アイテム 1 の 2  第97回米アカデミー賞授賞式が2日、カリフォルニア州のハリウッドで開かれ、ロシア人オリガルヒの息子と結婚するストリッパーを描いた「ANORA アノーラ」が作品賞など5部門を受賞した。写真は同作のキャストら(2025年 ロイター/Carlos Barria)

[1/2] 第97回米アカデミー賞授賞式が2日、カリフォルニア州のハリウッドで開かれ、ロシア人オリガルヒの息子と結婚するストリッパーを描いた「ANORA アノーラ」が作品賞など5部門を受賞した。写真は同作のキャストら(2025年 ロイター/Carlos Barria)

[ロサンゼルス 2日 ロイター] – 第97回米アカデミー賞授賞式が2日、カリフォルニア州のハリウッドで開かれ、ロシア人オリガルヒの息子と結婚するストリッパーを描いた「ANORA アノーラ」が作品賞など5部門を受賞した。

ハリウッド作品に比べ低予算の約600万ドルで製作された同作は、25歳のマイキー・マディソンが主演女優賞、ショーン・ベイカーが監督賞を受賞したほか、編集賞や脚本賞も獲得。最後に発表された作品賞では「ブルータリスト」、「教皇選挙」、「ウィキッド ふたりの魔女」などとの混戦を制した。

独立系の配給作品である「アノーラ」の興行収入は約4000万ドルで、「ウィキッド」の7億2800万ドルを大きく下回っている。

ベイカー監督は受賞後のスピーチで「インディーズ映画を作ろうとしているなら、ぜひ続けてほしい。もっと必要で、これがその証拠だ」と若手らに呼びかけた。

主演女優賞の最有力とみられた「サブスタンス」のデミ・ムーアを破る番狂わせを演じたマディソンは、ロサンゼルスは地元だがハリウッドは遠い存在で、壇上にいることが信じられないと喜びを表現。さらに、作品で演じたセックスワーカーについて「コミュニティーに感謝し、敬意を表したい」などと語った。

<ブロディが2度目の主演賞>

主演男優賞はホロコーストを生き延びたユダヤ人建築家の人生を描いた「ブルータリスト」のエイドリアン・ブロディが受賞。2002年の「戦場のピアニスト」に続き2度目の栄冠となったが、「俳優業は非常にもろい職業だ。どんなに成功しても、全てが消え去る可能性がある」と自らのキャリアを振り返った。

助演男優賞は「リアル・ペイン─心の旅─」のキーラン・カルキン、助演女優賞は「エミリア・ペレス」のゾーイ・サルダナに贈られた。

このほか、長編ドキュメンタリー賞はパレスチナとイスラエルの青年の友情を記録した「ノー・アザー・ランド 故郷は他にない」が受賞。長編アニメーション賞では「Flow」がラトビア作品として初めてオスカーを獲得した。

日本関連作品では短編アニメーション賞に「あめだま」(西尾大介監督)、長編ドキュメンタリー賞に「Black Box Diaries」(伊藤詩織監督)、短編ドキュメンタリー賞に「Instruments of a Beating Heart 心はずむ楽器たち」(山崎エマ監督)がノミネートされたが、受賞はならなかった。

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