【日本のドラマ】 ドラマ特別企画「ふつうが一番 -作家・藤沢周平 父の一言-」 【フルムービー】 Full HD
[音楽] はい。はい。はい。よし、よし、 よし、よし。はい、はい、はい。よし、よし、よし、よし、よし、よし。はい。すぐ終わるよ。すぐ終わりよ。すぐ終わる。すぐ終る。 [音楽] 私の母は私を産んでわずか8 ヶ月後に病子しました。 ね。はい。 ですから父はあかん坊の私を抱えて どれほど大変だったことか図り知れません。 小説家藤沢平。 それが私の父です。 戻りました。お疲れ様。 本名小すげ乙めじ。 父はその頃業界新聞の記者として働いてい ました 。すいません。これでお願いします。 わかりました。 小げ君、ドア閉めて使う。あの、 分かっちゃろ、わかっちゃろ。話はすぐ終わるけ。 お願いします。 今日はあのええ話なんじゃ。君をじゃなしもちょ。 そういうことでしたら失礼します。 だちと魔人や君。 嬉しくないんかいな。君の分泌力を見込んでの罰なんよ。給料じゃって君倍増とまでにはいかんけどじゃねえ。そに近い額を出そう思っちゃっての。 [音楽] ありがたいお言葉ですが、もう間に合わないんです。ここんとこ遅刻れて怒られっぱなしで失礼します。 おい、小すげ君。 それかね。出世や金より娘が大事かな 。か 、ごめん。待たせたな。 どうした?なんで泣いてるんだ?ポンポン痛いがお父さん遅れたから。じゃあ 小すげさん先生 困ります。今日も遅刻です。 すいません。 ただいま。よし。 遅かったの? ああちゃん、まだ起きちゃだめだよ。お医者さん行ってたろ?な んでもねえ。今日はこの通り。電気だ。 薬飲んだか? なんだ?薬なんか飲まねえ。予悪くなる。 母ちゃん。 うん。のこめどうしたよ。ああ、目ナぎ晴らして。 とじ幼稚園で何があったか ら言うても何も言わね。ブ とめじえほっけほっけねって 連れえことや切ないことは子供のうちに味合わねばならねえもんだ。 そげなこと言ったって ベタベタすんな は のこばは泣き虫だでま甘でおめのせいだまやがしてどんぐりコロコロどんぐ お池にはまってさあ大変の信の信ぶ子が出てきてこんにちは パパん違うよ違うって何が のぶ子じゃないよが出てきたこんにちはだよ [音楽] 土よりのぶ子のがいいじゃないかいし ええ 幼稚園で何があったんね、 手下げ袋。 手下げ袋。 これ。ああ、小物とか入れる袋か。 今日先生が貸してくれた。 どういうこと?貸してくれたって。 みんな持ってるのにどうしてなもこちゃんだけ持ってないのって。 [音楽] これガタあげるからお家に帰ったら お母さんに作ってもらいなさい てよ子ちゃんが先生なぼこちゃんちには お母さんいないよって。 そしたらみんなわあって笑ったの 。何にもさ、おかしいことないのに。 この絵で早くそこを片付け。この絵壁で [音楽] おばあちゃんうるさい。 [音楽] あら 、ヒジさんどこに下行ったあ。 パパ、おはよう。 おはよう。のぶ子。早く支度しないと遅刻しちゃうぞ。 はい。 わあ。おいおい。どうした?ん? 今考えると 父が夜鍋して作ってくれた あの手下げ袋の生地が 父の背びの柄に似ていたように思えます。 ごめんなさい。お待ちになりました。 いえいえ、とんでもない。今は来たところです とか言いながら。 何ですか? 小説書いてたんでしょ? いや、書こうかなって思ってたとこですから。はい。 いらっしゃいませ。コーヒーください。 はい。ついでに包丁をお願いできますか? え?包丁って何なさるの? ちょっと切りたいんです。 何を切るんですか? 実は今日取材に行った先でき物をしたんです。 取材って 大手の職員会社の社長さんのインタビューです。取材してるうちに気に入られましてね、その社長さんに。 へえ。君なかなか優秀な記者じゃないかって。 違います。君少し鉛りあるねって。 鉛り。遠生まれだろ。遠くのどこだって。 ああ、 山形の鶴岡ですって言いましたが、俺は君都隣の秋田だよって嬉しそうに。 そう。 それこれこれ持って帰って食べたわって 食べ物。そうなんです。 お待たせしました。 これしかないんですけど。 自分だよ。ありがとう。これゆっくりどうぞ。何が出てくるのかしら? すごいですよ。 何ですか?ハムです。わあ、 でっかいでしょ。 こんなに大きいハム初めて見ました。 これね、あの会社でも1番の高級品です。 そう。何なさるの? 切るんですよ。今ここで。はい。なんで 決まってるじゃないですか。半分ですよ。 半分こと言って。 あの、これうちへ持って帰って家族で召し上がってください。 だけどそんな貴重なもの? 貴重なものだからこそ分け合うのは当たり前じゃないですか?それに僕のところは母と娘の 3人です。半分あれば十分です。 本当のこと言うと? はい。 美味しいハム食べたことないしごく食べたいです。とても嬉しいです。ありがとうございます。 あの はい。 マスターが武装だから早くもらってこいって包です。 あ、どうもありがとう。 どうぞ。わざわざありがたくただきます。 あの、はい。 大事な話って何ですか? あ。 何ですか? おみくじです。 は、お願いです。