『子ども大学くまもと』が開校 紺野 美沙子さんが特別講演 新たな学びの場とは【熊本】 (24/03/19 19:00)

『子ども大学くまもと』、16日に開校しました。理事長は20歳の大学生・自らを『こうのとりのゆりかご』に預けられた当事者と公表している宮津 航一さんです。新たな学びの場とはどのようなものになったのでしょうか。

子ども大学くまもと第1回開校の会場は、東海大学熊本キャンパスです。

【参加児童】
「大学の授業が受けられるというので、小学校とどういう違いがあるのか(知りたい)」

子ども大学は児童が『学生』となり、各界の専門家から授業を受けるドイツ発祥の教育プロジェクトです。

今回、児童とその保護者や運営を支えるサポーターおよそ200人が参加しました。

【宮津 航一 理事長 あいさつ】
「親子で一つのものを見て、一つのものを学んで、親子で『きょう子ども大学、こういうことを話したよね、こういうことは自分たちにもできるんじゃないか』、そういう機会になればいいんじゃないかと思ってます」

記念すべき最初の授業、俳優で国連開発計画親善大使などを務める紺野 美沙子さんが特別講演を行いました。

【紺野 美沙子さん】
「私が小学校4・5・6年生の頃、大好きだったものが2つあります。1つ目はお相撲。当時は女子が相撲が好きというのはゼロ」

紺野さんは現在、大相撲・横綱審議委員の一人です。

【紺野 美沙子さん】
「私が2番目に好きだったのは音読。今は朗読なんですけれど」

紺野さんはこの日、映像を交えた作品を朗読しました。

【紺野 美沙子さん】
「天地も崩れんばかりの大音響に、はっと思ったまでは覚えていますが、その時、私は気を失のうてしまいました」

今から78年前の8月6日、広島で炸裂した原爆によって我が子を亡くした親の手記を収めた『星は見ている』という作品です。

【紺野 美沙子さん】
「この悲しみは自分たちだけの悲しみではない。幾万の人たちが親を尋ね、子を探し、きょうだいが散り散りに。悲しい思いであの星空を仰いでいることだろうと思いました」

朗読を聞いた子どもたちは自らの考えを発表します。

【児童】
「これを見て、命の大切さがしっかりと分かったと思います」
「お父さんやお母さん、きょうだいと一緒に平和に生きることは当たり前だと思ってしまっていることも当たり前じゃないということが分かったので、これからは一つ一つの時間を大切に人のためになることをしていきたいなと思いました」

【紺野 美沙子さん】
「『私にできること』とおっしゃいましたが、その言葉を聞くことができて、とてもうれしく思います」

続いて、2019年に『子ども大学くにたち』を設立したジャーナリスト・稲葉 茂勝さんが登壇、SDGsをテーマに子どもたちと言葉のキャッチボールを繰り広げました。

【田尻 由貴子 学長】
「みんなどうだった? 学生になった気分は。みんなで楽しい子ども大学を続けていきましょう。ありがとうございました」

【参加児童の保護者】
「子どもから主体的に学んだりとか、そういう大学のコンセプトって面白いなと思って。それがうちの娘にも感じてもらえれば」

【サポーター】
「子どもと親をつなぐことが平和な国の一つのスタートになるのではないかと思いました」

【宮津 航一 理事長】
「これを機に2回目、3回目と継続しながら、子どもたちのためにどうしたらいいかと常に問い返しながらやっていければいいのかなと思っています」

子ども大学くまもと、次回は8月を予定しています。

Leave A Reply