【スカッと総集編】新居を建てた途端に認知症の義父を私に押し付け引っ越す義兄夫婦「ボケじじぃの世話よろしくw」義兄夫婦が出て行った瞬間、ニヤリと笑い義父「計画通りだ、始めるぞw」「え?」【感動す

まもうすぐくばると思うからあとは よろしく信じられない言葉を発した目の前 の男を私は驚きのあまり呆然と見つめ た義父である周一が認知症の症状を患って から数ヶ月実の息子であるゆうやけかは 父親を見捨ててこの状況から逃げ出そうと しているのだ義父は誰にでも分けなく 優しく接することのできる上の熱い人 だ私はもちろんゆとレカだって何度も支え られ助けられてきたはずそれなのに恩を仇 で返そうというのかそれとも恩すら感じて いないほどこの2人は心ない人間なのか 徐々に湧き上がってくる悔しさと怒りで心 の中で考える言葉は声にならない が認知症わずらい大変だという時に自分 勝手な行動をする2人を言葉の代わりに きっと睨む私の怒りに気づいていないのか ゆうやけかは気に止めることはなく 引っ越しの準備を進めていたあんまりにも 思いやりのない態度に文句を言おうとする が ゆうやけに先にそくさと引越し先へと 向かっていってしまったのだ 仕方なく私は義父の待つ部屋へと戻る息子 に裏切られたはずの義父はどういうわけか してやったりといった顔でにやりと笑って こう言っ たこの時をずっと待っていたん だ私は佐々木さ夫のタヤとは40歳の頃 知人の紹介で知り合った年齢のこともあり もう結婚するつもりはなく趣味や旅行をし ながら自由に生きようと思っていたがタヤ とはとても馬があっ た私は事実婚でもいいかと思ったがタヤの 強い結婚の意思があり私たちは正式な 手続きを踏んで夫婦となったそうして入籍 と同時に私は1人暮らししていたアパート を引き払いタヤの実家に義父である中一と 3人で暮らすようになったのだ の母親は5年前に多しておりそれ以降義父 は1人で住むこととなったそうタヤから 同居の提案があったのは入籍する少し前だ 最初は介護目的かと思い身構えていたが 義父は高齢だが介護などいらないほど健康 だったもちろんこの先どうなるかは分から ないがタヤと2人なら介護だってできそう だそれに義父は同居が決まると私がない ようにと生活空間を分けることを提案して くれ た1回は義父が2回は私たち夫婦が生活 するという形だ玄関は同じだが2階には キッチン洗面台を作るなど簡単な リフォームを行ってくれたそのためある 程度のプライバシーも保たれるので ストレスに感じることは何もなかった義父 がとても思いやりのある性格で私にも親切 に接してくれるということも同居を決めた 大きな理由かもしれない決して華やかでは ないが3人で穏やかな暮らしを送っていた そんな中突然私に不幸が降りかかったタヤ が救世してしまったのだ私の携帯に知らせ があったのは夕食の支度をしている時だっ たまだ仕事中のはずのタヤの携帯から着信 があり不審に思いながら電話に出るとそこ から聞こえたのは救急隊員の声だった仕事 中に夫が突然倒れ現在救急車で病院へ搬送 しているとのこと私は電話を切ると急いで 義父が生活する居住スペースへと走った いつもこの時間はリビングの椅子に座り テレビを見ているのだが今日はいない名前 を呼びながら部屋を散策するとどうやら室 で寝ているだった起こそうか迷ったが一刻 も早くタヤの元へと向かいたかったので タヤさんが病院に運ばれたので行ってき ますとメモに書きリビングのテーブルへと 置いた救急隊員に教えてもらった病院へは 家から車で15分ほどの距離だ急いで車を 発信させ病院へと向かったが私が到着した 頃にはすでに夫は息を引き取っていた あまりにも突然の出来事で私は目の前が 真っ暗になる原因は心臓の病気によるもの だとされ突然死と分類されるようだった 呆然としたまま医者の話を聞きそのまま 病院の椅子へと腰かけるどのくらい座って いただろうか携帯のバイブレーションが 鳴っていることに気づき私は着信元を確認 する電話は岐阜からだった受話しようとし たタイミングで電話は切れてしまった私は 少しだけ意識を持ち直しひとまず家へ帰る ことにした家に着くと義父が玄関の前で 待っている私は急いで車を止め義父の元へ 駆け寄ったささんタヤは義父の顔はまさ だった携帯を握りしめながら息子の安否を 心配する姿に私は真実を告げるのを躊躇し てしまうひとまず中へ入りリビングへと 2人向かい合わせに座ったタヤさんは 亡くなりました突然のこと で医者から告げられた内容を話さねばと 思ったが息が詰まって恋にならないまだ心 が追いついていないのだ義父はタヤが 亡くなったという事実に愕然としていたが 私の気持ちを察してくれたのか無理に言葉 を引き出そうとはしなかっ たこの日は解散し少しでも気持ちに整理を つけて明日また話し合うこととなった私は 1人の部屋へ戻り最愛の夫ともう2度と 会えない現実を受け止めきれず少しも眠る ことができなかっ たずっとベッドを背もたれにして座って いると気づけば外は明るくなって いる時計を確認したら朝の9時だったこの 時間なら起きているだろうと思い岐阜の元 へと向かうリビングへ入るとすでに椅子に 座っておりお茶を飲んでいたどうやら眠れ なかったのは同じようで目は赤く充血して いる私はタヤが亡くなったこと意から告げ られた内容などを覚えている範囲で説明し た義父は主難しい顔をしながら最後に ポロリと涙を流し 親より先に死ぬ なんてタヤと義父は特別仲がいいわけでは ないけれどお互いを心から思いやり敬愛し ているように見え たタヤが同居したいと提案してきたのも 高齢の父が1人で寂しい思いをしないよう にするためだろうそして義父は私が気を 使うかもしれないからと同居することを しぶっていたと以前から聞いたことがある 自分のことより息子の嫁である私の気持ち を最優先に考えてくれた義父は一緒に住ん でからもとても常に暑い人だっ たそんな親子関係を間近で見てきた私は 息子を思う父親としての真珠を察し胸が 痛くなった悲しみが心の中を埋めが私たち は遺族として手続きをしなければならない 親戚へ不法の連絡をし葬儀場の手配や書面 での手続きなど岐阜と手分けして行った そして葬式の日式は滞りなく終わり家に 着いたすると義父が話があると切り出して きたので私はリビングの椅子に 座るささん今後はどうするつもりだこの家 に住み 続けるが亡くなってしまった今この家には 私と義父の2人のみだ一は私を気遣って 自由に生きていいと言ってくれているの だろうと察しただがタヤと同じように私も 義父を敬愛して いる迷惑でなければこの家に住み続けたい と思っていますタヤさんとの思い出も 詰まっています しそうかい分かったよそれじゃあこれから もよろしく私の言葉に義父は目尻に たくさんの主を寄せ優しく微笑むそうして 2人暮らしが始まったタヤがいなくなって しまった心の穴は埋まることはないがなん とか2人で前と変わらないような穏やかな 暮らしをしているそんなある日曜日の朝 インターホンがなった玄関は一回なので 基本的には義父が代することが多いこのも 霊に盛れず玄関が開く音が聞こえその後 すぐに動揺する義父の声が聞こえた何事か と思い私も階段を降りるとそこにはタヤの 兄である ゆうやけかが大きな荷物を持って立ってい たのだなんじゃい急にその荷物は何だね俺 たち今日からここに住むよ色々大変だろう を言わせないような口ぶりでいいそのその ままゆとレイカは当然のように家へと足を 踏み入れた私もペコリと釈をし2人の後に 続きリビングに入るソファーに腰かけた ゆうやけfamilyがやや低い声で尋ね たこれはどういうことだ一緒に住むって なんで急 に私の記憶では私たちの結婚の際行った 食事会と先日のタヤの葬式でしかあった ことはない タヤにそれとなく兄との関係を聞いたこと があるがどこか難しそうな顔をして疎遠に なっているということしか教えてくれ なかった義父が1人で暮らすようになって からも顔を出すことは滅多にないとも言っ ていたやあタヤが亡くなってさくちゃんが 1人で親父の面倒を見るのを大変だろう俺 は実の息子なんだし助けになるんじゃない かと思っ て私ははどこかであまり関係性が良くない のかなとも思っていたので ゆうやけいた義父はその後も顔が晴れる ことはなかったが追い返すこともしなかっ たよう だそれならそうと前もって連絡せかささん はどう思うゆうやけかは岐阜と1階に住む そうなので私にも負担は少ない突然の行動 に少し違和感を覚えたが特に断る理由も ないので了承した義父に異変が起きたのは 4人暮らしを始めて3ヶ月ほど経ったある 日のことだ最初は指定の場所にあるはずの ものがないと騒いだり同じ内容の会話を何 度も繰り返したりということが続いた そして今まで穏やかだった義父が別人家の