吉沢亮主演、横浜流星共演の映画『国宝』。『フラガール』『悪人』などの李相日監督がメガホンをとった本作がカンヌ国際映画祭「監督週間」部門に選出され、現地時間5月18日(日)に上映が行われた。早朝からの上映にも関わらず、チケットは完売。上映後には李相日監督がQ&Aに登場した。

「監督週間」ディレクターのジュリアン・レジ氏は、「『国宝』はとても面白かったし、個人的にも好きです。作家性と商業性が良いバランスで成立する映画は近年とても珍しいです。このような、伝統的な日本映画も、最近では珍しいです。選んだ後に、この映画が日本ですごく大きな規模で劇場公開されるということを聞きました。素晴らしいことだと思います。」とコメントし、李相日監督は、「華麗であり、壮絶である歌舞伎俳優の生き様をお披露目する場として、これ以上ない大舞台」として、喜びを噛み締めた。

その後、現地時間同日夕方から行われた公式上映には、吉沢亮、横浜流星、渡辺謙、李相日監督が参加。上映の会場で、ジュリアン・レジ氏から「本日は日本の監督をお迎えしまして、我々も非常に気に入った作品を紹介させていただきます。最近ではなかなか見ないメロドラマで、半世紀に及ぶ日本人の歌舞伎役者の半生を描いた作品です。そしてこの作品の特徴といえるのが、歌舞伎役者でもなく女形でもない、日本の映画界のスターの人たちが1年半かけて稽古をし、歌舞伎を再現しつつ、様々な人たちに歌舞伎を理解していただけるような映画になっています。」と紹介され、李監督はじめ登壇者が挨拶。

その後、4人は会場内で820人のお客様と一緒に鑑賞。上映が終わると、会場は割れんばかりの拍手と歓声に包まれ、約6分にわたるスタンディングオベーションのなかいつまでもなりやまない拍手と歓声に4人は互いに手をとりあい、高く上げ、満席の観客に感謝を表現。吉沢と横浜は熱く抱き合い、李監督と渡辺は握手をするなど、お互いを称えあった。

上映後、李相日監督は「(上映の)最後の最後で、ものすごくちゃんと我々が込めたものがすべて届いている、伝わっているという感触がダイレクトにあって、震えが来る感じがしました。」と感動と興奮が入り混じる中、想いを述べました。吉沢は「我々がこの作品に込めた熱量みたいなものをしっかり受け取ってくださって、これだけの盛り上がりを見せてくださり、すごく胸に来るものがありました。」、横浜は「観終わった後の鳴りやまない拍手、あの光景はこれから先も忘れないと思いますし、本当に役者をやっていてよかったなと思える瞬間でした。ありがとうございます。」、渡辺は「最後に喜久雄が観た風景を僕らみんなで観させてもらった、そんな気がしました。ちょっとやっぱり胸が震えました。」とコメント。李監督、吉沢、横浜、渡辺の4人全員が涙を滲ませ、感謝の言葉を述べた。

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