【クリアレビュー】『岩倉アリア』これは私たちの物語 21世紀を照射する名作【ニンテンドースイッチ】

おはようございますい号です今回は6月 27日に発売された新作アドベンチャー 岩倉アリアのクリアレビューとなります 短日な世界観と幻想的なグラフィック そして力強いジェンダーメッセージが特徴 の岩倉アリアは国内でまだ珍しいシスター フッドの物語を見事に描いています ガールズラブやゆりといった要素を経て 女性同士の連帯を描くヒッチは素晴らしく 新しい時代の到来を感じさせるまさに 力強い作ですまたレビューに入る前にに 注意点を述べさせていただきます本作は YouTubeにおける動画投稿は協約さ れていますが映像についてはクラリア体験 版を使用することが定められていますその ため動画では体験版を元に構成しています プレイ済みの方からすると若干素がある 部分もありますがご了承くださいそれでは 詳しいレビューに入っていき ましょうまずは作品概要から紹介していき ますましょ本作はシュタインズゲートや カオスヘッドといった科学アドベンチャー シリーズを初めとしてメモリーズオフやb プロジェクトなどかのアドベンチャー ゲームを出かけるメイジの完全新作 タイトルですこれらのラインナップからも 組みとれるようにメイジはSF的な舞台 設定や男女関係を描くタイトル乙女ゲーム などをリリースしてきたパブリッシャー ですがワクラアリアはこれまでの作品とは 少々軽量の異なる作品です公式サイトの 言葉を引用するなら岩倉アリアは登場人物 の心の動きに重きを置いたアドベンチャー ゲームであり多様なセクシャリティを持つ キャラクターが登場するサスペンス ヒューマンドラマですとりわけ フィーチャーされるのは人間関係が工作 する中で女性同士の間に生まれる絆であり 作品の中心テーマとして据えられています また本作はリアルファンタジーサスペンス アドベンチャーという聞き慣れない ジャンル名がつけられています ファンタジーという言葉が示す通りゲーム 内で起こる出来事や描写の全てが現実に 即しているわけではありません プロモーションビデオにおいてもイクラ アリアは人間ではないというセリフが挿入 されているように作品では超自然的で電気 的な設定も登場しています企画シナリオは メイジのbプロジェクトコンシューマー版 Bプロジェクト流星ファンタジアの シナリオを出かけた午後ネムさん ディレクターはプラスティックメモリーズ のゲーム版でディレクターを務めていた 水野えり子さんが担当していますゲーム プレイそのものは非常にオーソドックスな アドベンチャー形式ですが短日な世界観と 幻想的なグラフィックそして何より今日 この雨誠治性を持つ力強い作品に仕上がっ てい [音楽] ます続いてはアドベンチャーゲームとして 最も重要なシナリオについて紹介していき ますゲームの舞台は1966年夏の日本 主人公北川一子は孤児として用語施設で 育った人物であり中学卒業後の15歳で 一度は建設会社に働きんでるも1年ありで 退職施設に戻り片の狭い生活を送ってい ましたですがある時一子の人生にあまりに 大きな天気が訪れますのみの位において 一子が描いた簡単なイラストが旧家族の 不合岩倉甘に認められ彼の屋敷で女中とし て働くように進められるのです不幸続きで 半ば小心気味だった一子にとってまたと ない機会とあって少々うまくいき過ぎた 状況ではありますが彼女は岩で働くことを 決心しますこの時点では子がれ環境で周囲 の助けを借りながら成長していくある種の サクセスストーリーのようにも思えるかも しれませんしかし岩倉亭での生活は普通と は異なる出来事の連続でしたその咲たる 出来事こそ岩倉の娘岩倉アリアとの出会い です公式サイトの言葉を引用するとアリア は高々しいほどの美貌を持ち他人を 寄せつけない冷たいオーラを放つ人物体が 弱く少食で自宅学習をしており屋敷から ほとんど出たことがないと言いますいこの これまでの人生で出会ったのない存在 アリアとの怪によっていこの人生の歯車が 大きく動き出します当初はいこに興味の なかったアリアですが一子の絵画の才能が あると分かると2人の関係が少しずつほさ れていきます見たものを魅了する神秘性と 時より見せる微笑み物語的な機能という 意味ではアリアはファムファタルのような 存在と言えるでしょう一子はアリアとの 交流を通じて次第に彼女を思うようになり ますしかしそれと同時に子は岩倉家の裏に 潜むおぞましい秘密に近づいていくことに なりますゲームでは1966年という 苦しい変化を遂げる日本の中で社会から 取り残された一子と社会から逸出する アリアとの出会いそのノイズが ステレオタイプな社会のあり方を捉え直す シスターフットとして展開され [音楽] ますもう少しテーマ性について深掘りし たいところですが一旦ゲームパートについ て紹介します 冒頭でも述べたようにゲームパート自体は 特に新規性はありませんプレイヤーは主人 公である一子の視点で屋敷を探索しながら 人々と会話をし屋敷に隠された秘密を 明らかにしていきますいわゆるミステリー や謎解き作品ではないためプレイヤーが 自ら推理を行うパートはなく基本的には テキストを読み進めることがゲームプレイ の中心です多くのアドベンチャーゲームと 同じく会話を読み選択肢を選ぶことで物語 が進行し選択によってはバッドエンドブ エンドにたどり着きますゲームではコのの エンディングと短いサイドストーリーが 用意されておりプレイ時間は全体で10 時間ほどとなっていますノベル系の タイトルをプレイしたことのないユーザー 視点ですとアドベンチャーゲームなんて ほとんど同じではと思うかもしれません 確かに操作スタイルや機能は似ていますが ユーザビリティには大きな違いがあります 特にメーカーによってはマウス操作を前提 とするPC版をそのままコンソールに移植 していたり家族性にかけるフォントを使用 