フジ・メディア・ホールディングスが発表した25年3月期のセグメント別の業績見通しによると、昨年5月時点で165億円の営業黒字と計画していたメディア・コンテンツ事業は33億円の赤字に陥る。

  同社が発表したセグメントごとの内訳によると、子会社のフジテレビジョンの広告収入が予想を大きく下回る見込みになったことなどで、従来4340億円としていたメディア・コンテンツ事業の売上高は4015億円に下方修正された。一方、都市開発・観光事業セグメントは旺盛な観光需要などによりホテル事業が好調で、営業利益を上方修正した。

  また社長直轄でフジテレビ再生チーム(仮)を設置することも発表した。第三者委員会の調査結果を待たずに、自主的に改善点を見つけて対応策を企画・実行する組織で、コンプライアンスやガバナンス、業績改善などに取り組む。

  同社は1月30日に25年3月期の業績予想を発表し、営業利益を353億円から180億円に下方修正した。ネットタイム、ローカルタイム、スポットを合わせた放送収入の見込みを1485億円から1252億円に引き下げたが、今回事業セグメント別の業績予想を明らかにした。

  フジHDを巡っては、フジテレビで多くの広告主が自社CMの放映を見合わせ公共広告(AC)に差し替える事態が発生し、1ー3月期(第4四半期)の広告収入が大幅減少する見通しだ。週刊文春が昨年12月に元タレントの中居正広氏と女性の性的トラブルを報じ、子会社のフジテレビがとったその後の対応に批判が続出。スポンサー離れが広がっている。

(情報を追加して更新します)

Leave A Reply