やめてください。 [音楽] え、 私おみくじダめなんです。必ず今日が出るんです。 大丈夫ですよ。 大丈夫なもんですか?本当?お願い。見ないでください。 こういうお店では今とか大京都とか置いてないんです。だってお客にそういうの引かせたらもう 2度と来なくなりますから。 本当ですか? 今まで何度か引きましたけども大騎士です。あ、そうですか。 大吉地ですよ。安心してください。 あれ? 今日でしょう? いえ、今日じゃありません。 大協違います。あの、そうじゃなくて、 もういいです。言わないでください。やっぱり今日しか出ないんです。 食事です。 え、大吉地はありませんが。 本当だ。小吉地。 大吉地よりも小吉地のが運がこれから開けるしいいんだとも言います。 当たってる。何がですか? なくし物。諦めるな。必ず出てくる。出てきたんです。 出てきたって なくしたと思ってた万年室会社のデスクにあったんです。 そりゃよかった。 円談。 円談。 わあ。 どうしたんですか ?何か不吉なことでも書いてあるんですか ?円談急げ。明日では遅い。 実 は 結婚してください。 あの、 はい。もう1 度います。どうかどうか僕と結婚してください。 だめですか? そうじゃありません。 じゃあのぶ子ちゃん。 のぶ子が何か? 来年は小学校ですよね。 はい。 あの子初めて会った時口も聞いてくれませんでした。 話しかけて も私の目を見ようともせず 、それが不安でたまらないんです 。ごめんなさい。 旅行って 社員旅行です。熱海1泊2 日。これが我が者の社長です。 あら、ちょびひげさん。 そうなんですよ。本人はおしゃれのつもりで。これが宴会です。歌ってるのは経理部長。歌は決まって完璧の母。 へえ。 どうしたの?むこ 何?ここ来たいの?そうか。お前も写真が見たいのか? うん。どうぞ。 おいおい。何すんだ? のぶこちゃん?お、 [笑い] [音楽] 冗談じゃないよ。君帰ってくれ。 これ以上君と話したって無駄だ。不愉快なだけだ。 お父さんどうしたのよ。 どうしたの?こうした。まるか。俺男だって言うじゃないか。お前もどうして黙ってたんだよ。 これから言おうと思ってた。すごくいい子なの。のぶこちゃんって名前で。 そんな話聞きたくない。あんたに言っとくけどね。 うちの娘はきちっとなさん立てて結婚を申し込んでくださってる立派な方がいるんだよ。 お父さん だって本当のことじゃないか。あんたと違ってそのお方は昇心照正明の独身だ。年齢だってオタクより 3つ4 つ若い。しかもだよなのお医者さんだ。親子代々この大きな病院のね。 そのお話はお断りしたはず ところがあちらさんは諦めてないんだ。先日も中さんから電話があってどうしてもとおっしゃってた。 私は決めたのよ、お父さん。 何? この人と結婚します。 かず子、お前正期か?どこがいいんだよ。 こんな、こんな、 ちょっと待てて。 おい、どこ行くんだ ?あの 、なんだ?急 に新聞は何を読みですか そそうそう。それがどうしたんだよ。 すいません。お聞きしただけです。そっか。オタ新聞社だったよね。だから何を呼んでるか気になるんだ。 と言っても小さな業界新聞社です。 どれぐらいどれぐらいとイムさん、そのあれだよ。あれですか?うん。給料だよ。あれと言えば決まってるんじゃないの? はあ。高いの安いの? 安いですね。 すいません 。大だね 。あっちは医者だもんね 。横文字でいいや。 ドクターすいません 。あんた食ってけんの ?なんとかなんとかじゃないでしょう。仮 に仮にだよ。 結婚してあの子に子供ができたらどうすんだよ。じゃないでしょう。お父さん、これ見て。な んで? 手紙。なんだよ。 とじさんから毎日いた手紙 は 私たちお金がないからつも日谷公園なの。 日谷公園2 人とも会社は新橋だから日ビ谷公園で落ち合うのがデートなの。喫茶店なんて早そう行けないし公園を抜けて有楽町の駅まで歩く。その間がデートなの。 ね 、とじさん有楽町の駅から電車に乗って 大急ぎでうちに帰って娘のぶ子ちゃんと 年置いたお母さんの面倒を見て晩御飯を 作ってそれから掃除をしたり選択をしたり なんだかんだ用情を済ませ てみんなが詰まってから やっと私のために心を込めて手紙を変え くれるの 。日谷公園を歩くだけでは言いなかった 自分の正直な思いをね 。本当は小説を書かなきゃならない。大切 な時間 を犠牲にしてまでね。 かず子 、お前の言いたいことは分からんでもない けどな。結婚して暮らしていくってことは そんな甘いこっちゃないんだぞ。容易な こっじゃないんだぞ 。この人に悪いけど安月球だそうだし おまけにこ持ちだろ 。それを考えるとお父さんな。お父さん、 1つ聞いてもいい? 行ってごら。 お母さん死んだ時自分も後追って死のうと思った。 何が言いたいんだお前は? この人は本気で死のうと思ったのよ。 え? 奥さんが向音痴だからさ子の川を渡れないだろうって。だから自分がついててやらなきゃって。 [音楽] お父さん、お母さんのことそこまで愛してた。結婚した相手のことをこに思いる人世の中にいるかしら。その話を聞いた時は決めたの。 この人しかいないって 。