ように声を荒げたり急にむっつりと喋ら なくなったりするのだもしかしてと思い私 はインターネットで義父の症状について 検索したすると検索結果で出てきたのは 認知症他の症状も当てはまるものが多く キーボードに置いてある指が震えた年齢の 割りに健康で穏やかだった義父がこうも 変わってしまったことに少なからず動揺し ていたのだ私はそのままノートパソコンを 閉じ深く息をつく と結婚し同居を決めた時私はゆくゆく介護 をすることも覚悟していたでもそれはタヤ がいたからだ思ったよりも義父の病状の 進行が早いような気がして私は商相官に 駆られるとりあえず診断してもらわないと いけないと思い立ち機嫌の悪そうな義父を 病院へと連れて行こうと 試みるお父さん一度病院に行きましょう すぐ終わると思うから うるさい病院になどいかん何をするつもり だ激しい土に思わずひんでしまう恒例とは いえ男性だと感じさせる量ですごまれれば 私はそれ以上踏み込む勇気が出なかった 平日は朝から夕方までパート勤務をして いるのでその間は専業主婦の令下と仕事の 帰りが早い日はゆに見てもらうことにした パートが休みの日は私が1日中義父と 過ごしている認知症だと思われる症状が出 てから数ヶ月が経ったその間にどんどん 物忘れがひどくなり食事をしたばかりだと いうのにまた食事の最速をしたり風呂に何 度も入るようになっていたそんな義父の 代わりよに悲しくなる一方私には心配の 気持ちがどんどん増すもしかしたら何か いい薬や治療法があるかもしれないこの まま放っておいてもっと病状が深刻化し たらそれこそ病院へ連れていく難易度は どんどん上がってしまうどうにかして義父 を病院に連れて行きたいことをたまたま家 にいたレカと ゆうやけに連れて行くのを手伝ってもらう ことはできませんかえきっとみんなで説得 した方が話を聞いてくれると思うんですえ そうね でも別にこのままでもいいんじゃない かしらその霊化の発言に私は目を丸くした なぜならレイカは症状が出ている時の義父 と関わる時あかさに嫌そうな顔をしていた から だ介護を手伝いに来たと言って同居した 手前私が仕事の時は義父の面倒を見てくれ ているのだがふと2人が接しているところ を目撃した時レイカは煩わしそうにしてい た 病院へ連れて行きしるべき処置を専門家に 仰いた方がゆうやけかにとっても楽になる のではないかなぜかはれの悪い2人の返事 に私は違和感を覚えるでも病院に連れて 行かないと本当に認知症かどうかもわから ないし私がそう強く押すとゆやど雲仙新湯 が会うのは1週間後なのでその日に3人で 義父を病院へ連れて行くこととなった そして1週間後私は朝早くに起き大きく 伸びをして着替を入れる病院へ行けば診断 も下されるだろう認知症への向き合い方や 介護の仕方病状の信行についてなど意思に 聞きたいことは山のようにあるがいなく なってしまって1人で介護をするのに 少なからず不安があったがゆとレイカと3 人力を合わせて今までお世話になった義父 を支えたいそう考えながら階段を降りる私 は1階のリビングには入らず外へとつがる 玄関へと向かった義父が朝必ず読む新聞を 取りに行くためだ以前は自分で郵便受け まで取りに行っていたのだが認知症が 始まってからは家族の誰かが代わりに取り に行くようになったいつもと変わらず玄関 を開けると目の前に広がる光景は明らかに いつもとは違った引っ越し業者のトラック が家の前に止まっておりゆとレガが自分 たちの荷物をせっせと運んでいるのだ 何これどういうこと声を聞きゆとレカが私 の存在に 気づく俺ら引っ越すことにしたから自分 たちの家が完成したんだよね当然かのよう にそう言い放つゆうやけは混乱が止まら ない今日は3人で義父を病院へ連れて 行こうと約束していた日だ私たちは最初 から引っ越すつもりだったからお父さんが 病院へ行こうが正直どっちでも良かったん だよ ね義父の説得を手伝ってほしいと頼んだ時 レカが予想と反した反応をした理由は自分 たちは引っ越すのでもう関係がなくなる からということかあの日の出来事を 思い出し我天が行く私と岐阜の家へ 引っ越してきたのもどうやら自分たちの家 が完成するまでの仮の家だったようだ突然 連絡もなしにやってきて自分勝手な理由で 去っていくという2人に次第に怒りが募っ てくるお父さんはどうするんですかあのま 放っておくんです か怒りを荒にして2人に問うが悪びれる 様子は少しもなかったこれまで通りささん が介護してあげればこれまで2人暮らしし てたんだしできる でしょうあの時と今では全く状況が違い ます投げ出すなんてひどいですせめて病院 へ連れて行くところまでは協力して ほしかった の話を出すと怒なり暴れる義父を私1人で 連れていくのは難しい私の懇願するような 言葉にもゆとレイカは全く耳を貸そうとし なかったそしてゆが信じられない言葉を 放ったのだまもうすぐくばるだろうから後 はよろしく ねしまりのない口調で私にせを向けたゆを 信じられない持ちで見つめる実の父親にし ゆがこんなにも非常な言葉をかけるとは 思っていなかったそれにゆの弟であるタヤ が亡くなってからまだ1年も経過してい ない不謹慎なその発言に自然と眉間にしが よる未だ信じられない状況に絶する私に 構わず2人はそのままトラックに乗り込み 引っ越し先へと行ってしまったのだ しばらくその場で呆然と立っていたが部屋 の中にいる義父のことを思い出し私は急い で郵便受け新聞を取りに行くまだ困惑して いるが義父との生活はこれからも続くどう にかして1人でも病院に連れて行きその後 は何があっても私が義父の面倒を見 続けようと決意し手に取った新聞を握った 出ていった2人のことをなんて説明しよう か考えながら義父が待っているであろう1 階のリビングへ入るとお茶を飲みながら 座っていたその光景に私は不を疲れる認知 症の症状が進行し最近の義父は自分でお茶 を入れることもできなくなっていたからだ いつもとは打って変わりとても静かにお茶 をすすっているまるで認知症になる前まで の穏やかな岐阜に戻ったように見えたその 場で固まっている私をちらりと見た後義父 はにやりと笑っ たやはり出ていったかこの時をずっと待っ ていたんだ何の話をしているのかさっぱり わからず私はただただ義父を見つめる言動 を見れば見るほど以前の義父へ戻ったよう に見えて仕方がない混乱している私に 手招きをしリビングの椅子へ座るように 促してきたそのまま素直に腰かけると義父 は立ち上がり私の分のお茶も用意して出し てくれたあありがとうございますえっと お父さん そのなんて言ったらいいか分からず言葉を 濁していると私の様を見ていた義父が 意地悪そうに笑った今まで迷惑をかけてき て済まなかったねどうだいわしの演技は うまかったかえ演技 思わぬ発言に目が飛び出るかと思うほど 驚いた驚く私を見ながら歯を見せて笑う 義父は今までのことの顛末を話してくれた ことの始まりはタヤの葬式があった数日後 のことゆうやけに一緒に住まないかと提案 してきたそうなのだタヤの嫁である私に 介護の責任がいかないよう自分と霊化で 面倒を見るから引っ越そうと話されたと いう義父は私のことを気遣ってその提案を 了承し一緒に住むことにだが新居の費用は ゆとレカはお金がないという理由から全額 義父が出すこととなったそうだお世話に なる身だから仕方ないと費用を出し時が 来れば私にも話してこの家は私に明け 渡そうとしてくれていたとのことだがゆと レイカがこちらへ引っ越してきて私と同じ ように違和感を覚えたそうだその違和感を 拭えないままある時ゆうやけかがこそこそ と話している声が聞こえてきたとのこと ねえ本当にバレないかなお父さんを置いて 私たちで引っ越して大丈夫だっって新しい 綺麗な家で2人で暮らそうぜ金は親父が 出してくれたんだしさ ゆとレイカは新居の費用だけ義父に支払わ せ実際には何か言い訳をして2人で住もう と企んでいたのだ疎遠だった息子に心配だ から一緒に暮らそうと言われた時の嬉しさ そしてそれが騙されていただけだったと 知った時の絶望感想像するだけで胸が 苦しくなり当事者の義父はもっと悲しかっ ただろうなと 思うだが最後まで息子を信じていたかった のだろうわざと認知症のふりをし2人の 両親を一るの望みをかけて試していたのだ そう だ結果としてのみは墓なくも散ることと なったレカは認知症になった義父を嫌がり 存在に扱うようになったのだ ゆやど雲仙新湯 病院へ連れて行かれたら演技だということ がバレてしまうから必死に抵抗していたと も話してくれ た一気にたくさんの情報を知り頭の中は パンク状態寸前だただ1つ分かるのは ゆうやけかは今までお世話になった義父を 騙そうとした冷たい人間だという こと未だ呆然とする私に義父は笑顔でこう 