4月23日に配信スタートしたNetflix映画『新幹線大爆破』。配信スタート直後からSNSでも大きな反響を呼んでいる本作だが、原作へのオマージュや思わず見過ごしてしまいそうなポイントも数多く存在する。そこで今回はすでに作品を鑑賞した人でも何度も見返したくなるような、劇中に仕込まれた小ネタやトリビアの数々を一挙に紹介していく。

トリビア&小ネタ集
1.JR東日本が特別協力!エンタメの力で東日本を元気に

原作では国鉄の協力が得られなかったが、本作では「エンタメを通じて東日本を盛り上げたい」という制作陣の思いにJR東日本が共感し、異例の特別協力が実現した。

Netflix映画『新幹線大爆破』

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2.リアルとフィクションの絶妙な融合!あの巨大表示板の裏側

新幹線のアクシデントを回避するシーンでは、実際に働くJR東日本の担当者がシナリオを読み、演出面でアドバイスを提供。また、新幹線の座席やパネルには、現役を引退して訓練用に使われている実物のパーツを使用し、細部にまでリアルを徹底している。一方で、あえてフィクションを取り入れた演出も。その代表が、原作にも登場する指令所内のワイドな電光表示板、通称「屏風」だ。実際にはJR東日本では数年前に撤去され、現在の総合指令所では各自のモニターに路線図が表示される仕組みとなっている。それでも樋口監督は、「映画としてどうしても総括指令長・笠置(斎藤工)が双眼鏡で“屏風”を視認する演出を入れたかった」と語り、劇中に“屏風”を再現。重厚感ある見た目ながら、電光表示の切り替えには苦労があり、内部にスイッチを設けてスタッフがトランシーバーの指示に従って操作するという、アナログな仕掛けで対応していたという。

Netflix映画『新幹線大爆破』

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3.前代未聞の“リアル新幹線撮影”!臨時列車として7往復

劇中に登場する新青森15時17分発のはやぶさ60号東京行きは、実際に臨時列車として運行され、撮影では同型のE5系新幹線を上野〜新青森間で計7往復運転させ撮影が行われた。早朝に上野を出て新青森まで行き、折り返して上野まで。12時間の長旅である。鉄道ファンとして知られる樋口監督にとってもこの撮影は特別な体験だったようで、「朝が来るのが楽しみで、臨時列車から降りたくなかった」と語っている。

4.列車も家も吹き飛ぶ!樋口組が挑んだ大爆破

タイトルにふさわしく、列車や家屋が巻き込まれる樋口監督渾身の“大爆破”シーンが登場。圧倒的な迫力に思わず息を呑むが、これらのシーンは、樋口組のプロフェッショナルたちが集結しVFXと特撮を駆使して撮影されたという。樋口監督は「ついついやりすぎて、爆発が大きすぎてセリフがつながらなくなり、全部撮り直すことになった場面もありました」と、裏話を明かしている。具体的には、家屋が吹き飛ぶシーンで一軒家を吹き飛ばすほどの火力では隣家にも危険が及ぶため、刑事からの報告のセリフを撮り直したとのこと。

Netflix映画『新幹線大爆破』

場面写真

Netflix映画『新幹線大爆破』

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Netflix映画『新幹線大爆破』

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5.新幹線に仕掛けられた爆弾は…庵野秀明デザイン!

はやぶさ60号に仕掛けられた爆弾は庵野秀明がデザインを担当!今でこそ「監督」としての印象が強い庵野だが、もともとは天才的なメカ作画監督であり、メカデザイナー。樋口監督とは若い頃からの盟友と言える間柄でもある。無駄のない形状と説得力のあるディテールは健在で、本作の肝とも言える爆弾デザインを手掛けている。

Netflix映画『新幹線大爆破』

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6.“あの名シーン”を再現!双眼鏡に込められたオマージュ

総括指令長・笠置(斎藤工)が、新幹線の運行状況を示す電光表示板を双眼鏡で確認するシーンが登場する。実際の現場では、各自のモニターに路線図が表示されるため、双眼鏡を使うことはないという。しかしこのシーンは、原作で運転指令長の倉持(宇津井健)が双眼鏡を構える姿へのオマージュ。あの姿に“シビれた”ファンも多く、印象的な演出として本作にも取り入れられている。

Netflix映画『新幹線大爆破』

斎藤工(場面写真)