2日の私です がとか末え 長くよろしくお願いいたします。 こすげえと さん娘 を娘 は よいしょ。よいしょ。 あ、どうも。お願いします。い よ。大丈夫。大丈夫。 あ、それは苦いだ。ありがとうござ。 これも苦い。あ、はい。はい。はい。 それ大どこだ? お願いしのぶこちゃん。 今日からよろしくね。うのかちゃんのかちゃん。はい。 [音楽] はい。はい。はい。 ママだ。 ママだ。マハりくりたやらややや。まくりたやらやや。もう国からやってぼちゃ。 [音楽] [音楽] 今日からね、ママが幼稚園の送り迎え。 え 、行こ 。 まりくまりたやんやんやんやん。 まりくりたやん。魔法の国からやってきた 。ちょっとチャム。 マリくりたやばやりくりたやばやよや魔法の国からやってきた [音楽] 嫌いだ嫌いだってそれが牛なんだよなんえなら好きなんやら好きな女方がいくらもご中には女大嫌だない帰りましたのは嫌 え、ご苦労さん、 台所付けます。 あ、その目にちょっと座れっちゃ。え、これ受け取れ。え、 何でしょうか。 おめの目はどこについてんだ?見れば分かるだろう。 500円札だ。500 円札は分かります。でも受け取ってどうしろと? 1日の生活費だ。 え、たったの500円で バカも贅沢言うんでね。俺は今日までこれでちゃんとやってきたんだ。じのお前安げ旧ではの。 それでもう精一平だ。え、言うとくけど、このうちの財布は俺がしっかり握ってる詐欺。まだまだお前には渡せねえ。なんだその顔?文句か? 文句なくありません。頑張ります。 あ、だば。ええ。あ、それともう1 つ。うん。 我が家の1 人として言っておかねばならねえことがある。上見てみ。 上。うん。後ろだ。あの上だ。 うん。 普通が1番。 うん。とじが書いたもんだ。貧しくだっていい。 欲腹根でらず家族仲良く健康だばいい普通がいい普通が 1番だ ということですか ということだとじが何よりも望んでいることだでおめを選んだ 私をおめ知ってたが最婚の相手はもうあ 出た。知りません。 山形のは親戚連住がやいのやいのやましくてな。うん。再婚しろ。再婚しろって。東京さ、お名子たち連れてくんのよ。でもとじは全部断った。そしておめに会ってこの人かいねって言った。この人だがっる。 普通が1番だぞ。 やれるかどうか分かりませんが頑張ります。おめだが頑張ります。頑張りますって。それしかねえのえへ。何がおかしい。 こういうお母さんを前にしたら泣いてる場合じゃないでしょ。笑っちゃうしかないでしょ。 ほうほ。 この嫁玉長言うもんだの。 どうぞよろしくお願いします。 え、 あきえさんいるかい? あきさんいるよ。上がれ上がれ。 私行きます。え、 いらっしゃいませ。かず子さん、 昨日は引っ越しのお手伝いありがとうございました。 これね、うちの畑で取れた野菜。うわ、すみません。 私おハぎ作ったの少し ありがとうございます。何してるなよ。 まだが、まだがって待ってたよ。上がれ上がれ。 別れることは辛いけど。 [音楽] あらららら。仕方がないんだ。 君のた。だえ来た来た来た来た来た。 あ、おいすかちょだ。 [音楽] これが普通が1番 なの?ありがとう。え、 のむ子の幼稚園は? もちろん向いに行きました。 遅刻しなかった?1番早く。 そう、それよかった。 それでお袋はどう? どうって?ズゲツと口うるさいからさ。 大丈夫。そ、 そんなこと気になさらないで。ちゃんとやるから。 ありがとう。 おお、カレーがい。 はい。ご近所から頂いた野菜がありましたので。 それなば安上がりだの。関心関心。 いいえ。 はい。お釣り。 お釣りって500円のおつり。 カレーのお肉とか買いましたので。 牛か豚が 牛なんかとても豚バラです。 うん。だばはい。お釣り。15 円くらいしか。 お釣りはお釣りだ。毎日俺さんにちゃんと返すもんだ。 すみません。 え、 はい。 えっと、15 円。へ。うーん。いい匂いするな。 [音楽] カレーだ。 良かったな。のフ大好物だもんな。しかも新しいマのカレーだぞ。 お待ちど様。じゃあ飲ぶこ。 いただきます。はい。いただきます。 いただきます。 すまん。醤油取ってくれるか? 醤油?うん、頼む。 うん。 ありがとう、 パパ。あ、上のぶかもちゃん。 ああ、バカも。 え、醤油なんてかけるやつあっかん だっていつもかけてるじゃないか。 かず子がこったカレーだぞ。 そんなの分かってるよ。だば失礼だろう。 あ、まず礼儀として食ってみることだ。 味が薄かったら醤油をかければいいも。まず家族に聞いてからだのが家族ごめしてくれっちゃの。 ごめんなさい。ごめんなさい。 俺がだわ。東北の田舎もんでのみんなしょっぺ物が好きでトは特に好きでまあ何でもかんでも醤油ジャブジャブかける。え、炊きたてのご飯もね。 ジャブジャブかけるごっ何がなくてもいいから安上がりだ。ごめん。とんでもありません。自分の好きなように食べて何がいけないんですか? とめじおめの嫁は優しいとこあるの。 私もかけます。あ、そんな無理すんな。 ただしごめんなさい。私は醤油じゃなくてソースをかけさせていただきます。 え?ソースが? はい。 