言った心なあいつらにはもう容赦しない 容赦しないって何かするつもりなんですか まあまあ時にわかるさ何か考えがある様子 の義父だったが私にはさっぱりわからない これから1人でもしっかりと介護をするん だと生きんでいたので実は認知症ではない と発覚しなんだか表抜けしてしまう義父は その後どんな理由があっても私を騙すよう な形になってしまったこと一時的にだが 認知症のふりをして迷惑をかけてしまった ことを何度も謝ってくれた以前の穏やかな 義父に戻ったという現実身がどんどん増し ていくそして病気ではなかったことに ひとまずアドした翌日も翌翌日を迎えても 認知症の症状を見せることはなく2人で 暮らしていた時のような穏やかで静かな 時間が訪れたやとレイカが引っ越してから 1ヶ月後私と義父は変わらず2人で暮らし ておりいい距離感を保ってお互いに 支え合いながら過ごしていた義父は自分で 料理ができるので今まで食事は別だったが 最近は足腰の調子が悪くなってきたそうで 夕食は私が作り一緒に食卓を囲むことと なっている今日はパートが休みなので 昼過ぎから近くのスーパーで買い出しをし 今日の夕飯の献立を考えながらキロについ ていた最後の曲がり方を曲がり家が見えた ところで何やら家の前に人が数人集まって いるのが見えたもしかしてお父さんに何か あったのか私は急いで家の前まで走って いくすると玄関の前で週1と揉めていたの はなんとゆうやけだったのだまさかまた 引っ越しをしに来たのだろうか2人の足元 には大きなキャリーバッグが置いてあった のでそんな嫌な予感が浮かび上がって しまった大きな声で話すものだから近所の 人たちが何事かと思い続々と集まってきて いるゆうやけかは周りの目も気にならない ほど焦っており何やら義に詰め寄っている ようだったこのままヒートアップして しまえば近所名になるし誰かに通報されて しまうかもしれない私は3人に近づき ひとまず中へ入るように促すゆとレイカは 聞く耳を持たず話を続けるので仕方なく 背中を押して強引に玄関の中へ入って もらい外で見ていた近所の皆さんに一礼し た後扉を閉め たとりあえず少し落ち着いてリビングに 入って ください落ち着いてい 親父聞いてるのかどういうことなんだよゆ とレイカは息を荒くして義父に 詰め寄る義父は私の言葉を素直に聞いて くれリビングへと足を進めたゆも文句を 言いながら後に続きリビングの椅子に座っ た義父の前に仁立ちしているお父さん ひどいです私たちの家を勝手に売るなんて 追い出されたんですよあれはわしの金で 建てた家だあんたらはわしと一緒に住む つもりもなかったようだしなその言葉に今 まで肩を上下させるほど興奮していた ゆうやけかの動きがピタッと止まったなぜ そのことを知っているのだという顔だご 誤解だよ少し落ち着いたら親父も家に呼ん で一緒に暮らすつもりだったん だ慌てて取り繕う2人だったが義父はた目 でゆとレイカを見た費用だけ出させてその 後は2人だけで住むつもりだと話している ところを偶然聞いてしまったこと最後に ゆうやけかの両親を確かめたくて認知症の 演技をしたが冷酷な2人の態度に呆れ果て たことを義父は淡々と話した今日は しっかりしてると思ったら全部演技だった のね騙してたなんてひどいです騙してたお 詫びとして 家を売ったお金を渡して くださいめちゃくちゃな言分に私は信じ られない持ちでレイカを見るだが義父は まくし立てるゆとレイカに対しても全く ひまず顔の前で手のひらを左右に振った いやいやあんたらには渡せないよずっと わしを支えてくれて心配してくれたのはさ さんだからの財産は全てささんに渡すと 決めておる ゆうやけ乾いた音に私の肩は跳ねるだが 義父は微動だにせず冷たい目でゆうやけて いたいい加減にしろよじゃあこの家でいい から渡せ俺は親父の実の息子なのに赤の 他人が全てもらうなんておかしい だろうそれは無理ですここはさらにして 土地を売りに出す手続きをに済ませている のでなんであんたが勝手にそんなことを するんだとでも言いたげな ゆうやけたこの家の名義は私になっている のでもちろんお父さんと相談して決めた ことですけどね突然話に割って入った私の 言葉にゆうやけに取られているようだった ももこの家はヤの名義だったが亡くなった 時にへと名義が変更されたのだヤが私と 結婚をしっていた理由も法律婚の手続きを すれば財産を私が受け取ることができる ためだったのだこんな状況になるとは結婚 当時少しも輸送していなかったがもしもの 時を思ってのタヤの計いに心の中で感謝し たゆとレイカは家を失ってしまったこと 義父に見放されたことをようやくしたのか 愕然とした表情で立ち尽くしている親を 思いやる心もなく甘さえ金まで騙し取ろう とする人間とは家族ではおれんあんたらに 話すことはもうないから出て行って おくれ普段穏やかで優しい義父からは聞い たこともないような冷たい声で立ち尽くす 2人にとどめの言葉を放った先ほどまで あんなに逆行していたゆやど雲仙新湯 つかない足取りで玄関へとつながる廊下へ 進みそしてバタンと扉が閉まる音がし たそれからゆうやけかと最後に会ってから 半年の時が経った私は新しく住むことに なったマンションの玄関に鍵をかけパート へと向かう家をさらにし売りに出して自分 は施設に入ろうとむそう義父から提案され たのは下と週1が出ていってすぐのこと だったもうすぐ80歳になる義父は年齢の 割には健康だったがやはり高齢なので自分 でできることが限られてくるきっと どんどん衰えていく自分を私に介護させて しまうのが嫌だったのだろう私のことは気 にしないで欲しいと言ったが義父の心は 決まっているようだったまだ貯金がある ため自分の老人ホームの費用は出すことが できるのでに入りたいと話されたしばらく 話し合いが続いたが私が仕事へ行っている 間に何かトラブルが起こる可能性もある 寂しい気持ちになったがその提案を 受け入れることにした幸運なことに岐阜の 入所する予定の老人ホームは私の仕事先の 近くだった私はパートの日は必ず老人 ホームへ出向き1時間ほど話をして帰るの が日課になっているお父さんこんにちは 調子はどうですかおおさくさんこんにちは わは元気じゃ桜さんも元気そうだ の義父は足の具合が良くないようで杖を ついて歩くようになり背も曲がっていつ しか私よりだいぶ小さくなってしまった ように見えるだが口調や顔色は元気そうで 私はほっと胸を 撫で下ろす面室で話していると私たちの横 を通りすぎる他の入居者が続々と周一に声 をかけていったどうやら義父は老人ホーム でも持ち前の人当たりの良さで人気者の ようだあれからゆやど雲仙新湯 声でお金を貸してほしいと頼まれたが道場 の余地はない私が一貫した態度で応じずに いると次第にその連絡もなくなったこれ からもパート帰りに老人ホームへ来て義父 と楽しく話をし綺麗なマンションで快適に 過ごすそんな日々が続いてほしいと切に 願うばかりだ 私と義父そして娘のゆの3人でおしりし ながらしめ縄を作っていた夢の中私が作っ たシメをゆが笑顔で両手に持ちお母さんが 作ったのすごい上手という声が耳に 響くそして急に弓は甘えた表情でお母さん お腹空いたと いうそこで私は目を覚ます 数秒だけ夢と現実の区別がつかない状況が あってやがてそうかこの家には弓はもうい ないのだというどうしようもない寂しさが 押し寄せてき たそれから何日か私は体調の悪さを我慢し ながら義母に言われるがままに仕事を 押し付けられ続ける日々が続いていたが ある日ゆから電話があり久しぶりに会いに 来ないかと誘ってくれた たけしはめんどくさいから行かないという ので私だけが弓の家に招かれせっかくだと 思い天干しして作った心マを持っていく ことにするゆみはそれを嬉しそうに 受け取り今年の心マの味はどういう感じな のと聞いてきたまだ食べてないのよあら どうしていつもは毎年出来上がった米は まず最初に試食していたじゃない 私は弓に通された広々としたリビングを 眺め彼女が豊かで穏やかな生活をしている 雰囲気を感じ取って安心した安心したから なのか私は思わず弓の表情など読み取る 余裕もなく全く無意識に自虐するような 言葉が出て しまう奴隷だからね食べてないの よ私の名前はあみある秋晴れの午後私は目 の前が真っ白になって倒れてしまった混濁 した意識の中であけみさんあけみさんと私 の名前を呼ぶ声に気づいて目を 覚ます気がつくと私は小さな木の下で横に なっており額には少し濡れたタオルが乗せ られてい たごめんなさい私どうしちゃったんだろう 軽い目まいと頭痛を感じながらも体を 起こすと隣で心配そうに顔を覗き込んで くる義母の子がそばに置いてあったペット ボトルの水を飲むように進めてきた私は それに軽く口をつつけると大きく深呼吸し ながら住んだ青空を 