広末涼子
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 交通事故後に搬送された病院で看護師を暴行したとして、傷害の疑いで逮捕・送検され、釈放された女優の広末涼子(44)が2日、双極性感情障害と甲状腺機能亢進(こうしん)症と診断されたと個人事務所の公式サイトで発表した。

 先月16日の釈放後、都内の医療機関に入院し、そう状態とうつ状態を繰り返す双極性感情障害、甲状腺ホルモンが過剰分泌され精神的に不安定になる甲状腺機能亢進症と診断され、現在は通院治療をしていると明かした。

 広末は先月7日、静岡県内で乗用車を運転中、大型トレーラーに追突。事故を起こす直前に立ち寄った静岡県内のサービスエリア(SA)で見知らぬ人たちに「広末でーす」と大声で声を掛けたり、抱きつくなどの異常な行動を見せていたことが後に判明。さらに、搬送された病院で看護師を蹴ったり、ひっかくなどしてケガを追わせ、翌8日、傷害の疑いで静岡県警に逮捕された。当初は取り調べ中に興奮したり、要領を得ない説明を繰り返していたという。

 静岡県警浜松西署から処分保留で釈放された後、個人事務所を通じて当面の活動休止と医療機関で診断を受けることを発表していた。

 事故直前から取り調べまで、多く残ったなぞの行動は病気が原因だったのだろうか。

 双極性感情障害は、気分が過度に高揚する「そう状態」と著しく気分が落ち込む「うつ状態」を繰り返す精神疾患でうつ病とは異なる。甲状腺機能亢進症は、臓器の代謝を司る甲状腺ホルモンが過剰に産生される病気で全身にさまざまな症状が現れる。

 医師で医療ジャーナリストの森田豊氏は「そう状態だと普通では考えられない行動をしてしまう。自分では抑制が効かなくなる」と説明。「うつ状態だと自分が病気で自覚が出てくるが、そう状態だと気分が高揚して、自身が病気と思わないため抑制が効かない」とし、サービスエリアで「広末でーす」と大声で叫んでいたことについて「明らかにそう状態。双極性感情障害が原因かもしれない」と推測した。

 看護師への暴行については「甲状腺機能亢進症は症状としてイライラすることが挙げられる。興奮してテンションが上がることもあるので、こちらがその症状かもしれない」とした。そして、「この2つの病気が併発することは非常にまれ。聞いたことがない。それが重なったことで、いろんな問題行動を起こすことになってしまったのかも。ダブルパンチといえるかもしれません」と指摘した。

 治療は主に薬によるものになるという。「もともと双極性感情障害と診断されていても、そう状態だと自分で調子がいいと思い込んでしまい、薬を飲まなくなる人も多い。基本的に処方された薬を飲めばそう状態もうつ状態も改善されるので、広末さんの場合、そう状態で調子がいいと思って飲まなかったか、今回、病院に行って初めて分かったのかもしれない」と話した。

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