私の父は江戸っこですけど、カレーとなると必ずソースをかけます。東京も下町ちにはそういう人多いです。 おお。 さあ、カレーめちゃいます。だきましょう。 いただきます。うん。いただきます。 いきます。 おいしい。 いただきます。いただきます。 いただきます。 うん。 うん。 とめじ。うん。やっぱし醤油とめえのあ。 うめ。 うめえなのぶ号。んうん。 うめえ。 泣きたいだけ泣きなさい。 [音楽] ママ。 ママだって。 え、ママはて、 ママは なこちゃんはマからそうね。 [音楽] 誰かに言われたの? 魚屋のおばちゃん。 ママって何?かわいそうなことなの? かわいそうなもんか。すごいことだよ。 すごいこと。 [音楽] ママっていうのはね、ママと母だからさ、普通のママより 2倍すごいことなのよ。 そっか。ママと母らだから2倍すごいんだ ね。 うん。2倍2倍。2倍。2倍。 すごいすごい すごいすごい。 2倍、2倍、2倍、2倍。 すごい、すごい、 すごい、すごい。2倍、2倍、2倍、2 倍。うん。すごい、すごい、 すごい、すごい。 よいしょ。 もう1回。 よいしょ。 パパ、片車。 よし、 行くよ。よ。よいしょ。 よいしょ。て。 はい。はい。はい。帰ろ。 よいしょ。 いや、なのぶか 昭和46年。どこ行くの?小学3 年生になった時だったと思います。 私にも反抗機が訪れました。 待ちなさい。 ちゃんと謝りなさい。やだ。謝りなさい。 いや、のぶ子。ふん。 ぶっていいよ。そんなに言うことを聞けないのなら出ていきなさい。 社長、すいません。おい、なんね、急に 相対します。うちへ帰ります。 急に今日は残業じゃろ。 娘が消えたんです。 何? 今妻から電話がって家したらしいんです。 家って君まだ小学生の娘じゃろ。 とにかく帰ります。失礼します。 お姉なるんじゃない? ごめん。のぶ子はまだ戻ってないのか? だったらなんでこんなとこに座ってるんだよ。 散々探しただぞ。かず子と2 人で手分けして。ああ、もうがれねえ。 ええ、どこ行くの? 分からんけど。じっとしていられるか。は、はあ。はあ。はあ。 どうだったの? 駅の近くに幸介の公園があるんだ。そこで見かけたって人がいた。 のぶ子? いや、信の信の信ぶ子かどうか分からない。 とにかく片っ端しから探しまったけどダめだ。 ごめんなさい。 ごめんなさい。で、済むか。大体どういうことなんだよ。 あれが嫌い、これが嫌いってこの頃わがままっかり言うから。 とにかくさ、のぶ子にもしものことがあったら許さんからな。 とめじ警察電話がもうこなった。それしか もう電話したかずはさっき 外に誰かいる? え? のぶ子? のぶ子?信ぶ子。 あんたずっとそこにいたの?なんでよ。 誰も探しに来てくれないから。 バカ。おい。 [音楽] 脅かすなよ。のぶ子。パパな心臓ドッキドキ。もう破裂しそうだったんだぞ。 のこちゃん メそメそぐな 母ちゃん甘やかすもんでねの子お母さんさってこい自分の子供だと思う引ったんだそれ覚えどけ忘れんよとめじおめもだっこいい さっきのおめの態度は何だ?娘のこと ばっか神兵し てかず子のキ字もすは考え やれマごめんなさい 。 あの、ついカとなってひどいこと言いました。ごめんなさい。 ごめんなさい。 ごめんなさい。ごめ、ママ、ごめんね。 心配したってしょうがないわよ。兄さんね、大人なんだから。 みこ 大丈夫よ。兄さんね、間案外真面目なのよ。 [音楽] お黙り。 お帰りなさい。 かずこちゃんだね。 [音楽] とじびっぴンさんじゃねえか。お前にはもったいねえぞ。 飲んでるの?ちょっとね。 こちらはね、 松頃さん、山形の親戚でね。 まちゃ、え、 仕事は車のセールスでいいの? あれはもうやめだ。今は自分で会社やっとるだ。 何の会社? 決まっとるじゃねえか。世界を相手に貿易症だよ。 え、すごいじゃないか。まっちゃん かの? 何が貿易症だ? か子 騙されんなよ。 このの山市だ。 山?うん。詐欺師みなもんだ。 相変わらず元気だ。 気安すく母ちゃんなんて読むんでね。おめとはただの親戚じゃねえか。 止めて。うん。 なんして焦げな野郎連れてきたん?この野郎来るとお前ろなことっこり返てきたんだよ。お前の顔見に来たぞってな。 [笑い] だからってうじへ連れてくることはねえだろ。 それがさ、今日1 日だけでも止めてくんないかってねえ。かずこ はい。 よく覚えとけ。これがとじのアホなとこだ。 死んだんさの。 まあ、外面ばっかり男での。それもま、呆きれるほどだ。 母ちゃんそこが止めの優しいとこじゃねえか。 やかましい。このたけ。 はい。 おめえ、俺から借りた5 万円あれ同言した。 あ、今度こそ大儲けして倍にしてケースって大口叩いて。それを返しに来たんだよ。な んだって。あとさ、3 日の貿易の金がドーンと入るんだよ。本当に本当だ。あと 23日の辛抱なんだよ。 褒めじ。うん。の言うこと信用できるか? 信用できると僕は思うよ。のぶ子ちゃんだね。 夢見る少年。 うん。まっちゃんのことみんなそう呼んでた。大きくなったら世界中を旅して回る。それが口癖でね。 だからなのね。今も夢見ていろんな仕事を点々と。 