正反対な2人/羽賀のアドバイス/横山の笑顔/石田亜佑美の隣/0.1刻みの衝撃
「本当にイチから……もう4年は関係ない」

--加賀さんと横山さんは何かと正反対ですよね。この2人で13期を担っていくと知ったときどう思いました?

加賀楓:まず仲良くなるところから始めなきゃいけないなと思いました。ただ、研修生のときは全く話さなかったので、最初はお互いにあんまり歩み寄れなくて、横山が私に対してしばらく敬語だったり、私もそれまで後輩として見ていたので、同期として話しかけるのが結構難しかったりして。でも13期としてのお仕事が多かったので、一緒にいる時間が長かった分、自然と和解していったのかなって。

モーニング娘。'17(小田さくら単独/加賀楓&横山玲奈)『BRAND NEW MORNING/ジェラシー ジェラシー』インタビュー?
▲左から:加賀楓/横山玲奈

--「和解」だと元々仲悪かったみたいになりますけど。

一同:(笑)

加賀楓:間違えました(笑)!

横山玲奈:悪かったわけじゃない(笑)。でも同期になると知ったときは「え?」ってなりましたね。それまでいちばん上の先輩といちばん下の後輩という関係性。研修生時代の私からしたら凄い存在なんですよ。なので、同期になっても最初は「絶対に敬語で話そう」と思ってました。でも2人が13期メンバーであることを発表されてから何日か経って「敬語やめよう」って言ってきてくれて、そこからだんだん自分の気持ちがほどけていきました。

--それまでなんて呼んでたんですか?

横山玲奈:加賀さん。

--「敬語やめよう」と言われてからは?

横山玲奈:しばらく加賀さん(笑)。

加賀楓:「かえでぃーって呼ぶね」と武道館では言ってたんですけど、全然「かえでぃー」って呼んでくれなくて。大体「ねぇねぇ」って言ってて(笑)。

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▲横山玲奈

横山玲奈:どうしても呼びづらくて!

--今は?

加賀楓:かえでー。かえでぃーとは呼ばないんですよ。

横山玲奈:私だけの呼び方ですね(笑)。

--今は何でも言い合える仲になりつつはあるんですか?

加賀楓:まだあまり打ち解けられていない頃、工藤さんと私たち2人でお話する機会があって、そこでお互いに「これは違うんじゃないの?」と思いながらも言えなかったことを初めて言い合ったんですよ。羽賀さん(羽賀朱音/12期)にも「思っていることがあるんですけど、言ったほうがいいですかね? あんまりケンカはしたくないんですけど……」って相談したことがあったんですけど、そしたら「同期の中では1回ケンカしたほうがいいよ」って教えてもらって。仲悪くなりたくないからって何も言わないよりも、自分の言いたいことをぶちまけちゃったほうがいい。今、横山とはそういう関係性になれてるので、それは良かったなって思います。

--初めて言いたいことをぶつけ合ったときは、どんな気持ちだったんですか?

横山玲奈:ぜんぶ言ってくれたので、逆にホッとしたというか。それまで自分がどういう風に見られているのか分からなかったし、何をするにしても先輩にはなかなか聞きに行けなかったりしたので、13期同士で何でも言い合えるようになったことで、逆に安心することができました。

--9期、10期、11期、12期とそれぞれ個性があるじゃないですか。13期はどんな個性を出していけたらいいなと思いますか?

加賀楓:お互いがお互いを助け合いつつ、モーニング娘。を引っ張っていけるような存在になれたらいいなと思ってます。

横山玲奈:本当に助け合える同期だと思うんです。なので、モーニング娘。の中に埋もれないように、むしろ先頭に立っていけるように「13期はパフォーマンスもMCも凄いな」って思ってもらえる存在になりたいです。

--この3ヶ月間の2人を見て感じたことなんですけど、まず横山さんは武道館でのお披露目から新春ハロコン(http://bit.ly/2neM996)が終わるまでの短期間で「あれ、こんな子だったっけ?」って思うぐらい、一気に自分を出せるようになりましたよね?

加賀楓:そうなんですよ。最初はみんなやっぱり大人しいと思うじゃないですか。でも横山はガツガツ行っちゃうんですよ(笑)。MCでの無茶ぶりとか、普通は「え、なんで私がやらなきゃいけないの?」ってなると思うんですけど、ドヤ顔で前に出て行くんですよね。センターまで出て行っちゃう。

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▲加賀楓

横山玲奈:「やってやろうじゃないか!」ってなるんですよ(笑)。

加賀楓:その精神の強さに驚きました。

--あらゆるハロプロメンバーが一同に会する場で、早くもソレが出来ているのは凄いなと思いました。「あれ? なんかもう目立ってる」と思って。

横山玲奈:ハハハハ!

加賀楓:横山は「チャームポイントが笑顔」って言ってるんですけど、私は研修生に入ったとき全然笑顔が作れなくて。毎回、先輩にも、マネージャーさんにも、ダンスの先生にも「顔!」って言われてたんですよ。だから最初からあれだけ笑顔が見せられるのは凄いと思います。どれだけ歌やダンスが出来なかったとしても、笑顔でいれば絶対に明るく見えるし、しかも横山はガツガツ前に出て行ける精神力もあるので。

--そうなれたキッカケみたいなものはあったんですか?

横山玲奈:よく「静止画だと静かに見える」って言われるんですけど、実際には何でもやっちゃうタイプなんですよ。元から。なので、MCとかで振られたら「これは自分の出番だな!」と思うようにして、必ずセンターに立って(笑)。例え上手く出来なかったとしても!「やってやろう」という気持ちを持ってやりきる。それは自分の中で決めてます。

--また、加賀さんはパフォーマンスでグループを引っ張っていきたい気持ちが強いと思うんですが、パフォーマンスと言えば石田亜佑美(10期)。鞘師里保と対となってダンスバトルを繰り広げていたメンバーでもありますが、鞘師さんのファンとしてはあの2人が踊っている姿をどんな風に見ていたんでしょう?

