12月にリニューアルオープンした「マムート新宿」

マンモスのアイコンで知られるスイス生まれのアウトドアブランド、「マムート(MAMMUT)」が日本で好調だ。国内の2024年12月期の売上高は、4年前の2倍以上で着地見込み。12月には、2015年に開業していた「マムート新宿」をリニューアルオープンしており、それに先立つ4月には名古屋、10月には東京・丸の内に新規出店。25年以降も、「年間2〜3店」の積極出店を続けるという。20年以降、日本事業を率いる福田太一マムート・スポーツグループジャパン社長/CEOは、エンタメ業界出身と、アウトドア業界のリーダーとしては異色の経歴の持ち主。福田社長に好調要因を聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」12月16日号から抜粋・編集しています)

WWD:改めて、「マムート」とは一体どんなブランドか。

福田太一マムート・スポーツグループジャパン社長/CEO(以下、福田):1862年にスイスでロープメーカーとして創業した。アウトドアブランドとして、アパレルだけでなくクライミングギアやバックパック、フットウエアなども作っている。アスリートと製品開発し、厳しい環境下でも動きやすく、安全を確保する製品を追求している。

26年度に100億円突破見込み

福田太一:マムート・スポーツグループジャパン社長/CEO
PROFILE:(ふくだ・たいち)1966年生まれ、神奈川県出身。91年に早稲田大学法学部卒業後、電通に入社しマーケティング関連の職種を幅広く担当。2001年ハーバード・ビジネススクールでMBA取得。日本ゼネラル・エレクトリック、NBCユニバーサル日本代表、09年ワーナーブラザースジャパン・ホームエンターテイメント日本代表、17年ユー・エス・ジェイ執行役員副社長CMOなどを経て、20年11月から現職。日本事業と共に、韓国事業も兼務

リニューアルした「マムート新宿」店内から。1フロアで売り場面積は約172平方メートル

明治通りを挟んで高島屋新宿店のはす向かいに立地している

マンモスのロゴは、19年に黒×赤からモダンな白×赤に刷新済み。レジ横には創業から160年超の歴史を紹介するコーナーも設けた

店外に面したウインドーには名峰アイガーを望むスイスの街、グリンデルワルドのジオラマを設置

新宿店リニューアルオープン時は、ブランドとして国内最大だというディスプレーゾーンに、冬山登山やバックカントリースキーで安全を確保するためのギア類を展示していた

リニューアルレセプションで展示していた、山岳アスリートなどに向けた最高峰ライン“アイガーエクストリーム“25-26年秋冬向け製品。手前のマネキンのダウンジャケット15万4000円、パンツ13万7500円

WWD:福田社長はエンタメ業界から転身し、2020年11月に現職に就いた。

福田:ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを運営するユー・エス・ジェイ(大阪)の副社長最高マーケティング責任者などを経験してきた。東京に戻る必要があって転職先を探した際に、コロナ禍中でも好調な業界としてアウトドアに注目した。この業界で働けば自分も健康になっていいなと考えた(笑)。アウトドア業界は気持ちのいい人が多くて、働いていて楽しい。山はほぼ登ったことがなかったが、今は頻繁に行くようになった。北米発のブランドが多いアウトドア業界の中、「マムート」はスイス発で、日本にはスイス好きな人が多い点も強みになると思った。

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