7.実は元鉄道人だった!田中要次が映画で熱演

救出班の保線担当者・新庄を演じるのは、日本を代表する名バイプレイヤーとして知られる田中要次。実は田中自身、過去に国鉄で保線職員として勤務していた経験を持つ。樋口監督も「ヘルメットや安全帯が誰よりも似合う」と太鼓判。

Netflix映画『新幹線大爆破』

田中要次(場面写真)

8.ハリウッドにも影響を与えた!『新幹線大爆破』のレガシー

1975年に公開された東映映画『新幹線大爆破』。スピードが落ちると爆発するという手に汗握る設定は、1994年公開のキアヌ・リーブス主演『スピード』(監督:ヤン・デ・ボン)にも影響を与えたとも言われている。

9.ゆりやんも!? 白石監督も!?意外な著名人が続々登場!

超豪華俳優陣が集結した本作だが、意外な顔ぶれも出演している。救出号の運転士・福岡を演じる尾上松也や、本作のキーパーソンとして登場したピエール瀧をはじめ、実力派俳優がそろう中、Netflixシリーズ「極悪女王」でタッグを組んだゆりやんレトリィバァと白石和彌監督も出演している。ゆりやんレトリィバァは救出号の車内アナウンスの声で登場し、白石監督は、はやぶさ60号と救出号を連結する作業員の1人としてカメオ出演。また、映画『碁盤斬り』でタッグを組んだ主演の草彅へのサプライズとして、白石監督を本番中に突然登場させる計画もあったが、2人は控室のテントで普通に談笑しており、サプライズはあえなく失敗に終わったという。そのほかにも、樋口監督の代表作『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』で主人公を演じた前田愛が、車内の女医役として出演。約10年ぶりとなる演技を披露している。

Netflix映画『新幹線大爆破』

尾上松也(場面写真)

Netflix映画『新幹線大爆破』

ピエール瀧(場面写真)

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Netflix映画『新幹線大爆破』

《STORY》

はやぶさ60号は今日も、新青森から東京へ向けて定刻どおり出発した。高市(草彅剛)はいつもと変わらぬ想いで車掌としてお客さまを迎える。

そんな中、一本の緊迫した電話が入る。その内容は、はやぶさ60号に爆弾を仕掛けたというもの。新幹線の時速が100kmを下回れば、即座に爆発する……。

高市は、極限の状況の中、乗客を守り、爆破を回避すべく奔走することになる。犯人が爆弾の解除料として要求して来たのは、1,000億円! 爆発だけでなく、さまざまな窮地と混乱に直面することになる乗務員と乗客たち。鉄道人たち、政府と警察、さらに国民も巻き込み、ギリギリの攻防戦が繰り広げられていく。

極限の状況下でぶつかり合う思惑と正義、職業人としての矜持と人間としての本能。はやぶさ60号は、そして日本は、この危機を乗り越えることができるのか!?

出演:草彅剛 細田佳央太 のん 要潤 尾野真千子 豊嶋花 黒田大輔 松尾諭 大後寿々花 ・ 尾上松也 六平直政 ピエール瀧 坂東彌十郎 / 斎藤工

監督:樋口真嗣

原作:東映映画「新幹線大爆破」(監督:佐藤純彌、脚本:小野竜之助/佐藤純彌、1975年作品)

エグゼクティブ・プロデューサー:佐藤善宏(Netflix)

プロデューサー:石塚紘太

ライン・プロデューサー:森賢正

准監督:尾上克郎

脚本:中川和博 大庭功睦

音楽:岩崎太整

撮影:一坪悠介 鈴木啓造

照明:浜田研一

録音:田中博信

美術:佐久嶋依里 加藤たく郎

スタイリスト:伊賀大介

編集:梅脇かおり 佐藤敦紀

アクション・コーディネイター:田渕景也

VFXスーパーバイザー:佐藤敦紀

ポストプロダクションスーパーバイザー:上田倫人

Compositing Supervisor:白石哲也

特別協力:東日本旅客鉄道株式会社 株式会社ジェイアール東日本企画

制作プロダクション:エピスコープ株式会社

製作:Netflix

#新幹線大爆破

#BulletTrainExplosion

#走り続けろ

 

予告編
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2025年4月23日(水)よりNetflixにて世界独占配信

Netflix映画『新幹線大爆破』

ポスタービジュアル

Netflix映画『新幹線大爆破』

ティザーアート

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