しているなど細かな配慮が届いていない 作品も多くありますその中で本作は アドベンチャーゲームの総本山の1つで あるメイジが出かけているためユーザ インターフェイスやユーザビリティに 細かく配慮されてい [音楽] ますここまで作品を俯瞰する視点から ゲーム概要やアスについて見てきました こっからはもう少し作品テーマに近づく形 で作品読会を進めていきます冒頭で述べて ようにあくまでも公式サイトやPV体験版 の半中での言及となりますので少々分かり づらい点もあるかと思いますがその辺りは ご了承くださいまずは作品のテーマ線に ついて改めて振り返っていきますあすの 項目でも紹介したように本作では女中の 北谷一子と岩倉亭の娘岩倉アリアとの間に 生まれる絆が物語のコとして構成されてい ますより分かりやすく言えばガールズラベ アユという言葉に内法される関係性を描い た作品ですですが実際にプレイを進めると 分かるようにいわゆるガールズラブアユと いった作品が扱う身分や精査といった道徳 的な葛藤が本作では重視されていないこと に気がつくと思います実際作中では一子が 岩倉アリアに行為を向ける過庭や当時で あればあったであろうジレンマのような 感情には焦点が当てられていませんむしろ 一子の視点ではアリアに会に岩倉亭を 訪れる各国の用人や旧家族彼らがアリアを 見る戦への苛立ちのような感情に重きが 置かれていますもちろん油絵を執筆する イチ子とその姿を見守るアリアというよう なガールズラブ的な描写もありますが むしろ本作において重視されるのは同性愛 自体への洞察ではなく高々しいほどの美貌 を有する岩倉アリアその人に対する まなざし です差しとはどういう意味でしょうか少し 難解な話になりますが作品の解釈のために 解説を続けていきますざしとは他者を 見つめる行為が持潜在的な攻撃性や抑圧的 な力を指す言葉ですその概念は特に ジェンダーや権力関係の文脈で議論されて おり誰がどのように見られるかそしてその 見ることによってどのような影響が及ぶか を考える上で重要な考え方です岩倉アリア ではこの差しとそのことの持つ暴力性が 作品に通底するテーマとして一貫してい ます例えばフランスの哲学者ミシェルフコ は1975年の著書韓国の誕生においてざ が監視と支配の手段として機能している ことを論じました空港は様々な引用を用い て監視によって人々は本人を意図せず自ら を起立し権力に従うようになるということ を紹介していますこの構造はアリアと彼女 をざす各国の用人や旧家族の関係を理解 する上で非常に有効ですざしの議論を 広げる手がかりとしてジスバトラーの 1990年の著書ジェンダートラブルも 有効ですトラーはジェンダーは一連の 繰り返し行動によって演じられるもので ありそのパフォーマンスが社会的な規範や 期待に基づいて行われるというジェンダー のパフォーマてィという理論を提唱しまし た要するにざされた人物は自らの主体性を 否定され他者の欲望や期待に応じた存在と して振る舞うようになるということです誰 かが望むあるべき姿や期待に沿うために 自分を監視することも差しの暴力性の一環 なのですこれらの論は本編をプレイ済みで あればいくつか検討がつくと思います ゲームでは物語中盤においてアリアの身体 にある秘密があることが明かされます ネタバレの半中となるため深くは証しませ んが彼女の身体的な特徴はまさに大衆が 望む姿の繁栄であり若くあること美しく あることを求められる女性の苦しみの引と して受け取れ ますゲームではこのように差しの持つ暴力 性と岩リアの特殊な身体的特徴とを並行し て描写し物語を進行していきますですが ゲーム中盤のある出来事をきっかけとして これらのアリアの特殊性は失われますこの きっかけはゲームをプレイしていただき たいですがここまで見てきた言葉を使う なら差しからの脱却ジェンダーの パフォーマてィてィからの解放によるもの と言えますアリアは北川市子の純粋な行為 によって徴収のキの視線から解放され大衆 が望むものではないありのままの自分をを 想像できたのかもしれませんガールズラベ アゆりももちろんですが神秘性の喪失に よる女性性の獲得こそが本作に通する テーマとなっていますゲームでは岩倉 アリアと北子の視点を通じて繊細なラブ ストーリーステレオタイプな真志からの 脱却を見事に描いています岩倉アリアと 北川市子の関係は単にロマンチックなだけ でなく彼女たちの成長と自己発見の物語で もあります彼女たちが直面する社会的な 障壁や葛藤はファンタジー的な想像力を元 にしていますがジェンダーの固定概念を 打ち破る重要な役割を果たしています 1960年代という男性優位の社会を 変えるための女性同士の連帯すなわち スターフッドとして極めて重要な作品 ですいかがでしたでしょうか単位な世界観 と幻想的なグラフィックそしてジダ イデオロギー的メッセージの力強さまだ まだ国内では珍しいシスターフッドの物語 がこれだけ強度の高い作品として登場した ことは大変意深く感じます物語の進行に おいては少々駆け足に感じる部分や 1966年という舞台設定を十分に活かし 切れていないように見受けられる部分も ありますまた10時間程度とコンパクトな プレイ時間でもありますので電気的な側面 とテーマとのバランスが不つりに思える 箇所も見受けられるなどアドベンチャー ゲームとして全く課題を感じていないわけ ではありませんですがズラやユを経て女性 同士の連帯シスターフッドへと展開して いくヒッチは素晴らしく本作が1つの旗印 として持つ役割は極めて重要なことだと 感じます午号ネムルさんの今後手かける 作品また本作に続くようなシスターフット ケアの物語の登場も楽しみにしていたいと 思いますこのチャンネルでは最新ゲームの レビューやゲーム紹介動画を投稿してい ます是非チャンネル登録高評価よろしくお 願いいたします最後までご視聴ありがとう ございまし たDET [音楽]