見上げるもう9月だっていうのに真夏の ような容気です ねまく若いのにだらしがないんだ からは私を見下すようにそう言うともう 少し休んでいなさいと釘をさして農作業に 戻った若いなどと言われても私がこの 米農家に嫁いでもう30年になる義母は 80歳に近い年齢だが未だ元気であった 米農家の仕事は年々機械化が進んで楽に なっている部分も多いが熱っからの米農家 である義母の宗子にはどうしても機械で 行いたくない作業が あるそれはイかりした後の揉みに含まれる 水分を乾燥させるために天干しするという 作業だ通常稲の収穫にはコンバインと呼ば れる機会でイカと脱穀を同時に行うことで 作業を効率化しているのだが自分たちの家 や親戚などに配る専用に少量だけ天干し 作業を行っている先日から続いていた雨が ようやく止んだので収穫した稲を竹ででき た台に乗せるという何年も行っている作業 中に私は気を失って倒れてしまったようだ 私は何度か水を飲んで立ち上がろうと 試みるもどうにも足に力が入らずしばらく 立てそうもなかったかかにお腹にドツも あり手のひらで腹部をこすって過ごして いるとやがて日がくれようとしていたそう いえば意識を失っていた時間は数分のよう だがそのわずかな時間で夢を見ていた気が するいつ頃の記憶だろうか今日のような 暑い日に今日と同じように稲を干す作業を している私がいて幼い女の子が私の膝に 駆け寄ってお腹が空いたと泣いているあの 女の子は私の娘だっただろうか曖昧な記憶 をぼんやりと思い出しながら遠くの山に 沈んでいく太陽が空を色に染めいくのを 眺めてい た子は何度か私の方に視線を向けていたが 私がどうにも起き上がって作業に参加でき ない様子だと悟ると大げさに肩をすめて口 をとがらせた義母はかなり高霊だが慣れた 手つきで竹の上に犬を乗せて いくはがと呼ばれるこの作業を義母が1人 で終えた後私は何度も謝罪しながら家父に 着いた につくと夫のたけしが今でテレビを見て いるようで玄関までタレントの声が響いて いるしこは今に入ると茶台の上に置かれた リモコンでテレビの電源を落としたすると すぐに寝転んでいた夫が朝起きてから1度 も着替えていない下着姿のまま素早く 起き上がりリモコンを取り返そうと 立ち上がる何すんだテレビ見てんだよ しいた母親と嫁さんだけ畑において何して んだお前 は私は2人の間をすり抜けて石鹸で手を 洗うこれから料理を作る前に爪の間にまで 入り込んだ泥を落とすがなかなか時間が かかるの だ出家用の米は機械で乾燥させてるんだ から費押ししてる米は道楽みたいなもん だろう勝手にやってることなんでわざわざ 俺が手伝わなくちゃいけないん だあんたお父さんから教えてもらった昔 からのルール破るつもりか いルールルールってうるさいな親父はもう いないし非効率的な作業はなくした方が楽 に暮らせる だろうたけしがリモコンで再びテレビの 電源をつけ手元に置いてあったビールを 飲み干す私は台所に溜まった皿を片付け ながらたに投げ続ける子の言葉に耳を傾け てい たしこの夫私の義父は半年前に亡くなり ようやく生活が落ち着きを見せ始めたが 義父の息子であるたけしの様子は明らかに おかしい義父はとても厳格な人で米作りに も妥協を許さない人だった時代と共に進み 続ける農業の自動家にも便利なものは便利 だと率先して導入したりする人で合端な 部分があったが脳器具の手入れなど細かい 部分の作業に手を抜いたりはしないなど 繊細なところも持っていたルールに厳しい 父の教えを受けて育った夫はとても真面目 で厳格な性格であったが義父が亡くなって 数ヶ月後には今まで夜は常に静かに家で 過ごしていたのに週末など頻繁に友人と酒 を飲みに出歩くようになった 30年近く真面目に農業に向き合ってきた 夫が厳しい父を失って自由を手に入れたの だから少しばかり肩の力を抜くのも多めに 見ようそう思っていたのだが米の収穫を 終えて脳換期に入った私たちは基本的に それほど多くの脳作業がないこういう時期 に脳器具の掃除やメンテナンスナヤの掃除 など義父が決めてくれた厳格なルールに 乗っ取って行動すべきだと思うがたけしは めんどくさがって毎日家でテレビを見 ながら酒を飲ん だおいあけみ台所の皿いつまで洗ってるん だ早く夕飯の準備しろよ腹が減って イライラしてきた ぞたけしが乱暴に冷蔵庫から新しいビール を取り出すと棚からポテトチップスを 取り出し今に戻ってテレビを見ながら食べ 始める おい見てみろよ これたけしが急に上期限でテレビを指さす 最近都内で人気が沸騰しているという レストランで若い女性レポーターが美味し そうに料理を食べて いるこの店の米はうちの米なんだぞこの間 取引先のトラック運転手から聞いたん だたけが嬉しそうに言うので私は曖昧に 頷いたそりゃ知っているに決まっている たけしは農業の知識はあるがその他の営業 などは苦で基本的に野菜を店に下ろしたり 顧客探しは私の仕事でもあったからだ しばらくしてたけしのスマホが鳴る友人 らしき人と電話でのみに誘われたようで2 つ返事で開拓するとたけしは軽快な足取り で上着を羽織ると私に金を要求してきた ちょっと先週も飲みに出かけたじゃない また行くのあのな俺は仕事を休まず頑張っ てるんだぞ毎日毎日だあるまでは急速期間 なんだよしっかり休んでまた春になったら 頑張るだからあんないいレストランにも 使われる米が作れるんだ よ私が財布からお金を出そうとするのに 戸惑っているとたは無理やり私から財布を 奪って中から1万円札を数枚取り出して ポケットに突っ込んだそして鼻歌を歌い ながら家を出ていった後私は無言でテレビ を消し た台所に戻って夕飯の準備をしようと思い 振り返ると義母が黙って火のついたコンロ を止めて鍋に蓋をする鍋の中身は煮物で まだ似わっていないのであまだと 言いかけると義母は劣化のごとく私に 怒鳴り散らしたあんたが嫁としてしっかり していないからたけしがあんな風に プラプラしているんだよもっとしっかりし なきゃいけない よそして不機嫌な表情のまま車の鍵を握っ て上着を着始めたので私はどこに行くん ですかと焦って尋ねるしこは露骨に嫌な 表情で私を睨みつけやってらんないよと私 に捨てゼリフのような言葉を投げかけて出 ていこうとするちょっとは反省するんだね 旦那を上手に扱うのも嫁の仕事だよたく あんた1人のために料理なんてするんじゃ ないよ冷蔵庫の余った大根でもかじっ てりゃいいんだよ 全く私は何も言い返すこともできず ただただ悲しくて俯いたまましばらくその 場に立ち尽くしていると昼間に貧血で倒れ てしまったように再び視界が白くなり私の 意識が薄れていくのをぼんやり感じていた 次に私が意識を取り戻したのは真夜中3 時間ほど倒れていたようだったがたけしも しこもどこかに出かけたまま帰ってきた 様子はない必死に弱った体を振り絞って 冷蔵庫に入っていた余った大根をかじると なんだか自分があまりにも情けなくて涙が 溢れてきたお腹が減ってどうしようもない ので料理を作ろうとコロに火をかけると そのタイミングでたけしは酔っ払って帰宅 したたけしは玄関で靴を脱ぐと千足で私に 近寄り背後から抱きついてきたのでやめて と顔を背けるするとたけしは調子に乗るな と私を突き飛ばしその弾みで火にかけてい た鍋が床に転がり煮物と汁が散乱し た何やってんだい鍋が床に落ちて物音が 響いてから数秒後に帰宅したしこは玄関 から駆け足でやってきて煮物が転がって いる床を見てさらに月光 するまだ夕飯の片付けも終わっていないの かいあけみさんしかもなんだい風呂にも 入っていないのかいあんた私とたけしがい ないからって何遊んでたんだい明日は朝 から倉庫の掃除やら色々あるんだよ さっさと片付けて おくれよ私は理由を口に出そうにもまだ体 に力が入らないことと意識が少しぼんやり していてただうつろな表情で寝室へ 向かう遠くの意識の方で義母が何台風呂に も入らないのかいと言っていたのがどこか 昔のことのように聞こえたその夜私は夢を 見た私には弓というすでにに嫁いでいった 自慢の娘がいてその弓がまだ小学校低学年 くらいの時にしめ縄を作ったコンバインは イカから脱穀までを効率的に行う複合機の ため脱穀した際に残る稲原は細かく刻まれ てしまい手元に残らないだが天干しした昔 のやり方でいかりを行っていた私たちの 田んぼではわを得ることができたので年末 になると縄を作り形を立てていた時期も あったゆみは学校の成績がとても良く素直 で優しい子だった私と義父そして弓の3人 で何かおしりをしながらシナを作っていた 夢の中でゆが笑顔で私の作ったしめ縄を 両手に持ちお母さんが作ったのすごい上手 という声が耳に響くそして急に弓は甘えた 表情でお母さんお腹空いたというそこで私 は目を覚ます数秒だけ夢と現実の区別が