母ちゃんは山下とかひどいこと言うけど、決して悪い人じゃない。子供の頃さ、村のみんなで山とか川とか住んだけど年上のわっちゃんはいつも遠くから俺たちのこと見守ってた。俺ね、かで溺れかけたことがある。その時飛び込んで助けてくれたのがあのまっちゃんだよ。 そう命の御人でもあるのね。 何をやってもついてない人なんだ。だから今度もまた何かあって尋ねてきたんだと思う。この部屋で寝ていただいてもいいかしら、あなたと。 ママはどうする? 私なら何とでもなります。のぶ子と一緒に寝てもいいし。 すまない。何が 急に連れてきて君に申し訳ない。 あなたにとって大切な人なら私にもそうよ。 おばこくるたやと。 こりゃこりゃのはずれまで [音楽] 出てみた やがましのげた おばこれり [音楽] 世のタバりなの 増えてく。 困れてさってたさ。 [拍手] [音楽] あ、下げ買ってきたのか。はい。 で、肉どうした?こりゃこりゃ。酒買う銭 [音楽] 帰えっか 。これ 何ですか?俺のが口の銭取っとけ。 それなら大丈夫です。 やまし嫁の銭っこさ手つけねえ。1日 500円でも悪いと思ってんだ。 こりゃりゃ アンディことばかじゃねえのが [音楽] 水でいい水で 水はこれ以上飲ましたらとんでもねえことになった。 とんでもないって 酒癖悪な。 そうなんですか。あの松ゴさんと え、あの人が おめ知らねかったのか。 かずこちゃん酒まだかい? そうですよ。かず子ちゃんお酒ジんじゃん。うん。 [音楽] はい。お待たせしました。 おお。来た来たかずこちゃん。 え、 いつもお世話様です。ありがとうございます。 とめじお母ちゃんいい加減にせえや 分かっております。 ダメージバどうでもいいから飲むぞ。 ババだとババーい。う [音楽] ああえ 松頃。んなした。 下げが変わったかな? お気にめしませんでしたか? 飲みやすくてうめえんだな。 そうなんだ。なんだか爽やかな味だよ。 あとだけ松頃いか忘れてたぞ。ん? 藤沢平とめじ、お前のペンネームだよな。 [音楽] うん。お祝いすんの俺忘れてたよ。 だよ。まっちゃんどうしたんだよ。急に どうしたもこうしたもあるがおめ。あの偉大な直きしついに取ったんだろ。 いや、それは おめでとう。おめでとう。 あ頃のバカ野郎。バカも言うなって。長 直きだば楽戦した。 あ、かずちゃんとか 候補にはなりましたが結果は受賞作なしということでした。 そうだったのか。とめじ。 はい。 すまん。 すまねってこともあっか。今更遅い。富みじは落戦してがっかりしていた。で、やっとこの頃を立ち直ったってどこにもばっかな虫返して。とじ 暗い海だったよな。 直記候補作万年の北斎を描いた小説だ。お前らしい人間の心の多くを鋭く描いていい作品だった。まっちゃん読んでくれてたの? [音楽] 当たりめえじゃねえか。影ながら俺はお前の小説の 1 番の愛読者だ。今まで世た小説は全部読んでる。 まっちゃん飲んでくれ。 [拍手] ただな、とめじ ただ何ですか? 暗い。暗いってお前の小説はな うん。 はっきり言ってどれもこれも暗い。大体タイトルからして暗い海だろ。 はい。 暗くていいんです。 え、 松郎さんには申し訳ありませんが、1 番の愛読者は私です。 言ってくれるんじゃないの? とめじさんは小説を書くことでやっと今日まで生きてこられたんです。 どういうことだよ、とめじ。 のぶ子ちゃんを産んでたったの8 ヶ月後にえつ子さんが亡くなりました。突然え子さんを失ったとじさんの心の中がどんなだったか。 想像もつきません 。その心の中の 苦しみ悲しみ全部吐き出さなければ生きて いけなかったんです 。暗くなるのは当たり前です。 心のうちを正直に変えたんですから。 かずこちゃん。 はい。 もうそれ以上は勘弁してくれ。 何か 俺も生きていけねえんだ。自分の今の心のうちはぎ出さねえと。 あ、ごめんなさい。何か私気に触るようなこと言いましたかしら。 その逆だよ。 あんたがね、できた尿房だから俺たまなくてよくお [音楽] ばちゃんどうしたんだよ。何かあったのか? 3 日前尿逃げられたかずちゃんと落ちバカ。 え、ま、この酔っ払いどうしようもねえな。母ちゃんに逃げられたのは 3日目でなく週年のことだろうが。 それは最初のだ。 ああ、まちゃん。 もしかして再婚してたのか? そうなんだ。恥ずかしくておめたちには言えなかったけど日なことな。 ひなこ抜けるように色の白いポちゃポちゃっとした福島美人だよ。 ああ、ひょっとしてまだ年上のオが いや、今度は違う。最初ので失敗したから俺より回りしただ。 あいや。 逃げたってことはまっちゃんまた前の奥さんと同じような条件出したんだな。 くそ 条件って 結婚したら女は家を守るもんだって最初の奥さんは外で働きたかったんだけど我慢した。 我慢したってたったの3ヶ月でねえか。 まっちゃん仕事で打ち上ること多くてね。 ある日帰ったらうちん中は空っぽ奥さん逃げてた。昔の男と一緒にな。 [音楽] だからひな子には許したんだ。家を守るのが嫌ならそれでもいいってよ。外で仕事しなきゃいいってよ。そしたらひなく喜んでよ。松郎さんと結婚できて幸せ。 