『事故物件ゾク 恐い間取り』撮影中の渡辺翔太 – (C)2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会
Snow Man の渡辺翔太が主演を務めるホラー映画『事故物件ゾク 恐い間取り』の撮影が今年2月に都内スタジオで行われ、渡辺演じる主人公ヤヒロが住むことになった事故物件「降霊するシェアハウス」のシーンが報道陣に披露された。
【画像】とんでもないモノを呼び寄せる…シェアハウス撮影現場
本作は、事故物件に住みつづけるお笑い芸人・松原タニシのシリーズ累計25万部を記録するノンフィクションシリーズを実写映画化し、興行収入23億4,000万円(日本映画製作者連盟調べ)を記録した亀梨和也主演の大ヒット作『事故物件 恐い間取り』(2020)のシリーズ最新作。渡辺演じる事故物件住みますタレントの桑田ヤヒロが、テレビ番組やSNSのネタ欲しさに「必ずとりつかれる部屋」「いわくつきの古い旅館」「降霊するシェアハウス」など数々の事故物件に住み、それぞれの物件に隠された謎に迫る。畑芽育がヤヒロと惹かれあうヒロイン・春原花鈴に、吉田鋼太郎がヤヒロの所属する芸能会社社長の藤吉清にふんし、監督は前作に続き『リング』『スマホを落としただけなのに』シリーズなどの中田秀夫監督が務める。
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この日、報道陣に披露されたのは「降霊するシェアハウス」のワンシーン。主人公のヤヒロは、不動産屋(じろう/シソンヌ)に紹介された事故物件に住むが、そこは住人の出入りが激しく、幽霊を見たとして精神の不調をきたす者も多い、いわくつきの物件だった。そこで謎の霊の気配を感じ取ったヤヒロは、シェアハウス住人の久米海斗(金田昇)、小山拓巳(加藤諒)とともに、降霊術を行ってその霊と交信しようするが、逆にとんでもないものを呼び寄せてしまう……というシチュエーションとなっている。
ヤヒロ(渡辺)はシェアハウスの住人たちと降霊術を行って霊と交信しようするが……
シェアハウスの内装は、木を基調としたナチュラルな雰囲気。リビングにはテーブル、ソファ、本棚などが配置されている。シェアハウスらしく、私物を管理するロッカーや、ゴミ出しなどのルールを記した貼り紙などがあり、全体的にはオシャレな雰囲気。一見、霊とは縁遠いように見えるが……。
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主要キャストは、クランクイン前に何度かリハーサルを行ったとのことで、渡辺も台本が頭にインプットされている様子。事前準備も万全だったようで、待機場所から撮影場所に呼ばれた時も台本を確認することもなく、臨戦態勢で過ごしていたのが印象的だった。本作の宇高武志プロデューサーも「すべての撮影を見たわけではないのですが、自分が知る限りにおいては、渡辺さんが誰かに台本を見せてもらったりとか、事前に台本を確認するようなしぐさを見たことがなかった。セリフを間違えてNGを出したりすることもなかった。長ゼリフや、長い芝居などがうまくいった時などはガッツポーズをしていたり。現場では心地よい緊張感もありながら自然体でいらっしゃった気がします」と振り返る。
一方、渡辺とは本作が初タッグとなる中田監督も「リハーサルの時に比べて、渡辺くんがものすごく進化したので大変驚きました」と目を見張る。「リハーサルを経て、渡辺くんがヤヒロをどう演じるべきなのか、自分で咀嚼してくれたんだと思うんですが、すごく細かいニュアンスの繊細な演技が要求される場面も、恐怖で叫ぶような大きな芝居が必要なところも、柔らかいところも固いところも、いろんなニュアンスの芝居をきっちりやってくれた」
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特に印象的だったのが、渡辺の集中力と吸収力だった。「なかなか言葉で端的に伝えづらいですが、やはり人気グループで、大勢の方から見つめられている人だからこそ、ここぞという時の集中力を発揮できるのかなと思った」と語る中田監督。そしてそのことはヤヒロが所属する芸能会社の社長・藤吉役の吉田鋼太郎との共演シーンでも強く感じたという。「僕が“お!”と思ったのは、吉田さんとのツーショットですね。クランクインの日だったのですが、あれだけの俳優さんと並んで、彼にも負けない表現力があるというか、本番に強いタイプと言うべきかもしれない。いざ撮影が始まったらグイッとギアアップする集中力を感じました」
ちなみに前作の『事故物件 恐い間取り』では、渡辺の先輩でもある亀梨和也が主演。3月16日に行われた本作の製作報告会見の場でも、亀梨主演のヒット作を引き継ぐことに終始「プレッシャー」だと語っていた渡辺。そんな彼のキャスティング理由について、本作の企画を担当した新垣弘隆プロデューサーは「『事故物件 恐い間取り』シリーズの映画化に際し、試行錯誤を重ねた結果、世界観を引き継ぎながらも、新たなストーリー、新たなキャラクターで届けるのが面白いのではないかと考えました」とその理由を説明。
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さらに「今回の主人公ヤヒロは、一念発起してタレントを目指すピュアで等身大の青年ですが、誰にでも優しすぎるという性格ゆえに、人に対してだけでなく、霊も呼び寄せてしまうという特徴を持つ役柄。身近な人懐っこさだけでなく、どこか繊細でナイーブな面を持ち合わせるキャラクターを考えた時に、渡辺翔太さんがまさにピッタリだと思いました。お茶の間での国民的な親しみやすさの一方で、アーティスト、俳優としての才能豊かな顏を持つ渡辺さんは、飾らない自然体でいながら、強い思いを胸の内に秘めている魅力的な人柄の持ち主。そんな渡辺さんなら、ヤヒロを見事に演じきれるという確信がありました」という。そしてその魅力は、この日の撮影でもいかんなく発揮されていた。(取材・文:壬生智裕)
映画『事故物件ゾク 恐い間取り』は7月25日より全国公開