つかない状況があってやがてそうかこの家 には弓はもういないのだというどうしよう もない寂しさが押し寄せてきたそれから何 日か私は体調の悪さを我慢しながら義母に 言われるがままに仕事を押しけられ続ける 日々が続いていたそんな中から電話があり 久しぶりに会にと誘ってくれたたけしは めどくさいから行かないというので私だけ が弓の家に招かれせっかくだと思い天干し で作った心マを持っていくことにする弓の 家は新築なのでそれに見合うよう綺麗な 洋服を選んだつもりだが靴だけは汚いもの しかなくインターフォンを鳴らす前に持っ ていた繁華で靴の裏から泥をできるだけ 叩いたその様子を偶然外に出てきた弓にに 見られて互いに見つめ合うと何かが破裂し たみたいに同時に笑い出し たいいのよ母さんさあ早く家に入って よ嬉しそうな弓にせかされ家に入ると私は 手土産の5kgの新米を渡すゆみはそれを 嬉しそうに受け取り今年の心マの味はどう いう味なのと聞いてきたまだ食べてないの よあらどうしていつもは毎年出来上がった 米はまず最初に試食していたじゃ ない私はあけみに通された広々とした リビングを眺め彼女が豊かで穏やかな生活 をしている雰囲気を感じ取って安心した 安心したからなのか私は思わず弓の表情 など読み取る余裕もなく全く無意識に自虐 するような言葉が出て しまう奴隷だからね食べてない よはあ何よそれちょっとお母さん歩き方が 少し変だよ怪我して ない弓が私の前にかみんで足首に触れる 何かに気づいた様子で私の顔を見上げると 握りしめるような強い力で足首から太もも までの硬さを確かめて いくお母さん痩せたね最初見た時は疲れ てるのかなてったけどもしかして家で あんまり食べてない のごめんなさいね変な気を使わせてしまっ て今日はそういう話をしたかったわけじゃ ないの に何言ってるのよ私 は私のドキの手を弓が色白な手のひらで 包み込む幼いとばかり思っていた娘の手は 細く繊細であったがそのぬくもりには力強 さを 感じるもし辛かったら一緒に暮らそうとゆ は言った私はそれは弓の夫である守にも 申し訳ないと拒んだが弓は何度か私の腕を 握って再び全身を確かめると首を大きく横 に振りそして微笑んだしばらくすると 買い物に出かけていた守が帰ってきてすぐ にゆは守に事情を説明し たは難い表情のままの話を聞いて全く ためらう様子もなく一緒に暮らしましょう お母さんと言ってくれた2人のあまりに 早い決断力に負けに取られていたがまさか 今すぐという話ではないだろうと思い夕方 になって帰り自宅をしているとどうしたの とゆが聞いてくる私はそろそろ帰って夕飯 の準備をするんだよと答えるとゆは黙って 私を抱きしめた 今日は久しぶりにお母さんのご飯私食べ たい な私より少し背丈が高い弓に抱きしめられ て無意識に弓を突き放してしまう突き放し た時に見えた弓の表情は寂しげでいて そして優しい顔をしているゆはもう一度 優しく私を抱き寄せ私はその力に身を 任せる私は天の光を見つめて涙が頬を伝っ ていく理由を必死に考えていた結局その日 は弓と一緒に台所に立って料理をすること にした普段はあまり料理をしないという弓 はサラダを盛り付けたり皿を用意したり ほとんど私の料理を補助するようなこと しかしなかったがそれでも台所で一緒に 作業するのはとても楽しく幸せな時間だっ た守はそんな私たちを穏やかな笑を浮かべ ながら時々視線を送りリビングの椅子に 座ってノートパソコンを操っていた家に 帰らないことをしこやたけしには電話をし なかったゆみが絶対に電話などするなと釘 をさしたから だお母さんが私のとろに来ることは話して あるんでしょなら心配ないわよ心配だっ たら私の方に電話があるはずでしょ電源 切っておくけど お母さん今日は何も気にしないでよく寝た 方がいいよきっといい夢が見られるはずだ からゆの言葉通り私は熟睡できたそして夢 を見たそれはいい夢かどうかは分からない けれど稲で作られたしめ縄を玄関前に飾り ながら少女が無邪気に笑っている幼い頃の 弓は本当に毎日毎日私のそばを離れない 甘えん坊だった そんな弓がしめ縄を指さしお母さんこれで 安心だねと笑う目が覚めると私は全身の 疲れがなくなっていることに驚く枕本に 置いてある小さな時計を見ると時刻は昼 過ぎだった急いで着替えすぐにリビングに 向かうとゆと守が笑顔でおはようと言って くれて私は思わず恥ずかしくなって謝罪し たインターフォンがなりとが目を合わせる すぐに対応した守が玄関で何やら話し込ん でいるようだったが勢いよくたけしが守を 押しのけてリビングにやってきたあけみ 昨日はなんで帰ってこなかったん だ私は恐怖で体が引きつってしまい何も 言い返せずにいると弓が私の前に 立ちふさがりたけしを睨みつけ たこんなに痩せちゃうまでお母さんを働か せてこれからはお母さんはと一緒に暮らし ますたけしが絶しているとゆっくりと背後 からしこが姿を表すしこの動きはゆっくり としたものでありながらどこか怪しさすら 感じるものがありその身にまとう黒い衣服 が不気味に揺れるたびに私は背筋が凍る ような恐怖を覚え たゆみあんた農家の1人娘に生まれて向こ も取れずに家を出て母親まで奪っちまっ たら私と守るがどうなるか考えたことある んか い考えたことはないわ考える必要もない からね言っておくけど今までお母さんが 私たちに頼み込んできたから実家との米の 契約をしていたのその米を守さんが経営 する飲食店で使っていたけど正直もう潮時 かなって思ってるの よしこがなんだってと状況うまく理解でき ていないようなのでゆが詳しく説明を 始めるあなたたちの米を販売契約している 相手を誰か知ってるお母さんにばかり事務 仕事を任せっきりにしてるくせに現場の 仕事までさせてたんでしょういいお母さん はね私と守さんに自分たちの田んぼで取れ た米を経営してる店で使ってくれって何度 も頼み込んできてるの よポカンとした表情をしているたしが何気 なく視をらしテーブルの上に置かれた書類 に目を移す守のパソコンの横にいくつか 経営している飲食店のチラシなどが置かれ ているようで以前テレビで紹介されていた 都内の人気店の店もある守はとても爽やか な笑顔で頭を描きながら弓に 歩み寄るお母さんの頼みがなければ他の 米農家と契約しようと考えていましたので 今までお世話になりまし たじ待ってくださいよ守るさそれとこれと は全く話が違うでしょいえ私は経営者です から今後お母さんが私たちと一緒に暮らす となれば米の品質の維持は難しいと考え ます申し訳ないのですが契約は破棄させて いただき ますとても優しい笑顔のまま守が1枚の 書類を子に差し出したそれは今後の子たち の米を破棄する内容でありその契約の量は 子たちの収穫した米の大半を占めていた 大口契約を失うということを理解した たけしは怒っているのか震えているのか わからないような挙動を繰り返し涙を流し ながら土下座するするとしこもたけしに 続いてゆっくりと膝をつき屈辱的な表情を しながら土下座をするのだっ た私は土下座する2人を見し これはやりすぎだわと思い弓の袖をつかん だ弓は私の目をまっすぐに見つめやりすぎ なんかじゃないと私の心を読んでいるかの ような返答をし た昨晩お母さんがずっとうされていて心配 で寝室に行ったのそしたらねお母さんお腹 を抱えながらやめてくださいってずっと 言って た私は思わず口を押え驚きで目を見開く 隠していたつもりだったがまさか寝言で 言ってしまう なんてやめてくださいやめてください叩か ないでくださいって何度も言ってたの よそう言われた瞬間私はわあと小さく悲鳴 をあげて頭を抱えた知られたくなかった ゆみにだけは知って欲しくなかったここ 最近私の体調が優れなかったのは食事を 取れなかったという部分もあるが結局の ところたけしに暴力をふわれるかもしれ ないという恐怖とストレスで食欲が湧かず 衰弱していることは自分でも分かってい ただけど私にはそれを誰かに相談などでき なかったあまりに情けなく恥ずかしいこと に思えたからだ昨日ゆが私の体が痩せた ことを触って確認していたがさりげなく 隠した袖の下に青い痣ができていたことに に気づいていたのだろうゆは私の肩を抱き 大丈夫大丈夫だからねとまるで子供を癒す ように言う今まで土下座していたたけしが 顔をあげ恐る恐る弓の顔を見上げておいゆ と声をかけるな何か勘違いしてるんじゃ ないか叩かないでくださいってまさか俺が お母さんを叩いてるとか思ってるわけじゃ ないよ な証拠がないとでも言いたい そうそうだよ証拠がないそんな曖昧な話 だけでこれだけの契約を吐するとなれば それはまた違う何かこう分からないが法律 的に何かあるんじゃない かたけしが苦し紛れを言っていることは誰 にも理解できたが中子も成行が気になって 顔をあげ弓を見つめている守がさりげなく 