加賀楓:ダンスのコンビネーションがバッチリで、鞘師さんは加入当初からダンスが注目されていましたけど、それに匹敵するダンスのキレが石田さんにはある。そこは鞘師さんと同じぐらい尊敬していて。鞘師さんと対になって踊っている姿を見る度に「あぁ、格好良いなぁ」って。モーニング娘。のダンスを引っ張っていけるツートップだと思ってました。

--そのツートップの一翼は2015年に卒業しましたが、石田さんと新たにツートップを張るメンバー。そのポジションを加賀さんは狙ってないんですか?

加賀楓:……いつかはそうなりたいですね。でもダンスが出来るとは言え、まだ表現力が全然なので。どんな曲でも同じように踊っちゃうところが私の課題だと思うので、石田さんもそうですし、先輩方たちの表現力を勉強させてもらって、実力をつけて、石田さんの隣で踊るに相応しいメンバーになれるように頑張りたいなと思います!

--ただ、今はまだフォーメーションダンスに慣れるのに精一杯なんですよね。

加賀楓:そうなんです。特に「BRAND NEW MORNING」のフォーメーションダンスは、先輩方でも「難しい」と言ってるぐらいで。十字を作って回転させていくんですけど、私が内側に立っているとすれば、その向こう側にいる人たちとも列を揃えて移動しなきゃいけないんですよ。なおかつ、横に並んでいる人たちとも直角になるように! 間隔を合わせながら移動しなきゃいけないんですよ! もう歌どころじゃないんです(笑)!

--そこに全神経を注いじゃう訳ですね。

加賀楓:そのフォーメーションダンスをやってるときは、上からカメラで撮って頂いたりするので、顔があまり映らないときは目をキョロキョロさせながら「今、この位置で大丈夫か?」って周りとの間隔をすごく見てますね。表に絶対出しちゃいけないような顔をしてると思います(笑)。それぐらい必死です! あと「BRAND NEW MORNING」に限らず、今、春ツアーのリハをしてるんですけど、移動の多さにビックリしました。で、番号の刻み方が尋常じゃないんです。基本的に0.1刻みなんですよ。

モーニング娘。'17(小田さくら単独/加賀楓&横山玲奈)『BRAND NEW MORNING/ジェラシー ジェラシー』インタビュー?

--それは何の数字なんですか?

加賀楓:センターが0で、外に広がっていくにつれて1、2、3、4、5……って番号が刻まれていくんですけど、モーニング娘。はそれが0.1刻みなんです。0.1、0.2、0.25、0.3、0.4、0.5みたいな。もう訳がわからない。

--それだけ密着した状態で動いたり踊ったりしているのが凄いですよね。

加賀楓:そんなのを息が切れているコンサート中にやってるんだと思うと……改めて凄いなって思いました。研修生を4年やって、その間もいろいろ経験させてもらっているので、ある程度のことは分かっているつもりだったんですけど、「本当にイチからなんだな」と今感じています。もう4年は関係ない。

--加賀さんでこれだけ衝撃を受けているということは、横山さんはもっと必死なんじゃないですか?

横山玲奈:顔がもう……笑えないです。どんどん場位置が変わっていく中で「何番だっけ? 次は何番だっけ?」って全く番号が覚えられなくて。もうついていくのに精一杯って感じですね、今は。ただ、13期は研修生からの加入なので、期待されてる分「頑張らなきゃな」って。やっぱり「研修生だったのに」とは思われたくはないので、足を引っ張らないように、迷惑をかけないようにしたいなと思ってます。

--せっかくのデビュータイミングなので伺いたいのですが、モーニング娘。で叶えたい夢がありましたらそれぞれ聞かせてください。

加賀楓:野外で単独コンサートがしたいです。私たちはホールでコンサートをするんですけど、野外とホールでは音の響き方も違うし、お客さんの見え方とかも全く違うと思いますし、野外でしか出来ない演出とかもあると思うので……花火を打ち上げたり、私たちが水を噴射したりしたいですね。そこで新しいモーニング娘。を見せたい。で、その新たな経験が今後のモーニング娘。にも生きていくようなコンサートに出来たら、なお良いですよね。

横山玲奈:私は世界をまわりたいです。13期メンバーが入って新しいモーニング娘。になったので、13期メンバーのこともたくさん海外の方に知ってもらいたいので、たくさん海外をまわってコンサートがしたいです。特にヨーロッパ。イタリアに行きたいです!

加賀楓:イタリアに行きたいのは、ただただ個人的に行きたいだけでしょ?

横山玲奈:ハハハハ! でも行きたい!

--では、最後に。これから13期メンバーと出逢ってもらいたい皆さんへメッセージをお願いします。

加賀楓:13期メンバーが入ったことによって、モーニング娘。を少しでもパワーアップさせていけるように頑張っていきたいですし、何よりモーニング娘。の活動を精一杯楽しんでいる姿を見せていきたいなと思います。

横山玲奈:私はモーニング娘。として必要とされる人間になることが目標なので、ファンの人からも、モーニング娘。の先輩からも「横山玲奈はモーニング娘。に必要だな」って思ってもらえるような努力をして、新しいモーニング娘。がたくさんの人に知ってもらえるように頑張っていきたいなと思います!

モーニング娘。'17(小田さくら単独/加賀楓&横山玲奈)『BRAND NEW MORNING/ジェラシー ジェラシー』インタビュー

Interviewer:平賀哲雄
Photo:Jumpei Yamada

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Interviewer:平賀哲雄|Photo:Jumpei Yamada

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