今回は6月27日に発売された新作アドベンチャー『岩倉アリア』のクリアレビューとなります。耽美な世界観と幻想的なグラフィック、そして力強いジェンダーメッセージが特徴の『岩倉アリア』は、国内でまだ珍しい「シスターフッド」の物語を見事に描いています。「GL(ガールズラブ)」や「百合」といった要素を経て、女性同士の連帯を描く筆致は素晴らしく、新しい時代の到来を感じさせる、まさに力強い一作です。
また、レビューに入る前に注意点を述べさせていただきます。本作は、YouTubeにおける動画投稿は許諾されていますが、映像については『岩倉アリア体験版』を使用することが定められています。そのため、動画では体験版を元に構成しています。プレイ済みの方からすると、若干齟齬がある部分もありますがご了承ください。それでは詳しいレビューに入っていきましょう。

【目次】
00:00 序文
00:52 『岩倉アリア』とは
02:38 イントロダクション〈一九六六年、あの夏を覚えている。〉
04:50 丁寧なゲームプレイについて
06:14 「まなざし」と自己の獲得について
 ・「シスターフッド」の物語として
 ・「まなざし」の暴力性
 ・ステレオタイプな「まなざし」からの脱却
11:18 結語

21件のコメント

  1. 素晴らしい傑作でした……!このチャンネルで存在を知って予約して買ってよかったです。ありがとうございました!

  2. 面白いのに時間が取れず序盤で止まっているのですが、ネタバレ抜きで良さや特色を伝えづらいADVの理解をここまで鮮明にするレビューに敬服します!

  3. 今も昔も海外の人には創る発想がなさそうな日本人特有のシナリオというか、なんか「儚さ、美しさ、怖さ、羨ましさ」いろいろな感情が詰め込まれてて英語で表現しづらそうなゲーム

  4. 最近ストラテジーゲームに挑戦して信長の野望にハマってるんだけどこういうアドベンチャーゲームもチャレンジしてみたいね。

  5. ジェンダーとかシスターフッドとか多様性とか、なんかそういう香ばしいにおいのするゲームはやりたくないなぁ。なんだか説教されてる気分になる。
    最近のゲームはそういうことが評価の基準になってしまってるけど、それは何か違う気がする。

  6. いちごうさんの「まなざし」の解釈に大変納得しました。他者、というよりも他者から構成される社会との――しばしば権力性を伴う――関係が内包した規定性からの解放というテーマを描き出した作品であるのかもしれませんね。そのような意味では、必ずしもジェンダー云々に限定されない、万人に妥当する普遍性を備えた作品であるようにも感じます。

  7. このレビューを見るまでは興味はありつつも買うつもりはなかった
    このレビューを見て買うと決めた

    他にも自分がプレイしたカリギュラ2やデジボク地球防衛軍2のレビューも、ゲーム性の評価もストーリー性の評価も納得が行くし着眼点がとても良かったです

  8. 少しのネタバレも防ぎたいタイプなので、まだ動画を全部見てはいないのですが、初手1秒の「おはようございます」のテンションの高さで全てを察したのでもう安心です。ありがとうございます。早く引越の荷解き終えてやりたいな岩倉アリア。

  9. 面白そうだけど以前の紹介で言っていたピングドラムとかスタァライトのストーリーは???となる部分も多かったんだよなあ
    女性同士の友情を超えた物語とかの雰囲気は好きではあるんだけど

  10. 台詞の行間を自分の想像で埋めていくタイプのゲームなのかなと思っている
    とりあえず買ってみた

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