1992年ソウル生まれのキム・ジウォンには2歳年上の姉がいる。両親のしつけが厳しかったため、幼少期から礼儀作法の重要性を教えられた彼女。子どもの頃は幼稚園の先生になりたかったし、教会のピアノ伴奏者にも憧れていたという。人から注目されることが苦手だったが、自分を表現することが好きだったことから、小学生になると学校の演劇でちょっとした役を演じるようになった。
16歳になった彼女はその器量のよさから街でスカウトされ、芸能界入りを果たすことになる。最初に契約を交わしたのは、練習生として歌やダンス、ピアノ、作詞作曲、演技などの訓練に参加するものだったが、その後歌ったり踊ったりするよりも演じるほうが好きなことに気づく。2010年にCMに出演したことで、徐々に人々に知られるように。
彼女にとって、2013年は芸能生活におけるターニングポイントだといえよう。というのも、人気ドラマ「相続者たち」のユ・ラヘル役に抜擢されたのだ。冷淡でそっけなく見えるが、じつは寂しがり屋で孤独という役柄だ。設定上は悪役で、高嶺の花、金持ちに生まれ贅沢に暮らす役だったにもかかわらず、細やかな演技が共感を呼んだ。自身もこの作品で脚本家のキム・ウンスクと知り合い、後に「太陽の末裔」の軍医ユン・ミョンジュ役に抜擢される。このふたつの役によって、韓国の名立たる賞を多数受賞することになる。
「脚本家のキム・ウンスクさんと一緒に仕事ができたことは、わたしにとって非常に光栄なことでした。『相続者たち』でユ・ラヘル役を演じた際には前髪を切って臨み、『太陽の末裔』ではショートカットのニュースタイルで登場するなど毎回イメチェンしましたが、どれもいい反響をいただけて感謝しています」
キム・ジウォンはこれまでの演技で、ルックスのよさと演技力を兼ね備えた実力派俳優であると証明してきた。今でも演じる役は依然として自分らしい女性だが、いかなる役柄をも器用に演じ、あらゆる役を自分の解釈に取り込んできた。その次々と変化する演技の数々は圧巻だ。彼女はドラマを通して自らを表現することのできる、優れたアーティストになったのだ。
