片平あかね (大和野菜), by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=3319453 / CC BY SA 3.0

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大和伝統野菜「片平あかね」 片平あかね(かたひらあかね)は、アブラナ科の根菜で、奈良県在来のカブの品種である。
山辺郡山添村の片平地区で古くから作られ、地元消費されてきた伝統野菜の一つとして、奈良県により「大和野菜」に認定されている。
山添村片平地区では少なくとも戦前から、細長く根の先まで赤いカブが各戸それぞれの畑で栽培され、外見が日野菜に似ていることから「ひのな」と呼ばれていた。
2006年(平成18年)12月20日に奈良県から大和伝統野菜の一つとして「大和野菜」に認証されるにあたり、37戸約140人の地区住民によって「片平あかね」と命名され、広く知られるようになった。
地区住民が「片平あかねクラブ」を設立し、2012年(平成24年)11月には片平地区自治会が商標権者となって「片平あかね」を商標登録するとともに、種の継承や新しい料理の開発に取り組んでいる。
片平あかねの品評会 山辺郡山添村片平地区で栽培される。
「片平あかね」の種は門外不出とされ、また、名称が商標登録されているため、片平地区で栽培されたものしか名乗れない。
片平地区は小さな山間集落で平地も少なく、生産量はそれほど多くない。
一部、大手スーパーマーケットや地元の産直市場に出荷されている。
種苗会社からは「飛鳥あかね」という名称で同品種の種子が販売されており、他の地域で作られたものは「飛鳥あかね」と呼ばれている。
旬は11月下旬から12月である。
10月ごろ間引きされた若い物も食用になり、片平地区では、成長段階に応じて食べられてきた。
カブの直径が1cm以下の「間引き菜」は葉とともに塩もみをして甘酢漬けにする。
11月頃になると、カブの部分を薄切りにし、地元で「タクアン」と呼ぶ甘酢漬けにする。
酢を加えると根の芯まで鮮やかな赤色に染まる。
寒さが厳しくなる12月に、直径3cm程度に成長した根と葉を一緒に漬け込む。
「長漬け」と呼ばれる。
濃い鮮やかな赤色となり、冬から春にかけての保存食となる。
酢漬けにすると鮮やかに発色して全体に赤く染まり、糖漬けなど漬物にすると淡いピンクになる。
独特の色をすぐに楽しみたい場合は酢の物にする。
生で食べると辛味はなく、ほんのりとした甘みとシャキシャキとした程よい歯ざわりがあり、カブ独特の風味がおいしく、いろどりも良い。
塩漬けを細かく刻めば、炒め物やパスタの具材などに使え、見た目も美しい。
天ぷらや鍋物などにも利用できる。
鶴田格, 藤原佑哉, 「伝統野菜のタネの地域内保全の現状と課題 ―奈良県の大和野菜を事例として―」『農林業問題研究』 50巻 2号 2014年 p.167-172, doi:10.7310/arfe.50.167。

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