私の前に綺麗な価値を差し出してくれを 受けると優しく腕をつかみ立ち上がらせて くれ たお母さん私は知ってるよお母さんは とても強い人だっ て僕もです米の契約の値段今にして考えれ ば害ですよ勘弁してくれよってずっと思っ てました味も普通ですごめん なさいごめんねお母さんさんてちょっと 性格がねでもね思ったことをきっちり言う 私の母親だも今この場で言わなくちゃいけ ないこと分かってるはずだ よ弓に促され私がたけしと宗子を見下ろし ていると視界の隅に壁にかけられた締め 飾りを見つける正月飾りである締め飾りを 処分しないでわざわざ壁にかけている理由 など私が理解できるのは1つしか 思い浮かばないあれはまだ弓が小さかった 頃に私と一緒に作った締め飾りだ作り方を 1から教えクリスマスリースのように キラキラした折り紙などくっつけまるで ガングのようなその姿には不幸なものを 侵入させないための効力など全くないよう な気もしてしまうだが完成したその締め 飾りを抱きしめお母さんすごいと尊敬の 差しを私はずっと忘れられないでいた この子を守りたいこの子をずっとお腹 いっぱいにして幸せにしてあげたいと強く 願い続けていたそれが今はもう私が守ら れる存在になっていたの ねごめんなさいこれからはもうあなたたち と一緒に暮らしたくありませ ん守ってあげたいと強く願っていた娘に逆 に守られて生きていくという生活がどの ようなものなのかまだ私には分からない ただいつも私の膝にくっついて甘えていた 可愛い娘がこれほど強い女性になっていた ことを純粋に尊敬していたその後嫁である 私にひどい扱いをして家を出て行かれたと 近所で噂になった宗子とたけしは片の狭い 暮らしをするようになったそれだけでなく 怠け者のたけしと高齢の宗子だけでは田房 管理できず結局田んぼは売ることになり そのお金で細細と2人で生きているらしい 私は農家で働いていた経験を生かし魔の 経営している飲食店での料理への アドバイスや運営に関することを可能な 限り手伝うとやがて経営状態はさらに良く なり売上を伸ばしていったいやあすごい ですよお母さん正直姑さんのアドバイスは 面倒だなって思いながら受け入れていたの ですがに聞いてたら儲かる儲かるもう お母さんが経営者になった方がいいんじゃ ないかって最近では思ってます よ最近になってわかったことだがこの守る という男はとても頭が良く性格もいい口で はこんな発言ばかりしているけど実は本気 で自分の行っている経営権を誰かに譲って 自分は働かないで暮らす生活を夢みている ようだがそれは弓が許さない だろう弓は守の秘書としての役割をして おり彼の行動を制御するような発言や行動 をしている守が自由気ままに行動したり 発言できているのはそれを影で支える弓が あってのことだと悟り私はさらに自分の娘 に対して尊敬するのだっ た由家族と同居を始めて2人が想像以上に 忙しい毎日を過ごしていることを知ると私 にできることは何かと考え続けたそして私 はで米を研ぎ始めたまだ夕方だというのに 久しぶりに早く帰宅した弓が疲れた表情で お母さんお腹減ったと甘い声を出すので私 は振り返らずに微笑ん だある土曜日のお昼前私は夫の裕二さん よりも早く起きてお風呂とご飯の支度をし ていた今日のご飯はピザトースト スクランブルエッグ サラダ包丁をほとんど使わないで済むし スクランブルエッグは電子レンジで作れば 簡単に できる倉庫をしているうちに裕二さんが 時間通りに起きてきて真っ先にシャワーに 向かった相変わらずおはようの一言すら ないそれでも私はいちいちそんな小さな ことを悲しむ気持ちにすらなれなかった私 は昨日約束した通り裕さんがお風呂に行っ たタイミングでお母さんに電話をかけた3 回目のコールでつがるあもしもしお母さん あの ね私は少し前にスーパーの階段で転び右腕 を骨折してしまったことを話し た裕二さんが起きてきてシャワーを浴びて いる間だけ電話すると決めてしかし私は すっかり時間を忘れて話し込んでしまっ た私はイヤホンをしながら電話をしていた ので裕さんがシャワーから出てきたことに 気づかなかったそして裕二さんの方も私が イヤホンで電話しているとは思わなかった よう だおいどれ無視すんなすぐ飯だそうなられ 折れた右腕を殴られてからようやく気が ついた痛いやめてすぐご飯準備する からスマホとイヤホンが床に 転げ落ちる抵抗しようにもそもそも力で 勝てるわけがない さらに殴られた右腕の激痛によって動け ないでい たちょうどご飯の時間かそれなら私もご 一緒させていただく よそう言って現れたのは私の父かおだっ [音楽] た私の名前はかな子同じ会社の同僚裕二 さんと4年前に結婚してそのまま小大社で 専業主婦になった裕二さんは会社で優しい と評判がいい人だった仕事ではあまり 関わったことがなかったが年末の飲み会を 期に息統合その時に連絡先を交換し2人で 食事に行ったりお出かけをするようになり 裕二さんの方から結婚前提のお付き合いを と言われて交際が始まった実際お付き合い をしてみても優しい人で私はすぐにこの人 となら結婚して一緒に温かい家庭を作って いけそうと思っ た1年交際したクリスマスの夜裕二さんに プロポーズされて無事入籍それからも月に 1度はデートに行くほど仲のいい夫婦で ある私たちは結婚以前から子供は3人 欲しいと話していた結婚して落ち着いた頃 から妊活を続けること2年残念ながら 私たちが子供に恵まれることはなかっ た裕さんと今後について話し合った結果 私たちは2人で生きていくことを決めた しかしそれをきっかけに私たち夫婦の歯車 が少しずつ狂っていったのである今まで あんなに優しかった裕二さんがなんとなく 変わってしまった冷たくなったわけでは ないけれども優しくも ない裕二さんも子供を欲しがっていたのに その夢が私のせいで叶わなくなってしまっ たのだ多少のことは覚悟の上そう思って私 はそのことを裕二さんに言うことはし なかったそれから1ヶ月2ヶ月経つと今度 は冷たいと思うことが増えた気がする私の ことに興味関心がないように見え気遣いや 心配をしてくれなくなったそういえば2人 で出かけることもすっかりなくなって しまったなと 気づくさらに たとで私はこのままではだめだと一度裕 さんと話し合う必要があると思い話し合い の場を設け た私に何か言いたいことがあるなら言って ほしい私たち夫婦 でしょうそう言っても裕二さんはないと しか言わなかったないと言われてはもう これ以上話し合うことはできない結局その 日の話し合いは5分と経たずに終わって しまった それから半年ほど私は裕二さんの機嫌に 合わせて生活していたしかし裕二さんの 態度は一向に変わらないそれどころか むしろ悪くなっている1人で悩み続けてい ても何も解決しないと思い私は実家に1人 で遊びに行った際にそのことをお父さん お母さんに相談し た元々子供が欲しいって言ってたのにそれ を叶えてあげられないのはすごく申し訳 ないんだけどそれでも2人で生きていくっ て決めたのにずっとあの態度 は何度目かのため息を つく受け入れるのに少し時間がかかって いるんだろうもう少し待ってやったらどう だ い父の家がそう言っ たお父さんは続けてちょっと拗ねてるんだ よと少し冗談混じりに言いながらそれでも また何かあったらすぐに言うんだよと私の 味方になってくれた同じ男性の意見だし私 はお父さんの話を信じて待つことにした 子供ができないから離婚を言い渡された なんて話をネットで見たことがあるくらい だ子供の話はそれほど重大なことしかし 裕二さんは私と生きていくことを選んで くれたのだきっと時間が経てば解決する だろうと私は前向きに家に帰ったそこから さらに2ヶ月が経過私はそろそろ専業主婦 ではなく仕事を始めたいと思い始めた元々 専業主婦になったのは子供の話をしていた からであってそれがなくなった今専業主婦 でいる理由はなくなったのだそれに正直な ところずっと1人で家にいるのはつまら ないと思う時がある私も少しはに出 人に会ったり刺激を受けたいそう思ったが 吉実私はその日の夕飯な時に裕二さんに その話を持ちかけたすると裕二さんは思っ ても見なかった反応をし たはあ仕事お前は仕事で疲れて帰ってきた 俺の世話をしっかりやれよそれも立派な 仕事だろう が裕二さんは激怒してそのまま地質に行っ てしまった私は座ったまましばらく動け なくなるびっくりしたし何より怖かった 裕二さんがあんなに怒っているのを見たの は初めてだった私が働くと言ったのは そんなに悪いことだったのだろうか裕二 さんのプライドを傷つけたのだろうか確か に裕二さんの収入だけで何も不自由なく 暮らしていけるだから私は専業主婦になっ たのだ今更働きたいなんて言われて裕二 さんも驚いたのかもしれない私は裕二さん