横浜美術館で「横浜美術館リニューアルオープン記念展 佐藤雅彦展 新しい×(作り方+分かり方)」が6月28日から開催されます。

「ピタゴラスイッチ」「バザールでござーる」「だんご3兄弟」「スコーン」「モルツ」「ポリンキー」「I.Q Intelligent Qube」「0655/2355」

--作ったのは ぜんぶ、 この人です。

CMをはじめとする広告、教育番組、著書、ゲームなど、きまざまなメディアを通じて発信される斬新かつ親しみやすいコンテンツにより、90年代以降のメディアの世界を牽引してきた佐藤雅彦。

ひとりの人間がこれほど多種多様な作品群を生み出したことに、誰もが驚くことでしょう。
本展は、佐藤の創作活動を概観する初めての大規模個展です。記憶に残るテレビ番組やCM、キャラクターから、物理学や認知科学の研究から生まれた知的好奇心を刺激する映像作品やメディアアートまで、佐藤がこれまで世に送り出してきたさまざまなコンテン一堂にツを紹介し、40年に渡る創作活動の全貌を明らかにします。

佐藤は「作り方が新しければ、自ずとできたものは新しい」と語ります。あらゆる物事にじっくり対峙すること、自分なりの考え方を整理すること、そこから表現を生み出すことの大切さ、面白さを展覧会を通して広く伝えます。

計算の庭(桐山孝司との共作)森美術館「六本木クロッシング2007」展示風景

横浜美術館リニューアルオープン記念展
佐藤雅彦展 新しい×(作り方+分かり方)

会場:横浜美術館(神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1)

会期:2025年6月28日(土)~11月3日(月・祝)

休館日:木曜日

開館時間:10時~18時(入場は閉場の30分前まで)

観覧料:一般2,000円 大学生1,600円 中学・高校生1,000円
小学生以下無料
※障がい者手帳をお持ちの方と介護の方(1名)は無料(ミライロID可)
※同時開催のコレクション展も、「佐藤雅彦展」チケットで観覧当日に限り入場可能

詳細は美術館公式サイトから。
佐藤雅彦展チラシもこちらから入手できます。

展覧会の紹介

佐藤の創作には、「作り方」「分かり方」に対する独自のアイデアと方法論が息づいています。ひとつひとつの作品が受け手の心に強く訴えかけてくるのは、そこに確固たる「作り方」があるからです。この展覧会では、佐藤の創作プロセスを紹介しながら、その独創的な「作り方」を紐解いていきます。

佐藤雅彦 撮影:STUDIO DUNK
作り方を作る

グラフィックデザインからはじまり、広告代理店・電通在籍中に斬新なCM群を次々と世に放った、1980~90年代の活動を紹介します。

[上]ポリンキーの秘密(湖池屋)[下] バザールでござーる(NEC)、ともにアドミュージアム東京所蔵
表現とメディアの拡張

「トーン」という考え方のもとで、さまざまなメディアを駆使して新しい表現に取り組んだ1990年代後半の活動を紹介します。

I.Q Intelligent Qube(SIE・プレイステーション用ソフト)
解きたくなる数学(岩波書店) 、経済ってそういうことだったのか会議(竹中平蔵との共著/日本経済新聞社)
[左]だんご3兄弟(NHK「おかあさんといっしょ」 より)[上]フレーミー[下]ぼてじん(上下ともにNHK「ピタゴラスイッチ」より)、画像提供:横浜美術館
佐藤雅彦研究室とともに

慶應義塾大学、東京藝術大学で教鞭を執り、学生たちと様々なテーマで研究を重ね、その成果を教育番組のコンテンツ等を通じて世に送り出してきた2000年代以降の活動を紹介します。

ballet rotoscope
イデアの工場(DNP大日本印刷)
特別展示 ピタゴラ装置の実物展示(なんと4台)
ピタゴラ装置(NHK「ピタゴラスイッチ」より)、画像提供:横浜美術館

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「おかえり、ヨコハマ」展に続くこのリニューアルオープン記念展は、リニューアル後の横浜美術館が打ち出した「テーマとジャンルの多様性」をまさに体現したような展覧会。展示室には佐藤雅彦という作り手の思想と感性が貫かれた多様な作品が並びます。稀代のクリエイティブ・ディレクター佐藤雅彦の40年にわたる創作活動を一望できる非常に力の入った展覧会として、今から非常に楽しみです。(美術展ナビ)

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