古舘伊知郎
Photo By スポニチ
フリーアナウンサーの古舘伊知郎(70)が12日放送のTOKYO FM「ラジオのタマカワ」(木曜前11・30)にゲスト出演。友人だという作詞家で音楽プロデューサーの秋元康氏(67)の凄さを熱弁した。
この日は秋元氏とともにゲスト出演。パーソナリティーで元テレビ朝日社員の玉川徹氏、アシスタントのフリーアナウンサー・原千晶とともにトークを繰り広げた。
秋元氏のことを“アッキー”と呼んでいる古舘。「この人の言語感覚っていうか、詩の紡ぎ方、歌詞の紡ぎ方とかはやっぱ普通じゃないんですよ。だから僕はスポーツ実況アナで事象を描写していってどう面白くやるかっていうような事ばっかりに拘泥してきた人間とすると、秋元康の言葉のファンタジー世界には限りない憧れがあるんですね。浅草の花屋敷の職員がUSJに転身したいみたいな憧れがあるんです。同じテーマパーク、言葉のテーマパークで。だからすっごくそこに対する憧れはずっと消えない」と力を込めた。
「例えばね、この人は凄いなと思うのは、あまりにも有名でしょう、美空ひばりさんの不死鳥コンサートをプロデュースし、あの曲を提供して」と、美空ひばりさんの最後のシングル曲となった名曲「川の流れのように」について言及。「みんなやっぱりサビの部分とか歌い上げて、良い曲だって言うけれども、僕なんか歌い出しの歌詞にグッときちゃう。やっぱりね、普通はああいう歌詞で“知らず知らず歩いてきた細く長いこの道…”っていう人生を表すじゃないですか。天下の美空ひばりさん、昭和と同歩調で歩いて来た人となると特別な人生の川沿いの道を想起しちゃったりする。聞く方もそうだと思う。“同じ人間ですよ、ひばりさんとて”っていう逆算で、知らず知らず生まれてきて知らず知らず生きて行くんだよね、何かのご縁で生きているだけで、自力で生きていると思ったら違うよね、そして美空ひばりさんとて細く長いくねった道だよっていう所に聞いてる人と歌を聞いてくれてる人と一体感を生ませる」と世界観を力説した。
そのうえで「どこで作ったと思います?」と古舘氏。「日本の下町とか江戸川沿いとかで作ってほしいじゃないですか。ニューヨークのマンハッタンとグリニッジビレッジのカフェで作ってます。しかもワインカラーの革張りシートに見せかけたビニールのシートに座って書いてます」と名作制作の秘話を明かした。
これに、玉川氏も「何でそんな事知ってるんですか?」と驚き。「そこまで一緒に行ってるから。ここで書いたんだっていうのをもう現場で実況検分してましたから。一緒にニューヨークの遊びに行った時に」と古舘。「僕が紅白の司会をやって、次の日に行って合流して。僕はとにかくそこを見てみたかったんですよ。歌詞を紡いだ場所を。そういうね、秋元康に対する強烈なミーハー根性かな」と笑った。
続きを表示