『WIRED』日本版のサブスクリプションサービス「SZ MEMBERSHP」会員向けのミートアップ兼ポッドキャスト公開収録イベントとして好評の「TUESDAY EDITOR’S LOUNGE」。5月27日(火)に開催予定の第5回では、開幕から1カ月余りが経過した大阪・関西万博を取り上げる。

万博の盛り上がりや、そもそもの開催意義、運営をめぐってさまざまな議論が沸き起こったことはすでにみなさんもご存知の通り。一方で、万博とは各パビリオンのプロデューサーたちが文字通り何年もかけて自らが問うべき未来を構想し、それをまがりなりにも具現化してみせた、いわばSFプロトタイピングのショーケースでもある。文化や技術の多様性に根ざした「複数形の未来(Futures)」を標榜する『WIRED』日本版は、当然ながら“空気を読まずに”この万博をフィーチャーしてきた。しかも、6年も前から──。

今回ゲストに迎える建築家の豊田啓介は、東京大学生産技術研究所の特任教授として建築情報学を牽引するひとりであり、もともとアドバイザー/プレゼンターとして大阪・関西万博の招致にかかわってきた。そして、2019年6月の特集「ミラーワールド」においてすでに、万博を契機に未来を手繰り寄せるための「2025年」の意味を次のように語っている。

「モノ(フィジカル)と情報(デジタル)が重なる“共有基盤=コモングラウンド”を構築できれば、日本の産業、ひいては日本の社会はまだ『間に合う』かもしれない。大阪・関西万博は、時期的(6年後)にも規模的(約155ヘクタール)にも、コモングラウンドの社会実装を手繰り寄せる、千載一遇のチャンスになりうる」

関連記事:建築家・豊田啓介が提唱する「2025年」の意味

実際のところ、豊田率いるNOIZが建築・設計を手がけた落合陽一のシグネチャーパビリオン「null2」は、鏡面仕上げで覆われたボクセル構造にアクチュエーターも仕掛けられ、“動く建築”として万博で最も注目されている建築物のひとつであり、その内部で展開される「ヌルの森」のストーリーとも重なり合って、独自の未来像を提示していると言えるだろう。では万博全体ではどうだろうか? 建築という視座からそこで実現したこと、しなかったこと、するはずだったことを検証し、2025年の答え合わせを試みるスリリングなセッションにぜひご参加いただきたい。

▶WIRED SZ MEMBERSHIPへの登録はこちらから

■ 日時
5月27日(火) 18:30〜20:30

18:00 開場(チェックイン)
18:30〜19:30 トークセッション
19:30〜20:00 Q&A
20:00〜20:30 懇親会

■ 登壇者

【限定50名】大阪・関西万博を“建築”から読み解く:WIRED TUESDAY EDITOR'S LOUNGE

IMAGE: PARTY/WIRED JAPAN

豊田啓介|KEISUKE TOYODA
東京大学生産技術研究所特任教授・建築家。東京大学工学部建築学科卒業後、2002年コロンビア大学建築学部修士課程(AAD)修了。07年に建築設計事務所NOIZを蔡佳萱と共同で設立。コンピューテーショナルデザインを積極的に取り入れたデザインや研究活動を多分野横断型で展開。21年より現職でコモングラウンドの研究や開発もリードする。

【限定50名】大阪・関西万博を“建築”から読み解く:WIRED TUESDAY EDITOR'S LOUNGE

PHOTOGRAPH: TISCH

松島倫明|MICHIAKI MATSUSHIMA
『WIRED』日本版 編集長/内閣府ムーンショットアンバサダー。NHK出版学芸図書編集部編集長を経て2018年より現職。NEDO技術委員、DEFENDER AWARDS 2025パネリスト、ACCデザイン部門審査委員、21_21 DESIGN SIGHT企画展「2121年 Futures In-Sight」展示ディレクター。訳書に『ノヴァセン』(ジェームズ・ラヴロック)がある。東京出身、鎌倉在住。

Leave A Reply
Exit mobile version