[Book Review 今週のラインナップ]

・『WAR(ウォー) 3つの戦争』

・『ケイパビリティ・アプローチとは何か 生活の豊かさを測る』

・『「ふつう」の私たちが、誰かの人権を奪うとき 声なき声に耳を傾ける30の物語』

『WAR(ウォー) 3つの戦争』ボブ・ウッドワード 著

『WAR(ウォー) 3つの戦争』ボブ・ウッドワード 著/伏見威蕃 訳(書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします)

評者・ジャーナリスト 会田弘継

原題は英語でWAR(戦争)の1語。副題はない。ロシアのウクライナ侵攻では核戦争を寸前で止め、イスラエル・ガザ紛争では中東紛争拡大を抑え込むため奮闘したバイデン米政権。そのチームワークを記録する、迫真のドキュメンタリーだ。

核戦争、紛争拡大を止める闘い バイデン政権の内幕を描く

戦争の裏で、トランプ前大統領再選へ向けた動きが進むが、本書は2024年夏、バイデンの本選出馬断念までで終わる。大統領選挙を3つ目の戦争に例えての邦語副題だ。

2つの戦争に立ち向かったバイデン大統領チームのリーダーシップは「着実で目的意識が明確」であり、今後も手本になるというのが著者の見立てだ。ただ、それは現時点で入手できる証拠を見る限りである、と予防線を張る。

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