※日経エンタテインメント! 2025年6月号の記事を再構成
“アジア版グラミー賞”を日本から――音楽業界の主要5団体がタッグを組み、2025年5月に京都で初開催となる日本最大級の国際音楽賞「MUSIC AWARDS JAPAN」(MAJ)。J-POPのグローバル化を大きな命題とする同アワードの進捗と“進化点”とは。いよいよ25年5月21、22日に行われるMAJを前に、『日経エンタテインメント!』の特集記事を転載。第3回は。授賞式の総合演出や出演アーティストのブッキングも担当すテレビ朝日の利根川広毅氏に話を聞く。
(写真/中村嘉昭)
利根川広毅(とねがわ・ひろき)
1977年生まれ。フリーランスとして音楽番組の演出を担当した後、2013年に日本テレビへ入社。『バズリズム』や大型歌番組『THE MUSIC DAY』『ベストアーティスト』などを演出。18年にテレビ朝日に入社し、現在は『ミュージックステーション』『EIGHT-JAM』などを手掛ける。イベント事業局イベントプロデュースセンターを兼務
今年新たに誕生する、アジア最大級の国際音楽賞「MUSIC AWARDS JAPAN」(以下、MAJ)。授賞式が2025年5月21、22日にロームシアター京都にて開催される。22日の模様はNHKで生放送、両日の様子はYouTubeで全世界に向けて配信される予定だ。
MAJは、日本の音楽業界がタッグを組んでいるのが特徴で、日本レコード協会、日本音楽事業者協会、日本音楽制作者連盟、日本音楽出版社協会、コンサートプロモーターズ協会が設立した、一般社団法人カルチャーアンドエンタテインメント産業振興会(CEIPA)が主催を務める。
透明性のある選考プロセスを掲げており、25年4月17日には、アーティスト、クリエーター、音楽業界関係者など、総勢5000人以上の投票によってエントリー作品の中から選ばれた各部門のノミネート(5作品/5アーティスト)が公開された。最終投票を経て、各部門の受賞作品が授賞式で発表される。
短期集中連載の第3回は、授賞式の総合演出、そして出演アーティストのブッキングも担当するテレビ朝日の利根川広毅氏にインタビュー。第1回目となるMAJはNHKで放送されるにもかかわらず、テレビ朝日の社員が担当するというのは稀有(けう)なことだ。
利根川氏の経歴は多岐にわたる。現在はテレビ朝日で『ミュージックステーション』『EIGHT-JAM』の演出を務めるほか、「METROCK」「テレビ朝日ドリームフェスティバル」などの音楽イベントも担当。ただ前職では、日本テレビで『バズリズム』『THE MUSIC DAY』の総合演出を務めていたり、さらに遡ると、WOWOWでグラミー賞の番組も担当していたりと、多彩なキャリアを持つ。
そんな利根川氏は、かねてより価値ある音楽賞を日本に作ることを大志に掲げていたそうだ。
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