の部屋のドアの前で謝罪をし たごめんなさいそんなに怒られると思わ なくて裕二さんに不満があるとかじゃなく て単純に働きたいと思っただけな のそう言っても何も返事はなかった部屋の 鍵が閉められていて中に入ることもでき ない明日の朝になれば部屋から出てくる はずなので今日は夕飯の片付けをして私も 実質に戻っ た次の日の朝裕二さんはいつも通り仕事に 行くために起きて準備を始めるしかしいつ もなら朝ご飯を食べていくのに今日は食べ ずに出勤してしまった私と顔を合わせたく ないのかもしれない朝ご飯はしっかり 食べるタイプの人なのできっと近くの コンビニにでも寄って朝ご飯を買うの だろう せっかく準備したのに な2人分の朝食が並んだ食卓私は自分の分 を1人で食べて残りはお昼に食べることに した帰ってきてからもう一度話をしようと 家事をこなしてどんな風に裕二さんに話を するか考えながら夜まで待っ た裕二さんはほとんど定時で仕事を終わら せてまっすぐ家に帰ってくるもちろん それは今日も例外ではなくいつもの時間に 帰ってきたお帰りなさいそう言っても返事 をしてくれなかったお風呂に入ってから 裕二さんは食卓の席に着くどうやら夕飯は 家で食べてくれるみたいよかったちゃんと 準備をしておい て2人一緒に夕飯を食べ始めたものの裕二 さんは一言も喋らなかっ たあの 私が昨日の話の続きをしようとした時だっ たもう昨日の話はやめろそう言って机に 思いっきり拳を当てたガシャンとお皿の 揺れる音がしたが幸い割れてはいないゆ さんは今日も夕飯の途中で実質に行って しまっ た次の日からは朝ご飯も家で食べるように なったしかしあの日以来私は働きたいと いう話を裕さんにできて それ以前に普通の会話すらできなくなって しまったこんなのは夫婦じゃないただの 同居にいやそれ以下かもしれない今の私は 裕二さんに自分の意見を言うことすら許さ れない使用人くらいの立場になってしまっ たそんなある日私はいつものように スーパーに買い物に行っている時に謝って 階段で転んでしまったこんなににぶのは何 年ぶりだろうかとっさに手をついてどこも 出血しなかったがものすごく冷やっとし た買い物を植えて家に帰ってもついた右腕 の痛みが収まらずその足ですぐに病院に 行った病院でレトゲを取り診察を受ける 先生からは見事に折れてますね前地3ヶ月 くらいかなうまくくっつかなくなることも あるので無理しないでくださいと言われて しまったそうは言われても私は家事をし ないといけない病院から帰ってきてからは 聞き手がうまく動かない状態でお風呂掃除 をし夕飯を作って裕二さんの帰りを 待つ治るまでの間家事を手伝ってもらえる ようにお願いしようかな心配してくれるか なそんな不安なことを考えながら私は ソファーで休憩をしてい た10分くらい休んだところで裕二さんが 仕事から帰ってきたお帰り なさい私がそう出迎えてもただいまの返事 はもう何ヶ月も聞いていないそんな裕二 さんだったがこの時は私の右腕を一瞬見た そしてあらさに嫌そうな顔してから何も 言わずにリビングへ向かったいつも通り スーツを脱いでお風呂に行く裕二さんが出 てきたらすぐ夕飯を食べられるように準備 静かな食卓で私は胃を消し口を開い た私今日右腕を骨折しちゃっておいしさん からはちゃんとくっつくように安静にし てって言われたのだから治るまでの間だけ 裕二さんも家事を手伝ってもらえないか な箸を置き左手をぎゅっと握っって話をし たすると裕二さんが手に持っていた箸が音 を立てて折れたそして大きなため息をつか れるあのさあ骨折したのはお前の不注意 だろう自分のことは自分で責任 取れよそう言いおえてもう一度ため息を つき実質に行ってしまった折れた箸が音を 立てて床に落ちるダメだった裕二さんは 家事を手伝ってくれないし心配すらして くれ ないその日はそれ以上何も喉を通らなかっ た次の日聞き手を骨折していて用意に時間 がかかる私はいつもより早く起きたそれ から裕二さんのスーツを用意し朝ご飯を 作る裕二さんはいつも通りの時間に起きて シャワーを浴びご飯を食べ見だしなみを 整えたら何も言わずに出勤をするもうこの 生活にも慣れてしまったそれから今日1日 の家事をいつもの倍の時間をかけて こなす今日は裕二さんの新しい橋も買いに 行かなく ちゃやはり聞き手がうまく使えないのは 不便極まりないでも昨日の裕二さんの様子 から彼が帰宅するまでに今までと同じよう に家事を終わらせないと怒られるんだろう なと分かる この腕で家事をやるにあたって問題なのは 料理だ1ヶ月前私が少し体調を崩していて 夕飯を簡単なものにした時俺にこんなもの を食わせるのかと散々怒られたことを 思い出す今回もちゃんとしたものを作ら ないと怒られてしまうしかも腕の骨折は ただ体調を崩した時とは違って感知する までに何ヶ月もかかるそのをんとか 乗り切らなくてはなら ないよし気合い 入れよう作り笑顔と掛け声で自分に勝を 入れるそれから1週間私は裕二さんの機嫌 を損ねないよう慣れない左腕を使って家事 をしたおかげで両機になれそうだなんて 無理やりポジティブに変換する料理も 手抜きに見えないように工夫して行った が右腕を骨折してから1週間まだ1週間だ それなのになぜだろう無償に悲しくなって しまった聞き手でない左腕で包丁を使って 切った野菜はうまく切れておらず不格好で まずそうだと言われる少しでも簡単そうに 見えるものを作ると骨折程度で手を抜く ことができるなんていいゴミ分だと怒られ た料理に夢中になっていて風呂の準備を 忘れていた日には俺は時間通りに帰宅し てるんだからそれに合わせて風呂の準備を することぐらいできるだろうろに料理も できないくせにとののしられた右腕を怪我 していてもこんなに頑張って家事をしてる のにこれまでの蓄積もあったのだろう私は もう裕二さんと一緒に暮らしていくのは 限界だっ た夜寝る前ベッドの上で自然に涙が こぼれる すぐお母さんに話したいことがあると連絡 をし た5分後お母さんから明日電話で話し ましょうと返事が来たお母さんに話をする 時はいきなり離婚のことを相談するのでは なくまずは骨折のことを話すことにしよう 明日は土曜日のため愛に裕二さんは1日中 家にいる裕二さんとは部屋が別なので実質 で電話をすればいいかもしれないがそれは 少しリスクがあるもしたまたま裕二さんが 部屋の前を通った時に聞こえてしまったり 裕二さんが急に私のことを呼んだりしたら 大変だかと言って明日になってから急に 実家に行くと裕二さんに行ったらそんな 休養があるのかと問い詰められる落も見え ているそこで裕二さんは朝と夜の2回お 風呂に入るのでその間だけお母さんに電話 することを決めた 土曜日は昼前に起きてまずシャワーを 浴びるのがルーティンお母さんにもその 時間に電話すると伝えたそして次の日私は 裕二さんよりも早く起きてお風呂とご飯の 支度をする今日のご飯はピザトースト スクランブルエッグサラダ包丁をほとんど 使わないで済むしスクランブルエッグは 電子レンジで作れば簡単にできる倉庫をし ているうちにさんが時に起きてきて真っ先 にシャワーに向かった相変わらずおはよう の一言すらないそれでも私はいちいち そんな小さなことを悲しむ気持ちにすら なれなかった裕二さんがお風呂に行った タイミングで私はお母さんに電話をかける 3回目のコールで繋がったあもしもし お母さんあの ね私は右腕を骨折してしまったことを話し た お母さんは通話をスピーカーにしていて隣 でお父さんも一緒に私の話を聞いている ようだっ たとりあえずお父さんが今からそっちへ 手伝いに行くから待ってなさいとそれだけ 言われすぐにお父さんはうに来る準備をし に行ってしまった実は2年前にお母さんは 病気を患い手にしびれが残ってしまい家事 があまりできなくなってしまっていた不に 2年前の裕さんのことを思い出すまだあの 頃の裕二さんは優しく てかな子今は何よりもお母さんを優先して いいから俺もできることがあったら何でも する よお母さんの病気が見つかってすぐ私が不 安定なところを1番そばで支えてくれてい た裕二さんは何でもすると言ってくれた 通り私が急に今から病院に行くと言った時 にも嫌な顔1つせず車を出してくれた病院 に通っている私の代わりに家事も率先して やってくれて裕二さんも定期的にお見舞い に来てくれていてお母さんもお父さんも 随分喜んでいたのを覚え てるお母さんの病気が治って退院した時も まるで自分の親のように良かった本当に 良かったと心していたそれが今はこうなっ てしまったなんてもう考えたくも ないお母さんが退院してからというもの今 までほとんど家事をしてこなかった お父さんが率先して家のことをやるように なり1年かけてやっと一通りこなせるほど