦労人で、連ドラのメインキャストを務めるのも初だ。「もう退路はない。目指せ遅咲きNo・1」と意気込んでいる。

 大学卒業後の2016年に芸能界入り。ここまで約10年間を「あっという間」としつつも「最初の数年はしんどかった」と振り返った。舞台を中心に出演するも手応えのない日々が続いていた。

 もがく中で道しるべとなったのが趣味だった洋画鑑賞。ヒントを求めて見る本数を増やす中で気付いたのは「例えば、ジョニー・デップは良い意味でどの作品もジョニー・デップのかっこよさがある。自分は役になり切ろうとし過ぎて己を見失っていた」。声やクセを無理に作ることを抑え始めると、周囲から「せりふしゃべれるようになった」と評価されるようになった。

 「ヤンキーや派手なイケメンはもう無理」と笑い飛ばすも、自覚した武器は「ニュートラルで尖りがない普通な人、真面目でかたそうな優等生の雰囲気」だ。この点を意識することで、ここ数年はドラマのゲスト出演の座をつかむなど、出演機会が増え始めた。そして、今作の医師の家系でマナーが良い設定の役柄も通じるところがありそうだ。

 俳優として、主演の座は当然目標の場所だ。だが、「いろんな作品に顔を出せて、“この人、見たことあるな。この前も出てたね”という存在感を出せるようになりたい」と名バイプレイヤーを目指す。「刑事、医者、公務員、部下など…真面目そうな役は全部欲しい。そのジャンルでNo・1になるしかないです」と力強く語った。

 「“遅咲き”と言ってますが、本当に咲かないとヤバいんです。もう背水の陣で前に進むしかない」と話す表情には決死の覚悟がにじみでていた。遅咲きのつぼみをこれから開かせていく。

 ◇神田 聖司(かんだ・まさかず)1994年(平6)1月4日生まれ、千葉県出身の31歳。17年に舞台「男水!」で俳優デビュー。18年のTBS「花のち晴れ~花男 Next Season~」でドラマ初出演。小学校教諭第1種免許を持つ。1メートル80。血液型O。

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