いい奥さんになりますって。 そのひな子がなんで逃げたのよ。 それがよ。新しく務め始めた職場の男とできちまった。 あいや。探しても無駄です。 [音楽] くそ。 俺の 後ろ生きていけねえ。2度どもに逃げられ ちゃ。もう首でもつって死ぬしかねえって 。そう思った 。空っぽのうちにいられなくてよ 。それでお前に会いたくなった 。 とじ聞いてんのか ?なんとか言ってくれよ 。松 の 馬鹿者マ おい首吊死ぬぞ。このバカ野郎が。 はい。悲しくて悲しくてどんなに悲しかん。命末にしたらいかん。まっちゃん。 はい。 俺は死ななかったぞ。生きたぞ。 生きてりきっといいことがある。 貧しくたっていいじゃないか 。よくばら ず普通でいいんだ 。普通が1番だよ。 寂しくなったら俺たちがいる。そうだろ 。いつでも遊びに来いよ。 約束してくれ 。生きるんだ 。2階に行こう。 机の中 にウイスが隠してある。飲もよ。 いいね。飲む飲ほっとけ。 [音楽] あ、ド録まずわちゃん、 [音楽] 今出てった。手で臭くて合わせる顔がないって。 そんな くぐレもよろしくて。指は生きる勇気をもらったって。 俺にも黙って消えるつもりだが。 母ちゃん借りた金は必ず返す。本当だ。 富と約束しただ。今度こそまともな仕事について一生懸命働くだ。 山の松郎の言うことなど信用できねえ。 花っから母ちゃんに信用されようとは思ってねえだ。信用してくれるのはとだけで十分だ。じゃあな母ちゃん元気でな。 ま、松頃 急ぐんだよ。 これもでけ。 なんだよ。 死んでしまった後のもんだ。葬式用のへそくりだね。 3万円あって損するもんでね。なってけ。 冗談じゃねえ。こんなもの受け取ったらバジ当たりだ。 バカもたまには顔見せれや。 俺が元気でいるうちにのかちゃん。 ん、 本当に元気でな。 小す君、1 つ聞いてもええかよな。一ぺ聞いてみたい思いをったんじゃけど。 何でしょうか君な。 小説は一体書きおるんじゃ。あんなにゃ隠しとうつもりだろうが。 君が藤沢修平ちゅうことは今会社の全員が 知っとるんよ。直3落ちたこともじゃこれ だって君新人撮ったりしてちゃんと写真出 とうじゃないか 。わしも含めて みんな今度こそ直きを取らせたいちゅ心の 中で応援しとるんよ 。どうも恐縮です 。一体じゃ? うち帰ってです。 うち帰ってってその暇ないじゃろに。 つまりは何か寝る暇ってかなら。 そういうことになります。 そないけ。睡眠はちゃんと取らにゃいけん。 来月からは君編集部をやめてもらうぞ。 社長、たえ住民不足でも決して仕事をサボったりはしておりません。 それ何よ。来月からはおいにサボってください。 あ、 君には我が者の論説委員をやってもらう。仕事は何じゃ?あ、射説を書くだけやねん。それじゃったら時間できるしサボれるじゃろ。どっかの喫茶店行って説課金さえ。忘れんことを領収書を戻っくればええ。 経費として私が払うけ。でもそれは これは社長命令です。お願いがあるんじゃ。小す君。 はい。 直き取ってくれやの。それな僕の夢でもあるんじゃ。 [音楽] 夢 うち会社ちっぽけな業界新聞じゃ大手の新聞社と千ご手から世の中の片隅で生きとうな切ない新聞じゃえじゃけどな新聞社に直きを取るような立派な記者がおるんぞって僕ら一ぺ胸君頼も なね。いいんじゃ。えいんじゃ。いんじゃん。言いたいこと言えたけ。ああ、いけん。現行の邪魔してもった。あと締まりと火の始末だけ頼むの。 はい。 こんじゃちけすげ君。チート恥ずかしいことじゃが。 もしもし直き賞取っ たら新聞テレビで受賞の挨拶をするじゃろ 。そん時 一言うちの新聞社で働いてますと名前を 出してくれんかの。ついでにいや、ほんど ついで に社長はか沼健造ちゅう名前じゃと。ああ 、すまん 。いや、余計なこと言うてもた。忘れ ちゃってくれな。 ただいま。 ただいま。あ。 どうした?かず子かず 行か。 かず子大丈夫だからな。 俺はついてるからな。お願いします。お願いします。お願いします。先生、小です。妻が大変なんです。助けてください。 助けてください。先生、先生。 はい。は。 先生大丈夫大丈夫 。 こういう時はまず1 本。ま、座りなさい。やめとこう。禁煙中なんだよ、 先生。 うん。 最初の奥さん確か病気でなくしたんだったね。そういえば君んとこのの信ぶ子じゃん。もう 4 年生。いや、5年生になるかな。 先生お願いです。助けてください。助けてください。 うん 。君が倒れんようにな。 寒いのか?大丈夫だ。大丈夫だ。 どうした?な んでもない。 おお、熱下がってるぞ。 もう大丈夫だって。先生が、 先生がいつ? 今。 そうか。 手遅れになるとこだったんですって。もう少しで肺炎になるとこだったって。 旦那さんに感謝するんだよって。ありがとう。ありがとう。 当たり前のことじゃないか。そうだ。 何? 喉を嗅いだろう。 うん。 美いしい 。良かったな 。よかったな。 いつものようにがきれの歌が私に [音楽] 届いた。うん。知らせは はい。あ、赤かったんだ。あら、 席変わって。はい。 はいはいはいはい。 どう? 面白くてケラケラ笑っちゃ。 笑える。そう。 