『LAW & ORDER ロー&オーダー』と、そのスピンオフ『LAW & ORDER: 性犯罪特捜班』が、それぞれシーズン25、シーズン27へと更新されることが明らかになった。米Deadlineが報じている。
記録更新の快進撃、『LAW & ORDER』2作品がそろって継続へ
この更新を受け、マリスカ・ハージティ主演の『LAW & ORDER: 性犯罪特捜班』は、アメリカの民放ドラマとしては異例の27シーズンへ突入。1999年の放送開始以来、主演を務め続けるこの作品は、今や米国テレビ界における“ユニコーン”とも称される存在だ。共演者のアイス-T(フィン役)も25シーズンにわたり出演を続けており、その安定感は折り紙付きだ。
一方、12年のブランクを経て復活した『LAW & ORDER』本家も、着実なパフォーマンスで支持を集め、第25シーズンへと突入。両シリーズは、NBCの配信サービスPeacockにおけるLive+35(放送後35日間の視聴者数)で過去最高の記録を達成。今シーズンはリニア放送(放送時間に合わせてリアルタイムで視聴したり、録画機能で後から再生したりした人の数)とデジタル配信をあわせ、総視聴者数4,400万人以上を記録しており、シリーズ続投は既定路線と見られていた。
成功の裏で進むキャスト整理と予算圧縮の現実
制作体制にも変化がある。『LAW & ORDER: 性犯罪特捜班』では、シリーズ史上初となる女性ショーランナーとしてミシェル・ファゼカスが就任。これは更新決定に先立って準備されていた布陣である。
しかしその一方で、更新の裏にはコスト削減の影も差している。情報筋によれば、『LAW & ORDER: 性犯罪特捜班』の1話あたりの制作費は約500万〜600万ドルとされ、長寿ドラマとしては効率的な運営がなされてきたものの、今後は主要キャストの契約見直しやエピソード数削減、昇給凍結、さらには報酬カットの可能性もあるという。
実際に、フリアナ・アイデン・マルティネス(ケイト役)やオクタビオ・ピサーノ(ジョー役)といったキャストがレギュラー枠から外れており、製作費削減への動きが強まっているのも事実である。
それでも『LAW & ORDER: 性犯罪特捜班』は依然として強く、NBCのリニア放送では『シカゴ・ファイア』など「One Chicago」シリーズに次ぐ高視聴率を記録し、Peacockではプラットフォーム史上最多の視聴数を維持。今シーズンは前年と比べて5パーセントの視聴者増を達成しており、成長はなおも続いている。
一方、『LAW & ORDER』本家も負けてはいない。PeacockでのLive+35では、前シーズン比112パーセント増という驚異的な成長を見せており、今後の展開にも注目が集まる。
『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』シーズン26、日本ではDlifeにて放送中。『LAW & ORDER』本家はAmazon Prime Videoでレンタル配信中。(海外ドラマNAVI)