カロライン・ヴィットはというと、2025-26年秋冬シーズンを生産戦略を練ることに費やしている。「昨年、ブランドの生産拠点を私の出身地であるブラジルに移すことに踏み切ったんです。これでやっと、自社で在庫を抱えられるようになりました」と彼女は説明。「これまで私たちはオーダーメイド方式で制作していて、アイテムはすべて、ロンドンで少人数のチームによって作られていました。それはそれで私にとってとても大切なプロセスなのですが、長くは続けられません」
今シーズンは短編映画を制作したジョアンナ・パルヴもまた、今はショーよりも優先すべきことがあると感じている。「クライアントやコミュニティとさまざまな接点を持ち続けるために、ブランドのどういった面に投資すべきかを考えるのも、成長しているビジネスとしてはファッションウィークに参加するのと同じくらい重要なことだと思います」と彼女は言う。「今季はブランドのパリのショールームで、業界関係者に向けて小規模なショーケースを開催できて、ルックとリアルタイムに触れ合い、主要なバイヤーやメディアと交流することができました」
もちろん、コナー アイヴス(CONNOR IVES)やディラーラ フィンディコグルー(DILARA FINDIKOGLU)など、年に1度、ショーを行うことがブランドにとってはベストだと感じるデザイナーもおり、彼らは例年通り、コレクションに参加する。しかし、パンデミックにより顕著になったのは、シーズンごとにランウェイ形式のプレゼンテーションを行うことは、必ずしもブランドにとって最適な方法ではないということだ。そして多くの若手デザイナーは、その事実に気づきつつある。表現の仕方は人それぞれ。ショーはあくまでも、1つの選択肢に過ぎない。
Text: Emily Chan Adaptation: Anzu Kawano
From VOGUE.CO.UK