何気なく振り向いた熊はぎょっとして目を 向いた。2件ほど離れたところに 立ち止まっている大将3つの人影はさっき のみ親子である。熊に見られて立ち止まっ たところを見ると後をつけてきたとしか 思えない。つけてきた。変にしつこいもの に絡みつかれたような感じがした。 せっかくの楽しい気分に影が刺したようで ある。 なんだおめえら。威嚇するように熊は言ってみた。もう金なんじゃねえぞ。さっきおめらにやっておし名だ。飛んだ散材だ。うせろ。これ以上ついてきても何もねえぞ。この続きは そこまでなんだよ。これで終わり。 その先がまだ浮かばないんだ。 え、早く書いてくださいな。 今度はできるだけ明るいものが書きたくてね。 タイトルはまだなの? しぶい連中。 面白そう。 パパ。 おお。どうした?あの子。 パパに電話。 誰から? わかんない。ばっちゃんが出たの。暗殺がなんとかしたって。 暗殺?ごめん。 変な電話だ。暗殺とか言っていての 。もしもし。お待たせしました。あ、どう も 。はい 。はい 。そうですか。はい 。分かりました。わざわざありがとう ございます。はい 。よろしくお願いします。 止めぜ、暗殺って何だ? 暗殺の年だよ。ああ、 僕が書いた小説だよ。 もしかして 田きの高作に選ばれた。 すごいじゃない。おめでとうございます。 おめでとうまだ早え。 やめよ。と子さん。 沖きの毒にとじさん今まで3 回も楽してるんだから余計なこと言っちゃだめよ。 余計なこと言ってんの?おめえだ。 はい。電ね。 先行委員会はいつなの?17日。 まだやぎもぎする日がやってくるの。落ちたらやまるでおつやだ。 あんたこそ余計なこと言ってんじゃないの? 行けねえ。 のぶ子 ママ学校まで送る。もう5年生なのよ。1 人で行ける。 うちでじっとしてられないのよ。お願い。 あ、そっか。今日17時だ。 そうなのよ。分かるでしょ? 電話かかってきたらどうすんの? こんな朝早くからはかかってこないわよ。 パパはうちにいる。 え、会社行かなくていいの? 社長さんが気を聞かしてさ、今日はお休みくれたのよ。 パパのそばにいてあげたら いられないのよ。どうして? そわそわそわそわしてばっかり行ってるの。 はあ。 ます 。小すげでございます。あ、お父さんどう したの?うん。みんな元気よ。うん。そう なの。 この度は私ごきたないものがこのような偉大なをだき誠にありがたく存じます。え、私は新橋にあります小さな業界新聞社に務めておりましてはあかばかしい。えいや。愚かな休め。恥をしれ。恥を。 何してるの? 何してる?まあるか?ないんだよ。 ないって。 なんて言ったら分かるんだ?この部屋掃除してもこの机の上だけは絶対触るなって言ってるだろ。 だから私そこだけは触ったことないわよ。 さっき掃除したじゃないか。 したけどそこは一切近づいてない。 だったらなんでないんだよ。 そんな大声出さないで落ち着いてください。 落ち着いてるさ。 一体何がないんですか? メモ用しだよ。今書いてる小説の大事なメモだよ。もうあれがないともう書けないんだよ。 私も探します。 なことするな。もうほっといてくれ。 いい加減にしてください。情けない。 いつもこうなんだから。 この気持ち君に分かってたまるか。 なんですって?私には分からないですって。そうですか。私にはあなたの気持ち分からないんですね。 [音楽] しまった。 うん。このカステラうめえの。私の分も食べてください。ん?なしてや。 食欲ないんです。 うん。すまん。メモよし。あった。 俺もお茶もらおうかな。 お母さん、この人何か言ってます。 何? 私には何言ってるかわからないんです。この人の気持ち分からない女ですから。失礼します。あ、お買い物行ってきます。 止めじ、おめえ何やらかした? ただいま。お帰り。 ただいま。おかり。 ママ、電話あった?まだ? ああ、おかしげな電話ばっかりだ。まあ、今日だばやだら一ぺ来て。 パパはパパって誰のこと? え?パパなんて知らない。の、お帰り。 [音楽] パパ、ママがちょっと変だよ。 え?ママって誰のこと? え、もうパも変。 [音楽] そうかな。 お、パパ。 はい。もすも。こすげです。あ、何ですか?あんだね。ボソボソ言ってねえ。で、もっと大きな声で。うん。もすもす。 あなたどちらさん? もしもし。お出は変わりました。あ、いつもお世話様でございます。さでございます。はい。こちらにおります。ちょっとお待ちください。直樹の日本文学新会からです。 あ、アみダブなアダブアダムアみダブナムアダブナムアダブアダブアダブダブダブナダお待たしました。はい。はい。藤平です。 はい 。はい 。そういたします 。どうもご丁寧に。はい、ありがとう ございます 。では失礼します 。 止めどんだ。あ、な、どんだ。 黙ってねえでど だけ止め でかまダめだった かいただきまし た 。いただきました。 パパおめでとう。 止めとバカもおめえ嬉しくねえのか人間は喜ぶもんだろうや。な んだかぼっとしてちょっとお前 はあどこさ行くな。 外の空気に吸ってくる。 おめえよ。 お母さん。お母さん 。おめでとうございます 。