K-POPの祭典「KCON JAPAN 2025」で感じたトランスナショナルな音楽の魅力
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IS:SUEのメンバー。現在は3人で活動中
写真提供:「KCON JAPAN 2025」(c) CJ ENM Co., Ltd, All Rights Reserved
(韓光勲:梅花女子大学文化表現学部国際英語学科 専任講師、社会学研究者)
K-POPへのよくある誤解
最近、ある人からこんなことを言われました。
「K-POPが本当にお好きなんですね」
「『推し活』が流行っているんですよね。韓さんはK-POPの推し活をしているんですね。推しって生きがいなんですよね」
「韓国は国を挙げて文化産業を支援しているから、世界で人気が出たんですよね」
どれもあながち間違ってはいないのですが、少しモヤモヤしました。
筆者は確かに「K-POPファン」ですが、K-POPグループが好きなのは単に「曲が良いから」という理由です。「K-POPが聴きたいから」という理由ではなく、「良い音楽を聴きたいから」K-POPを聴いているのです。
だから「K-POPが本当にお好きなんですね」と言われると、その通りではあるのですが、「いや、音楽が好きなのです」と答えたくなります。J-POPも普通に聴きますし、「K-POPだから」という理由だけで聴く音楽を選んでいるわけではありません。
最近、若者の「推し活」に注目した報道をよく目にします。ビジネスの世界でも若者世代の消費活動として着目する動きがあります。
ですが、「最近は『推し活』が流行っているんですよね。推しって生きがいなんですよね」とか言われると、やや当惑します。年長世代が若者世代のライフスタイルを類型化して、分かった気になっているだけのような気がするのです。