になった今のお父さんが家事をしに来て くれるというのは頼もしい限りだこの間 実家に行った時も以前見た時よりさらに 効率よく家事をこなしている姿を見て驚い たしかし 今すぐというのは裕二さんが何て言うか わからないもちろんお父さんに家のことを 手伝ってもらえることはありがたい私の 実家はここから徒歩5分のところにある 出かける準備も含め10分ほどでこちらに 来てくれるだろうさすがに裕二さんも お父さんが来てその場で私に怒り出すこと はないと思うがお父さんが帰った後で何を 言われるかわからない お前お父さんに何か余計なこと言ったのか 急に呼ぶなんていくらなんでも非常識だと は思わないのかととなられるかもしれない でもでもと私は1人でぐるぐる考えて しまっ たかな子そろそろ行く よ準備を終わらせたお父さんがそう言った 私が1人で悩み続けていたらあっという間 に5分が経ってしまっていたのだもうさん がどうとか関係ないただ今はお父さんに 頼りたい自分の気持ちを優先 するありがとう待っ てる私はお父さんに来てもらうことに決め たお父さんが来るまでの間お母さんと本命 の話を するまだお父さんには言いたくないんだ けどさちょっと裕二さんとはうまくやって いけないかもって思ってて お母さんは私が裕二さんと離婚しようと 思っていることを優しく聞いてくれた暴言 のことはだいぶオブラートに包んで話し たまだわからないけれどもし離婚したら しばらくそっちで過ごしてもいいか な泣きそうになりながらそう告げるといつ でも帰ってきていいんだよと言われた私は イヤホンをしながら電話をしていたので裕 さんがシャワーから出てきたことに気づか なかった裕二さんがシャワーを浴びている 間だけ電話すると決めていたのにそして 裕二さんの方も私がイヤホンで電話をして いるとは思わなかったよう だおいどれ無視すんなすぐ飯 だそう怒鳴られ折れた右腕を殴られてから ようやく気がついたさっきまでの涙が一瞬 にして引くスマホと本が床に転がった痛い やめてすぐご飯準備する から抵抗しようにもそもそも力で勝てる わけがなくさらに殴られた右腕の激痛に よって動けないでい たちょうどご飯の時間かそれなら私もご 一緒させていただく よその時ちょうどお父さんが相かを使って 家に入ってきた さんと結婚してこの家に住み始めた時緊急 用にとお互いの実家に1本ずつ相かを渡し たのだまさかここで初めて使うことになる とは思っていなかったがとにかく助かった お父さんが来たことで裕二さんの暴力も 暴言も止まった近くに転がっていた イヤホンからかかにお母さんの声が 聞こえるごめん大丈夫お父さんた から私はなんとか返事をした裕二さんは そこでようやく私がお母さんと電話をして いたことに気がついたようだ私とお父さん を交互に見てからやがてふつふつと怒りが 湧いてきたようで裕二さんは大きな声を あげるお前俺をはめたの か一気に立場が逆転してしまった裕二さん が再び私に詰めよろうとしてきたところを さんに抑え られるまさか君がこんな人間だとは思わ なかったかな子とは離婚してもらう君が今 までかな子に与えた苦しみきっちり償って もらおう かお父さんはそう言い放ち私を連れて実家 に戻った実家に着くとお母さんが玄関で 待っていてくれて私を見るなり抱きついて きたその瞬間に涙が溢れ出す 怖かった辛かっ たお母さんは何も言わずにただ強く 抱きしめ頭を撫でてくれ たもっと早くに気づいてあげられれば よかったのにごめん なあの時うちに相談に来てくれた時に俺が あんなことを言った からお父さんはあの時私にもう少し待って やったらどうだと言ったことをひどく後悔 しているようだったお父さんは何も悪く ないむしろ助けてもらったんだからあの時 また何かあったらすぐに言うんだよと言っ てくれていたからギリギリのところで お母さんに連絡することができ たお父さんは悪くないよ助けてくれて ありがとう笑顔を見せるとさも笑ってくれ たようやく裕二さんから解放されるこんな に私のことを思ってくれる家族がここには ちゃんとい たその日はゆっくりお風呂に入りお父さん が作ってくれた夕飯を食べ3人で笑い合っ てから寝 た後日両親同席の上離婚頂点の申し立てを 行っ た私のお父さんが裕二さんの私への暴力を 目撃してい お母さんが電話越しに私への暴言を聞いて いるのだこんな立派な証人がいるため裕二 さんは離婚に応じるほなかった慰謝料の 請求をして無事離婚は成立追加で今の上は 売って離れた場所に住むこと混罪を私と 関わらないことを約束してもらっ たあの日以来私が裕二さんと顔を合わせた のは頂の時だけ一度お父さんと一緒に家 まで荷物を取りに行ったことがあったが その時は待ち合わせしないようにして もらっ た私の荷物がなくなったことを確認した 裕二さんがその1週間後に自らも荷物を まとめて出ていくところを目撃したその時 の後ろ姿には覇気がなく私にあんな暴言を 浴びせていた裕二さんのおかもなかっ た落ち着いてから私は今でも仲のいいと 同僚に離婚したことを告げると立ちまち 会社中にその話が広まりあんなに優しいと 言われていた裕二さんの評判は片落ちした らしいなんとか会社にい続けることはでき ているようだが仕事がうまくいっているの かは分から ない最後に裕二さんを見かけてから1週間 が経った時のこと裕二さんのご両親から 電話がかかってきた内容は1度謝罪をさせ てほしいとのこと 裕二さんが一緒に来るわけではなく あくまでもご両親2人だけだったので 私たちは了承した後日日時を決めて家に 来ることになったご両親はうちの玄関に 入るなり土座を する頭を上げてください中に どうぞお父さんがそう言ってリビングに 案内した裕二さんのご両親とは結婚後も何 度か交流ががとにかく礼儀のしっかりして いるご夫婦という印象を持っているでも それは厳しいというわけではなく私に対し ても娘のように優しく接してくれてい た私と裕二さんが2人で生きていくことを 決めた時孫を見せてあげることはできませ んすみませんと話をしに行ったことがあっ たその時お母さんがかな子さんと裕二2人 が幸せであることが1番だから気にしなく ていいのよと優しく抱きしめてくれたこと を覚え てる裕二さんのご両親はリビングで改めて 私たちに謝罪してくれてここに来るまでの 経緯を説明してくれ た2週間ほど前に突然荷物をまとめて家に 帰ってきた裕二さん理由を聞いても初めの うちは答えてくれなかったがしびれを 切らしたご両親が無理やり吐かせて今回の 件を知ったそうだ お2人は自分の一生の伴侶にそんなことを するように育てた覚えはないもう2度と うちの式をまたぐことは許さないと言って 家を追い出したらしいそれでも裕二さんが 私に慰謝料を払い終えるまではきっちり 監視してくれる そう裕二さんは今は会社の近くの小さな アパートで1人細細と暮らしていることも 教えてくれた裕さんを家から追い出した ことはすごくびっくりしたがお2人も今回 のことはそれだけショックだったのだろう お父さんがせめてものつないとして私たち に治療費だけでも払わせてくださいと こちらが了承するまで頭をあげてくれそう になかったのでそこは甘えることにし たお父さんとお母さんは帰る前玄関でも 再度頭を下げる さんお母さん頭をあげて ください裕二さんとこうなってしまっては もうこの先彼らと会うことはないがどうか お2人にはもっと長く幸せでいてほしいと 思う私はお母さんとハをかわすあの時は私 が慰められたけど今回は私がお母さんに 最後の感謝を伝える番 だ お母さん今までありがとうございました どうかお元気 で私が笑顔でそう言うとお母さんは涙を 浮かべた私は玄関を出て2人が見えなく なるまで見送った本当に優しい方たちだっ たと改めて 感じるその後約束通りの治療費が振り込ま れていた私は頂いた治療費を使いながら 実家で安静に暮らし無事右腕の骨折も 感知今になって思えば裕二さんとの生活は おかしかった専業主婦である私にとっては 裕二さんが全てで裕二さんに従うしか なかったでも本当はそんなの夫婦じゃない それを疑問に思ったことはあったけれど私 はどこかで裕二さんに従わなきゃいけない と思ってしまっていた 実家に戻ってきてようやく裕二さんといた 時間の毒が抜けてきた今はパートとして 新しい仕事をしながら今度こそ一緒に人生 を歩んでいきるパートナーを探している ところ毎日小さな幸せを噛みしめながら 楽しく暮らしている

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※スカッと子猫では実際にあったエピソードを元に再現、編集してご紹介しております。
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