君のおかげだ。 ありがとう。 文源から電話あった。車でお迎えに参りますって。 申し訳ないな。電車で行けるのに。 ちょっと待って。 何?それ 受賞式に来ていただきたいの? どうしたの? 決して高級なものじゃない。でも私にできる範囲で集らえたのだって藤沢周辺は直気作家なのよ。 来てみて。どう?サイズぴったりだよ。 私の藤沢集平だもの。 そうだ。何? 急試験終わったら銀座で待ち合わせしよう。 銀座で晩御飯食べよう。 銀座で?うん。2人でフランス料理。 え、 今日ぐらいいいじゃないか。ホテルの素敵なレストランでさ、バチ当たらないよ。 だったらお願い。私行きたいところがある。私のわがまま聞いて。 そう、待たせたね。 お疲れ様でした。 着物か。いいね。受賞式の後ね、新聞とかテレビの記者会見があってさ、もうしドロモドロ言葉が出てこないんだよ。ヘッドとかあの男ばっかりで。 皆さん、そういうものじゃないの? だといいんだけど。 包丁の人覚えてる? え? まだいらしたの?今来るわよ。いらっしゃいませ。 ああ、君か。 え? いやあ、懐かしいな。またお会いしましたね。 あの、 いや、あ、しけしけつい慣れなりしいこと言いました。コーヒーお願いします。 かしこまりました。 そうか。僕らを覚えてても大勢のお客さん相手だし覚えてないよね。 覚えてるといえば私たちこのテーブルだったのよ。 そうか。このテーブルだったね。 びっくりした。こんな大きなハム取り出して半分庫にしたのよね。 昭和43年。ちょうど5年前だよ。 その時にあなたに結婚を申し込まれて なかなか言い出せなかった。 足がクして思えば今日まで黒のかけっぱなしだった。 幼い娘と大忙しのあなたとそれからお母さんその 3 人を抱えて大変だったから言いたいことは山ほどある。 でも でも 私が今日この始まりのテーブルであなたに言いたいことはたった 1つです。ありがとう。 それからもう一言お腹空いたの? ハムサンド食べたい。 ハムサンド? メニュー見たらあったの?それ1 つとって半分ってのはどう? 半分こじゃ足りないだろ。 その時はうちに帰ってお茶漬け。 ああ、それいいね。 お待たせしました。 これでよろしいですか?忘れるもんですか?包丁貸してくれなんてお客さん滅多にませんもん。 いや、参りました。じゃあハムサド。 あ、1つかしこまりました。 おいや、こんなに勝っちゃってびっくりしたな、もう。 お母さん、じゃあ私ちょっと行ってきます。 あ、分かった、わかった。 ご飯炊いてますからね。吹いたら火弱めてくださいよ。 え、お母さん聞いてるの? あのな、火吹いんのは俺だ。 そういうところでねえやな。 のぶ子 のぶこ行くわよ。ママどこ行くの? 駅まで。なんだ?駅か。 じゃあいいよ。パパ向いに行くんだけどな。 え?行く行く ねえ。ママ何?ママの趣味ってさ何? パパ? え?趣味がパパ。 そう、パ。 へえ。そういうことなの? そういうことなの。あなたもね、わかる。本当最高。 パパが帰ってくる。そのパを駅まで迎えに行く。たったそれだけのことでした。 たっただけのことが楽しくてしょうがなかったその日のことを私は今でも忘れることができません。 父がいて、母がいて、そしておばあちゃん がいて、私がいて 、普通が1 ます。
ドラマ特別企画「ふつうが一番 -作家・藤沢周平 父の一言-」 – 東山紀之と松たか子が初共演!直木賞作家・藤沢周平とその家族とのふれあいを描くスペシャルドラマ。共演には、角野卓造、佐藤B作、篠田三郎、前田吟らの演技派がそろう。
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10件のコメント
자막있으면 진짜 좋겠어요.ㅜㅜㅜㅜㅜ
花嫁の父
https://youtu.be/4uRxxvKaE0U
藤沢作品は映画ドラマ好きでよく観ていました!
どういう人なのかよく分かりました!
ナイスキャスティグです❤
本当に久しぶりに 東さんを見ました奥さんもテレビに出て少年隊のあの二人のすごい きびきびと踊ってますよ その隣で踊って美味しいです一回転 ロシア ないですすごく 尽くされましたよ
告発~国選弁護人
https://youtu.be/wSNvqdPxBqk
藤澤周平さん、大好きでした。偶然見た映画でしたが、こんな人だったんですね。優しい気持ちこんな所から出てくる方、そうか滲み出てくるやさしがあるのです。了解しました。とても、とても良かったです😊
良かったです😊
幼稚園にも家庭の事情話してないっていうところに時代を感じますが、この時代に仕事や出世より娘優先していたっていうイクメンエピソードには共感しか湧きません。だからあんな人間味ある素晴らしい歴史小説が生み出せたんだって納得いきます🎉
藤沢周平 最高❤ いつでも私の日常のなかにいます 感動をいただきました 心よりありがとうございます😊
普通も✨ それなりに✨ それぞれ 大変なんですよ🍀✨🌏✨ 子供達のお友達も おじいちゃん💙もおばあちゃん❤も いるけれど。子供達のお弁当🍱は 息子さん💙お父さんが 男の子用💙 女の子❤用 綺麗に作っているって🌈