現在、3人の子どもを育てる母親でもある彼女は「母は70代ですが、彼女はいつもおしゃれで素敵です。いくつになってもファッションを楽しむことで、自己表現を豊かにし、人生に彩りを添えられると信じています。そんな生き生きとした魅力を提供できるブランドでありたい」と語り、その思いはセザンヌのデザイン哲学にも色濃く反映されている。「どんなに美しい靴でも、一度痛いと思ったら履きたくなくなりますよね。おしゃれをするということは耐えることではなく、喜びを纏うことだと思っています」と育児を通してより強く感じるようになったと、モルガン。実用性と美しさを両立した靴は、業界内からも高く支持されており、彼女のアイテムづくりへの情熱がうかがえる。
さらに、働く母親として、ワークライフバランスにも深い関心を持つ。「完璧を目指すのではなく、自分に合ったペースを見つけることが大切。セザンヌのプロダクトにも、そんな自然体でいられるやさしさを込めています。子育てが大変な時期に、信頼できるチームに運営を任せたこともこのブランドを大きく成長させる力になったと感じます」と、ブランドの成長と家族の幸せを両立させるための彼女の生き方が、セザンヌを支える大きな軸となっているようだ。
また、「当たり前のことなので、あえて宣伝はしていません」と前置きをしながらも、サステナビリティへの取り組みにも熱心だ。セザンヌは環境や社会への貢献を評価するグローバルな認証「B Corp」を取得しており、持続可能な生地や生産方法を6年以上にわたって追求。現在、80パーセントものアイテムが完全サステナブルな方法で製作されており見た目の美しさだけではなく、環境にやさしい選択肢を提供することも目標に掲げているそうだ。